カテゴリー:中島孝志の不良映画日記

2017年05月29日 (月)

「光をくれた人」

 あなたに逢えて良かった。あなたには希望の匂いがする。。。

 「いままで大変な経験ばかりしてきたんでしょ。どうしてそんなに優しくなれるの?」
 「恨むのは疲れるよ。一度赦せばあとは楽になれるんだ」



 第1次大戦の後、オーストラリアからフランス戦線に派兵された英雄。心の傷を癒すために「灯台守」として孤島ヤヌスで暮らすことを決心。町では歓迎を受け、校長の娘と知り合います。
 2人の兄を戦争で亡くした娘は心を開かない男を愛し、島で一緒に暮らすのですが、度重なる流産に放心状態。

 そんなとき、2人はボートを発見します。中には男の死体と女の赤ちゃん。本部に報告しようとする男に「神様からのプレゼントだ」とわが子として育てることを女は懇願します。

 「ルーシー」と名づけられ、女の両親も大喜び。誕生日に洗礼を受けるため教会に向かうと司祭が遅刻。歌声がする墓地のほうに降りていくと、そこには「1923年4月26日に夫と娘を海で亡くした」と書かれた墓碑に跪いている女性と遭遇します。
 
 ボートが島に漂着した日。

 女は資産家の娘。町で知り合ったドイツ人と恋に落ちます。ドイツ兵に殺された肉親が多い町では常に不当な扱いを受けていました。しかし温厚で誠実な男に惹かれた女は父親から勘当されてしまいます。
 
 本当の母親に気づくと「もう終わりだ」と悟ります。嫌がる妻に内緒で女に手紙を届けます。3年後には「証拠の品」をポストに入れます。
 
 しばらくすると、警察が島にやってきます・・・。



 この男、バッカじゃなかろか!? わが子として育てたい、という妻の願いを受け容れたら、とことん嘘をつき続けるしかないだろが。「本当の母親の深い哀しみを前にして欺くことは赦されない」とするキリスト教者の姿勢はわかるけど、いまさら、掛け違えた母娘の関係が戻るのか・・・。生みの親より育ての親とはよく言ったもので、「あの人遠くにやって!」とわが子から言われる生みの親は2度も哀しみを味わうことになるわけでね。。。

 正義に駆られて妻を傷つける夫。夫を死ぬまで赦さないと決めた妻。当たり前だわな。ならば最初に妻の願いをきっぱり断るべきだよな。

  「あのとき妻に選択肢はありませんでした」という言葉はホントにそう思うよ。

  「3人の賢人」とかあちこちにキリスト教のベースが流れてます。正義とか規則とか、結局、ほとばしる感情の前にはなんとも無力なんだよなあ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「霊と金 スピリチュアル・ビジネスの構造」(櫻井義秀著・799円・新潮社)です。

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2017年05月27日 (土)

「マンチェスター・バイ・ザ・シー」

 今日はこれから新潟原原です。相変わらず東京から乱入するメンバーもいるようで。。。


「リパー・ランズ・スルー・イット」つう映画がありましてね。もち、DVD持ってますし、たまに探して観てますけどね。なんか、ああいう雰囲気なんだよなあ。。。

 封切りしたばっかなんでネタバレは避けたいとこだけどね。

 心に深い傷をもってる人ばかり。まあ、だれだってそんなもんですよ。会社で怒鳴り散らしてる部長さんだって大病を患ってる奥さんを抱えてたり、自閉症の子どもで悩んでたりするわけでね。心の中なんてだれもわかりません。

 わかったらもっと優しくなれる? そんな優しさなんてかえって不要なんだよね。ホントの優しさは触れないこと。忘れること。ふだん通りに扱うこと。ま、これが難しいんだけど。ガラス扱いされるとガラスになってしまうから逆効果だと思うな。

 マンチェスター・バイ・ザ・シーてのは、先頃、テロがあったとこの近くなんだろね。



 あそこだけには行きたくねえ。。。いい想い出がないんだよ。けどさ、よりによってこのオレが兄貴の忘れ形見の後見人に指名されちゃったんだよなあ。甥っ子とうまくやっていれる自信なんてないし。この街ではどこに行ってもオレをガラス扱いするんで息が詰まりそうだよ。早くボストンに戻りたい。ここでは生きられない。。。

 人生逃げ場なし。たしかにそうですけど、エネルギーのない時はシェルターでちょっと休む、つうのはありだと思うね。いつもいつも気を張ってたらプツンと切れてしまうもん。ダラッとしててもダメだけどね。騙し騙しでいい塩梅が長続きのコツだと思うんだけどね。

