2007年07月27日大善は非情に似たり、小善は大悪に似たり

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 さあ、いよいよ、参院選ですな。だれに、どの党に投票するか、決まりましたか?
 私? 内緒。

 ところで、今回の争点はいったいなんでしょうか? 年金? 憲法改正? 社保庁解体? 政権交代?
 いえいえ、違います。ホントの争点は「総理の資質」です。

 安倍さんの政策、たとえば、年金改革、教員免許更新制、公務員改革。社保庁職員の一斉解雇と新規採用等は間違いではない、と思う。歳入庁の設置もありです。官公労に気兼ねする民主党より、腕力が使えると思います。

 けど、この人、総理としてあまりにも「おぼこ」なんですよ。
 人事の失態続きがマネジメント能力の無さを露呈してしまったようです。
 あまりに頼りないというか、危なっかしいというか、危機意識がないというか、浮世離れしているというか、そそっかしいというか、なにも考えていないというか、顔にすべて出るというか、手玉に取られやすいというか・・・存在が耐えられないほど軽いんですね。

 この人ほど、ライト感覚の総理大臣ていませんよ。

 たとえば、前農水相松岡利勝さんの密葬に派遣したのだれ? 夫人でしょ? これ、「首相の名代」ですよ。エリザベス女王じゃないんだから。
 しかも、民主党の小澤代表との党首討論の日にもかかわらず、「弔辞を読みたいから延期してくれ」だって。もち、断られてんの。

 情に引きずられて「大事なこと」を見失う資質がここには見えますね。

 いつから夫人が首相代行するくらい偉くなったんだろ? どうして官邸は止めなかったのかね? やることなすこと、ちぐはぐなんです。
 感覚がずれてるのよ。

 感覚のずれは、相次ぐ人事の失態でクローズアップされてしまいました。
 政府税調会長から始まって、下手を打った大臣を次から次へとかばい立て、いまも赤城大臣(この人、極端なストレス過敏症なんじゃないの?)を庇ってます。身内に甘いというより、人のクビをよう切れまへんねん。
 ならば、切らなくて済むような人材を選べばいいのに、この内閣には致命的に情報が不足しているようです。

 小泉さんなど、政権生みの親ともいうべき盟友田中真紀子外相のクビをあっさり切りました。総理が最優先すべきは国益であって、半径5メートル以内の仲良しクラブじゃないんですよ。

 「自分からは切らない」という発言は、なんのことはない。総理の専権事項である人事権を放棄しているだけのこと。猫の首に鈴をつけられない性格。国民はここに「決断力の無さ」と「弱さ」=「無責任さ」を見るわけ。

 公務員改革法案など、延長してまでも成立させようとする決断力はあんだよ。だけど、こんなとこで弱くてフラフラしてるイメージを抱かせてしまうわけ。

 こんなリーダーじゃチャンスを逸するかも? じり貧になっちゃうかも? タイミングを間違えるかも? 経済や外交は大丈夫? 

 なにより気になるのは、この人、言い訳し過ぎ。こんなに言い訳ばかりしてる総理なんて見たことない。しかも、長々とよく説明するから、逆に、「弁解総理」という印象がインプットされちゃうわけ。

 広報専任の補佐官て、なんのために