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2017年05月26日 (金)

「氷の花火 山口小夜子」

 原原の講義でもご紹介したと思います。東京と博多はしてないな。テーマが違ったからね。今週末の新潟ではするかも。。。

 世界中の人々に“東洋の神秘”と称賛された伝説のモデル。けど、人生は謎に包まれて・・・70年代、ハーフモデル全盛のファッション界で“日本人であること”を武器にたった1人で世界に挑んだ女性。黒髪に切れ長の瞳の山口小夜子。。。

 なんとも素敵なドキュメンタリー映画です。


監督は松本貴子さん。

 NHKの「世界わが心の旅」という番組があります。出演者のターニングポイントとなった場所を訪ねる、つう番組です。松本さんはこの番組に関係してたんですね。

 「かつて取材でお会いしたことがあった山口小夜子さんに手紙を書き、番組出演をお願いしました。小夜子さんは、初めてのドキュメンタリー番組の出演で、不安もあったようですが、快諾してくださり、一緒にモロッコへ撮影旅行に行き、ベルベル族のいる村を訪ねました。」
 「99年、2本の番組が世に出ると、2人の関係もそれぞれ密になっていきます。小夜子さんとはプライベートでの付き合いが中心でしたが、草間弥生さんのドキュメンタリー映画を作ることになり、頭の中は草間さんのことだらけ。仕上げの編集がなんとかまとまり、草間さんに見てもらえる段階まで漕ぎ着けた07年8月・・・小夜子さんの悲報が届きました。」

 山口小夜子が亡くなったのは8月14日ですからね。本牧山妙香寺のそばです。元街小学校ですからね。地元ですよ。814年、法大師空海さんの創立です。国家君が代発祥の地ですし、日本吹奏楽発祥の地でもあります。

 「映画を撮りたいと願った原動力があります。実は、小夜子さんのことを、何も知らなかった、と気づいたことです。私が知っていたのはある時期のある側面だけ・・・。いちばん知りたかったのは、なぜモデルになったかということでした。以前、番組を作ったときに、小さい頃から眼が怖かった、カメラが、と話していましたし、雑誌のインタビュー記事にも、モデルになるつもりはなかった、とのインタビューが多く見られたからです。」
 
 「生前にその事について聞いたこともありませんでした。私は、映画をつくると決めてから、気がつくと”小夜子さんとの時間”に思いを馳せていました。何気ない瞬間、水泡のように、プク。プクプク・・・っと記憶が立ち上がってきます。」


個性ってのは欠点とか短所に隠されているもんです。見方を換えればものすごい魅力なんだけどね。気づいてる人は少ないなあ。

 山口小夜子の魅力は「切れ長の目」と言われますが、実はホントはつぶらな瞳なんですよ。独特のアイラインの入れ方、そして少し目を細めることで、切れ長を演出してたんです。

 これからパリで活躍しよう、と野心満々のモデルの卵たちも、個性つうより小夜子のデッドコピーのなんと多いこと。小夜子はパリでいちばん売れっ子でした。超有名なデザイナーたちが憧れていたのが小夜子ですからね。才能ではなく努力の人。自分マーケをとことん掘り下げてた人だと思うな。

 小夜子の生き様がまざまざと浮かんでくる映画でしてね。何回観ても感じるところがたくさん。超お勧め。。。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「長谷川慶太郎の『投資の王道』 トランプ幻想に翻弄される日本」(長谷川慶太郎著・1,080円・徳間書店)です。

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2017年05月25日 (木)

「うさき追いし 山極勝三郎物語」

アマゾンKindle「本日の日替わりセール」に選出され、お陰様で総合2位にランクインしました! なかなか1位は難しいですね。昨日1日のみのキャンペーンでした。ありがとうございました。



 ウォーキング中に電話。1つは、外資系生保からの連載依頼。まあ、広報誌にはかなり書いてますからね、いまも。ウエルカムです。8月末から掲載されるらしいっす。
 で、もう1つがテレビ通販番組への出演だって。なに売るんかねえ。「金利手数料すべて○○負担です! いますぐご検討ください!」な〜んてやんのかしらん。
 よく聞いたら、あるテーマについて噛み砕いて解説すればいいらしいわ。ちゃんとMCがいるんだね。そらそうだわな。
 こちらは要検討。決まっても告知しませんから。恥ずかしいもん。NHK「テストの花道」出演も内緒にしてたのに何回も再放送してんのよ。まいるよなあ。。。


 さて、月1回は映画三昧の日を用意してましてね。ま、DVDは見ますけど、やっぱおっきなスクリーンで見たい映画はありますよね。原節子とかひばりの映画とか。浅丘ルリ子さんの映画なんてのはそう。テレビじゃやっぱダメ。

 作品が良ければ関係ないのかもしれんけど、やっぱ首までどっぷり浸かるつう感覚は映画館かな。場末でいいのよ。私ゃたいてい場末通いですから。

 つうわけで、次の3つを梯子しちゃいました。迷わないからね。ネット予約とか席の選択、リザーブなんて洒落たことできないのよ。とにかく「小屋」に行くしかないんだわ。


アカデミー賞総なめの映画。

ようやく来ました。待ってたのよん。DVD未発売だったのね。

こういう映画大好き。エンケンさん、静かな熱演でした。

 で、今回は「うさぎ追いし 山極勝三郎物語」をご紹介しまひょ。。。

 国立がんセンターとか、がん研有明病院設立に東奔西走した人つうより、世界初の人工的がん発生実験に成功し、その発生原因と治療法の解明に道を拓き、「数度」にわたってノーベル賞候補に推薦された医学者なのよ。
 
 16年のノーベル医学生理学賞は「オートファジーの仕組みの解明」により東工大の大隅良典教授が受賞されました。21世紀になって、日本人受賞者が急増してますけど、90年以上前の人ですからね。もし受賞してたら日本初=有色人種初となったでしょうね。あの頃は、絶対、有色人種には受賞させませんでした。北里柴三郎博士も高峰譲吉博士も横取りされてます。

 「近代日本を創った人を医学界から1人だけ選べと言われれば山極先生を挙げる」という人ばかり。

 ただいま、がん罹患患者数は年間90万人超の日本。町医者の婿養子として後継を義務づけられていた山極勝三郎が、がん研究にのめりこむようになったのは、ドイツの病理学者ウィルヒョウの発がん仮説=刺激説に着目。それを証明しようとしたわけです。

 外来刺激で細胞ががん化する、という説でしてね。化学物質による発がんてのは典型例です。
 もち、寄生虫でがんが発生するつう説も広く信じられてました。たとえば、デンマークのフィビゲル博士の「寄生虫原因説」ですね。

 ただし、がんと証明するには細胞が血管などに浸潤していること、ほかの臓器に転移することを示さないといけない。で、ウサギの52の耳に32個の乳頭腫(良性腫瘍、最短76日で発生)が、3耳にがん種(悪性腫瘍、最短150日)ができ、静脈への湿潤も認められた。350日までの観察でリンパ節転移も確認・・・。この偉業で山極は勲一等瑞宝章を受章。帝国学士院賞、ドイツのノルドホフ・ユング賞も受章しています。日本のがん研究のパイオニアでした。

 けど、ノーベル財団は1926年、寄生虫発がんを証明したデンマークのフィビゲル博士にノーベル医学生理学賞を授けます。山極博士との共同受賞という提案も退けられてしまいます。完全に人種差別ですよ(後年、フィビゲルの証明は誤りと判明したため授賞は間違いだったとされています)。

 東大病理学教室3階ロビーに山極の胸像があります。昔、論文作成で、養老孟司先生に疑問をぶつけて指導を受けたことがありましてね。たしかに胸像がありましたよ。

 山極博士の一番弟子長與又郎先生(後の東大総長)は日記にこんなことを残しています。
 「山極先生のもっとも優れたる点はその意志の強固たること、堅忍不抜、不撓不屈、勤勉、確固不動能(大事業を完成し、よく病魔を征服す。強固たる意志。意志の勝利・・・」
 
 がんなどできっこない、と多くの研究者から陰口を叩かれても、デンマークのフィビゲル博士に先を越されても実験を続けました。何がそうさせたのか?
 研究者にとっていちばん大切なことは成功でも名誉でもなく、ただただ真実を突き止めることにあります。山極博士はどうすればがんは人工的にできるのか、できるまでやる、という強い思いが実験を続けさせたわけです。

 わが国では、悪性腫瘍による死亡者は全死亡者の13%。81年から死因トップはがんです。2010年には3割を占めています。「不治の病ではなくなりつつある」といいながら、一進一退。けど「人間がつくったものなら必ず治せる」という山極博士の信念というか確信、仮説には元気をもらえるような気がします。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「怪しい人びと」(東野圭吾著・514円・光文社)です。

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2017年03月17日 (金)

「彼岸花」

 暑さ寒さもエアコン次第、いやいや、彼岸までゆうてね。今日から彼岸の入りですわな。で、今日は博多原原です。先月に引き続き、1時間前から「投資研究会」を開催します。そうそう、来週末の出雲原原ですが、大阪の新メンバーが乱入します。よろしく。。。
 
 利上げでも円高。なぜ? 森友学園のせい? くだらんテーマにいつまで貴重な時間使う気なんやろね。平和ボケしとるわな。北朝鮮暴発前に法整備しとかなあかんこと仰山あるんちゃう? 株価と為替は今回の利上げなんて織り込み済み。問題は「予算教書」と「G20」。連休明けに大きく動くかも。サプライズがなければさらに円高必至。。。

 ミサイルはTHAAD配備までは北からも米軍からも中共からもありません。三つ巴の利害対立で面白いことになりそう。来週月曜のブログでヒントだけ。原原ではとくとお話しますけど。結論は、いずれも撃つに撃てない。なぜか?

 それにしても、オランダ右派はもっと伸びると思ってたけどね。FRBは政局混乱は無し、とつかんでいたでしょ。与党は比較第1党を維持できたけど労働党はガタガタ。日本で言えば、民進党の近接未来を見るようでんな。
 問題は来月のフランス。「ルペン敗北」とFRBは読んでるはず。でなきゃ利上げはできんわな。

 ヒラリーを担ぐ勢力はトランプ降ろしを諦めてないようです。それがわかってるから、北に大暴れさせてるわけで。ミサイル4発にしても、THAAD配備促進のために北とトランプ政権との共同謀議、自作自演の臭いがプンプンしてきてまんねん。

 いずれも詳細は原原です。


 さて、久しぶりの小津作品。『彼岸花』。やっぱ面白い。完璧な脚本。撮り方がまさに小津安二郎ですな。

 小津監督にとっては、この作品がカラーではお初となります。
 主演は佐分利信、田中絹代そして有馬稲子さん。けど、たぶん、この人が全部もってっちゃったなー。


枠の外に赤いケトルがあるっしょ。これ、平山家=有馬稲子さん、佐分利信、田中絹代の家庭=のテーブルにのってるの。小津監督は赤が好き。ラッキーカラーなわけ。

 山本富士子さん。大映所属女優が5社協定をかいくぐって松竹に出たわけですから。小津監督、そのために大映で撮らなくちゃならなくなったわけでね。

 けど、京都弁巧いっすね。ま、鴨沂高校出身だもんな。けど、祇園言葉はまた別ですけど、イントネーションは独特ですわな。

 男ってのは、建前世界で生きてるから、本音と齟齬を来すとパニックになっちゃうわけでね。友人の娘なら冷静にアドバイスできるけど、いざ、自分の娘となると頭に血が上っちゃう。そんな夫を見て妻は愛想を尽かすわけでもなく、そのうち気づくでしょ、と大人の態度。

 ここらへん、女は子供の頃から大人なのかもしれませんな。

 しかし、これほど笑える映画とは思いませんでしたなあ。昔、見てるのよ。で、DVDも持ってるの。けど、ニヤ、クスッ、ゲラゲラと腹を抱えて笑えたのは、やはり、「共鳴効果」でしょうな。映画館とか劇場、ホールで見てるからよ。自宅で見てたらここまで笑うことはありません。やっぱ、映画はでかいスクリーンで見るべきもんですな。

 コメディシーン担当は高橋貞二。33歳。愛車ベンツで第三京浜にて事故死。新婚の奥さんは2年後にガス自殺。有馬稲子さんの恋人を演じてる佐田啓二(中井貴一さんの御尊父)に続く二枚目スターだったんだけどね。ここらへんは団鬼六著『クズ屋さん』に詳しい。あの人、将棋やってなきゃ事故に遭ってるはずだったんだから。


有馬稲子さんはヅカガール。いい女優って中身は男だかんね。「告白」はショッキングでしたね。

 実は、横浜で上映会と山本富士子さんのトークショーがあったんすよ。このイベント、できるだけ参加してるんす。いままで浅丘ルリ子さん、若尾文子さん、司葉子さん、岸恵子さん・・・等々、往年の大スターがずらり。客もほとんど同世代。つうことは、70代後半から80代。女優顔負けの素敵なマダムもいれば、そうでない婆も。ホテル泊まって参加してるらしいよ。1000人超は入ってると思うな。

 相変わらず名画座が好きでね。日本の古い古い映画もいま渋谷とか池袋で上映してくれてるからね。やっぱ大きなスクリーンはええなあ。で、昔の女優はつくづく美しい。銀幕の世界に登場する人はやっぱ庶民とは違う。いまは普通だもんな。「女優」という看板も夏目雅子さんで終わったな。

 女優が格落ちしたんではなく、庶民が美人になったんでしょうね。資生堂か高須クリニックのおかげでしょうか。ま、「日本にはブスしかいない。けど大変なきれい好きである」と幕末のお雇い外国人イザベラ・バードも指摘してる通り。美人度はかなり低い民族なんすよ、わが大和民族は。

 山本富士子さん、元もと素封家のお嬢様ですけど、日銀の就職試験で落ちちゃった。試験は合格。面接で不合格。その理由が凄い。男子行員が仕事に身が入らなくなるから。
 たしかに。傾城の美女ですもん。あんな女性が近くにいたら土日も出勤したくなるけど、「和」を乱すことはたしか。わかるわかる。

 私? 美人、見慣れてるんで。原原もぴよこちゃんも美人ばかりなもんすから。。。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「フェラーリはクラウンよりも安かった! 3億円つかってわかった資産のつくり方」(鬼頭宏昌著・1,512円・ビジネス社)です。

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2017年03月08日 (水)

「百日告別(Zinnia Flower)」

 愛する人を喪った時、人はどう生きればいいのでしょう?

 最近、なぜか、この手のテーマのイベント、本、映画と遭遇する機会が少なくありません。「通勤快読」でもおわかりの通り、霊魂の話のオンパでしょ。求めてるわけではなくて、すべて「たまたま」なのよね。「スピ研が呼んでいる」ということなんでしょうか。リクエストもめちゃ多いですしね。



 玉突き事故で婚約者を亡くした女性、心敏(カリーナ・ラム=林嘉欣)。妻とまだ見ぬ子を同時に亡くした張育偉(シー・チンハン=石錦航)。

 葬儀を取り仕切るのは、妻となる婚約者ではなく男の家族。男の弟は優しくしてくれるけど、男の母親は違います。中途半端な存在の疎外感と孤独感たるや、生きていく気力も消え失せますわな。

 なにかしてないと気が狂いそうになるけど仕事には身が入らない。妻を亡くした夫は、妻にピアノを習いに来てた教え子たちに授業料を返すため、一軒一軒訪ね歩きます。

 同じ事故で愛する人を失った2人。初七日から四九日まで7日ごとに寺で行われる法要に参列して読経を唱える中、互いの存在に気づいていきます(日本と同じで、もはや台湾でもこういう葬式、法要はありえません)。



 死期はついでを待たず。『徒然草』の有名な言葉ですね。年寄りだから早く死ぬわけではなく、若いから寿命が長いわけでもない。死期なんてだれにもわからない。

 「父死ぬ 子死ぬ 孫死ぬ」

 大金持ちの信者から揮毫を頼まれた一休禅師がしたためた言葉です。「めでたい席で縁起でもない!」と怒る主人を前に、この通りに死ぬほど幸せなことはないではないか。その「ありがたさ」にはたと気づくんですね。死期はついで(順番)を待たないんですから。

 朝、小さなケンカをして夫を送り出した。子供を叱って学校に送り出した。ところが、事故で突然亡くなった。最期の最期が言い争いで終わってしまった。

 あんなこと言わなきゃ良かった・・・自分を責め続けてしまいます。。
 
 もう会えない。以前このブログでご紹介しましたけど、私が懇意にする尼寺の和尚さんなど、いつも別れ際には涙がいっぱい。今生の別れになるやもしれぬ、とわかってるからですよ。

 「一期一会」は茶道の神髄ではありません。人生の神髄なんですよね。

 最愛の人は手の届かない処にいってしまった。あの笑顔も2度と見られない。涙も出ません。心が渇ききってそんな余裕はありませんもの。
 現実なんて受け容れようがありません。身体にも精神にもそんなキャパなんてありません。夢か現かわかりません。

 仏教では七七日=四九日間は、死者の魂が成仏せずにさまよっている「中陰」「中有」と呼ばれています。この忌明けまで7日ごとに法要を行います。四九日目は納骨ですよね。
 そして100日目を「卒哭忌」と言います。もう泣くのはこの日で終わりだよ、という日ですね。タイトルの「百日告別」もそういうことでしょ。たぶん。。。


監督はトム・リン(=林書宇)。

 「妻が亡くなったのは12年7月。僕はキリスト教信者ですが妻は仏教徒なので、初七日から四九日までお寺に通い読経をしました」

 「お寺のある山上から麓に下りるバスでいろんなことを考えている時、ふっと映像が浮かんだのです。2人の主人公が同じ時に愛する人を亡くし、同じようでもあり違うようでもある、という中で事実に向き合っていく、という話です」

 「いまはとても平穏です。死は生命の一部分である、という言葉を完全に受け止められるようになったからでしょう。けっして孤独ではないと気づきました。僕は妻の愛と思いとともに映画を作り続け、そして生きていきます」

 これ、すべてトム・リン監督の独白なんですよ。つまり、この映画は彼の体験談にほかならないんです。

 この映画を作ることで彼は救われたと思いますよ。というのも、本人も周囲も気づきませんが、サプライズは人の心身のバランスを崩します。崩れたら崩れるに任せるのがいちばんいいんですけど、人間はバランスをとろうと懸命になる。心と魂のレベルでもね。
 身体のインバランスは治りますけど、心と魂のそれは時間がかかります。もしかすると永遠に治らないかもしれません。

 愛する人が亡くなる副作用は愛した人を心と魂レベルで殺してしまうことにあります。

 いままで外に出せなかった「心と魂の叫び」を吐き出せるようになったらバランスが修正されつつある証拠です。つうか、外に吐き出すチャンスをみずからつくらなくちゃ。
 トム・リンは映画監督、脚本家として、「愛する人の死」をもう1人の自分に総括してあげるチャンスに恵まれたわけで、結果として、彼自身を癒すことになりました。おそらく亡き妻の配慮でしょう。

 「私の死から逃げないで。あなたがあなたとして生きるには直視するしかないのよ」とね。

 死と再生。亡くなった人が生きている人を再生させる物語。

 死はない。生命の一部分である。生きている人は亡くなった人たちに守られて生きている・・・これが真実であることを10日と13日の「通勤快読」でたっぷりご紹介しましょう。お楽しみに・・・。

 愛別離苦・・・時しか解決できないよなあ。やっぱ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「熊野 神と仏」(植島啓司・九鬼家隆・田中利典著・2,160円・原書房)です。

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2017年03月04日 (土)

「ラ・ラ・ランド」

 今日は新潟原原オーラスです。メンバーはご参集ください。相変わらず東京、大阪からの参加が多く、地元新潟を凌駕しております。明日は雪の魚沼でたっぷり新潟を満喫します。お楽しみに。。。
 私は「週末パス」で新潟入りです。いま、JRはいろんなサービスが目白押しです。これは週末の土日休日得割りサービスなんすよね。乗り放題降り放題なのよ。まさに今日明日のイベントにどんぴしゃでやんす。。。


 さて、やっぱオペラとかミュージカルの映画化って合わんのかなあ。つうのも、「レ・ミゼラブル」なんて4回観たのにほとんど寝てましたからね。DVDも持ってるけどやっぱ「睡眠薬」。なんでかなあ。。。

 で、この映画は道路(ロサンゼルス南部ジャッジ・ハリー・プレガーソンIC)封鎖して、なんとまあ派手なオープニングやのー。ま、いつものように、なんの深みもないヤンキー向き音楽映画かいな、と少々呆れて観てたわけですが・・・。

 最後の30分。脚本換えましたね。ハリウッドは何人もの脚本家を競わせて書かせますからね。ラストは何通りも用意されてたと思うけどさ。。。

 夢を換えて成功をつかむ人もいれば、こだわって、夢にすがりついて成功をつかむ人もいるわけでね・・・夢をいったんレイオフして、とりあえず目の前の成功をつかむ、つう手もありでしょうし、ずっと追いかけなければならんものでもないしぃ。

 けど、それを「変節」つうのかな。でも変節って大切だと思うのよ。つうのも、世の中で成功してる人(傍で見てて)って、この道ン十年つう人、意外と少ないのよ。「いつの間にかこうなってました」つうのが圧倒的です。

 幸之助さんなんか典型でしょ。今日、新潟原原でとくとお話しますけどね。

 狭い了見、狭い世間、狭い視野で「成功」なんてあまり意識せんでもええんちゃう。「いま」「ここで」「与えられた仕事」「期待されてること」「やるべきこと」を淡々とやればええんちゃう?

 仕事ってのは「人」に繋がってましてね。人との出会いがいろんなチャンスに遭遇させてくれる、と思うのね。みずから「機会」をつくり、「機会」によってみずからを変える、つう仕掛けが大切なわけ。すると善循環にのれると思うのよ。犬も歩けば棒に当たるんですから、人が歩いたら何に当たるかわからんわけ。一寸先は闇。
 いままでと同じ人と会い、いままでと同じことして変われる、と考えるほうがおかしいよね。変われる要素1つもないもん。

 さてさて、愛する女性はパリに行き、男は売れっ子バンドを辞めて原点に戻り、最初の夢を実現しようと街に留まる。5年後、女は大女優となって幸せな家庭を築き、男は繁盛するジャズクラブのオーナー兼たまにピアニスト・・・。

 大女優となるきっかけをつくったのは明らかに男。忘れていた夢を思い出させてくれたのは女。結ばれなくたって「いい関係」。同志つうんかな。かえってそのほうが長続きするかもしれんな。

 なんとも洒落た映画。いいね、ラスト。アカデミー賞が白人ばっか受賞してるんで人種差別だ、つう批判はわかるけど、これ、作品賞じゃないの。『ムーンライト』観てないからわからんけど、これでええんちゃう。

 「トランプ」が災いしたかな。



 『ラ・ラ・ランド』(La La Land)。脚本・監督デミアン・チャゼル。主演ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン。2人とも全編吹き替え無しっす。さすがプロ。ゴールデングローブ賞は史上最多7部門受賞。アカデミー賞では史上最多14ノミネート(97年『タイタニック』と並ぶ)。最多6部門受賞。

 作品賞受賞は発表者のミステイクがご愛敬でしたけど。

 エマ・ストーンはラストシーンのためにダイエットしてたね。ふくらはぎが細い細い。

 日本アカデミー主演男優賞はマツケン(『聖の青春』『怒り』)にとらせたかったなあ。。。

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2017年02月10日 (金)

ブルーリボン賞に松ケン!

 2017年度のブルーリポン賞が発表されました。

 監督賞には片渕須直さん(『この世界の片隅に』)、で、主演男優賞に松山ケンイチさん(『聖の青春』)。主演女優賞は大竹しのぶさん(『後妻業の女』)、助演男優賞にリリー・フランキーさん(『SCOOP!』『聖の青春』)、助演女優賞に杉咲花さん(『湯を沸かすほどの熱い愛』)、新人賞には岡村いずみさん(『ジムノペティに乱れる』)、で、特別賞には『君の名は。』(新海誠監督)が選ばれたっつうわけで。。。

 私、松ケンの大ファンなんでね、良かったっつうの。他人とは思えんのよ。。。『聖の青春』まだ見てない人はぜひ見てちょ。何度見てもいい映画ですよ。DVDも買っちゃお。



 不良映画日記で紹介したかどうか忘れたけど、『後妻業の女』。あれ、おもろいでっせーー。あっつう間に時間過ぎちゃうもん。ま、大竹しのぶさん、1度も好きになったことないけど、演技は定評ありますもんね。。。『青春の門』の織江役のときから苦手なのよ。ああいうタイプ。


この映画も良かったなあ。。。

 そういえば、最近、松ケン、TBSの日曜ドラマ枠に出演しとるんよね。見ないけど。キムタク嫌いなんで。くさなぎ君の『嘘の戦争』ええですよー。話は単純でわかりやすすぎるくらいなんだけどね。ま、リベンジ劇です。親殺しの犯人にしても、たぶん、こいつだろうと最初からわかったけど、まあ、最終回でしょ、明らかにされるのは。

 『金の戦争』より出来がいいと思う。ぜひご覧あれ。。。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「渡る世間は…橋田寿賀子・石井ふく子対談エッセイ」(橋田寿賀子・石井ふく子著・1,400円・TBS東京放送)です。

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2017年02月01日 (水)

「スノーデン」

 この映画見たくてねえ、出雲でもやってるから、タイミングが合えば見てこようと思ってたんですけど、ダメでした。で、羽田から映画館に直行。。。

 なかなかでやんしたよ。期待通り。最後の最後、切り替わって本物のスノーデンが登場。たぶんそういう作りをするのでは、と思ってましたんで、やっぱなあ。。。うんうん、そうこなくっちゃね。

 さて、スノーデンについて、かなり誤解している人がいると思います。つうか、彼の行動がなければ、いまなお、世界中の人々の、私の、あなたのプライバシーが、アメリカの一機関に蹂躙され続けていたでしょうね。

 最初は当局をかばっていたオバマにしたって、スノーデンの告発から火がついて、裁判所も「法律違反」と認定、結局はメディアに攻撃されて、「中止」を命じざるをえなかったわけでね。オバマがやらせたに決まってるじゃないですか。


『プラトーン』『JFK』『ニクソン』『ブッシュ』に続くオリバー・ストーン監督作品。


 NSA=アメリカ国家安全情報局は、世界中の人々の電話、メール、フェイスブック、ネットの利用履歴など、GoogleやFacebook、Yahooなどの大手ネットも利用して、ありとあらゆるプライバシー=個人情報を収集していました。

 この政府による人権蹂躙を暴露したのが29歳のSE、エドワード・スノーデンでした。

 怖いっすね。国家が盗撮してるわけですから。いま、日本の政府、病院、原発等々、ライフラインもすべてCIAに牛耳られています。奥さんの背中のほくろをあなたが知らなくてもCIAは知っているわけです。

 オバマとNSAにしてみれば、「テロリストの情報収集は国家安全上必要不可欠のものである」という大義名分がありますよ。けど、許可も得ずに勝手にプライバシーを侵害する国家を告発することが、自分が正しいか、それとも国家が正しいか、正確な情報を人々に知ってもらって判断をあおごう、という行為に出たわけです。

 一職員ですから、組織を裏切り、上司と仲間を裏切ることにもなりますが、個人的な感情に左右されず、人々に真実を訴えて、判断をあおぐ。これは正解だと思います。
 香港で『英ザ・ガーディアン』という大衆紙がスノーデンの告発記事を掲載すると、アメリカ政府はスパイ防止法違反、窃盗等々の罪で香港に逮捕状と犯人引き渡しを要請しますが、香港政府はスノーデンをモスクワに逃がします。

 エクアドル等18カ国に亡命申請しますが、2014年7月、ロシアで期限付き居住権を得てアメリカの恋人リンゼイと暮らすことになります。

 ドイツやブラジルでは個人情報がどこまで盗まれているか、独自取材が始まったそうですが、日本ではまったくありませんでした。メディアの脳天気さがよくわかります。

 アメリカは日本政府を盗聴していました。同盟国ですら信じずに盗聴するのがアメリカらしいところです。
 ウィキリークスによれば、NSAは安倍政権下でも官庁から官僚の自宅、商社などの電話を盗聴していたとすっぱ抜いています。テロとは関係ありません。金融、貿易、エネルギーなど、ビジネスがらみです。
 NSAと協力関係にあるイギリス、オーストラリア、ニュージーランド、カナダとも情報は共有されていました。
 日本の監視拠点は米海軍横須賀基地、米空軍三沢基地、横田基地と米大使館、海兵隊キャンプ・ハンセン、空軍嘉手納基地で1000人が諜報に当たっているとのこと。

 オバマは国家安全情報局の違法情報収集について停止を命じましたが、たぶん、いまだに続けているはずですよ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「日本の武器で滅びる中華人民共和国 前編」(兵頭二十八著・907円・講談社)です。

カテゴリー:中島孝志の不良映画日記

2017年01月31日 (火)

「本能寺ホテル」

 早いもんですなあ。もう1月も終わりですよ。1年も12分の1が過ぎました。あっという間に大晦日ですな。

 今週末の「ぴよこちゃん倶楽部」ですが、ゲスト講師からレジメ、データが届きました。まだ途中段階で講義開始ぎりぎりまで最新データにするとのことですが、凄いっす。ご本人の投資ケース満載できわめて実戦的なものでげすよ。ご期待ください。

 さて、銀座で打ち合わせのはずが、2時間空いた。1時間なら本屋さん、2時間なら映画と決めてるんで、いちばん近いとこに飛び込み。
 
 う〜ん、見たいのは『ザ・コンサルタント』か『スノーデン』なんだけど、『会計士』はとっくに始まっちゃってるし、『スノーデン』は27日かららしいしってんで、暇つぶしでいいや。

 意外におもろい。あたりかも。。。まっーーーーたく期待してなかっただけにお得感ありありだわさ。



 『プリンセス・トヨトミ』は昔、博多から熊本(人吉)に向かう高速バスの中で見たことあるけど、類似品としては今回のほうがはるかに良かったなあ。

 堤真一さんの信長がなんともカッコええやん。綾瀬はるかさんはやっぱこういう役でないとね。『わたしを離さないで』とか『精霊の守り人』はあまりにも違和感ありありでムリ見てるのは辛いわな。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「米中戦争 その時日本は 後編」(渡部悦和著・907円・講談社)です。

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プロフィール

中島孝志(なかじまたかし)
 東京生まれ。早大政経学部政治学科、南カルフォルニア大学大学院修了。PHP研究所、東洋経済新報社を経て独立。経営コンサルタント、経済評論家、ジャーナリスト、作家 (ペンネームは別) 、出版プロデューサー、大学・ビジネススクール講師等ビンボー暇無し。「キーマンネットワーク定例会」(33年の老舗)のほか、
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 著訳書は330冊。ほかに電子書籍100冊。大臣や経済団体トップなど政財界をはじめとした要人プロデュースは延べ500人超。読書は年間3000冊ペース。落語と宝塚歌劇、大衆演劇、そしてシャンソンの熱烈なファン。
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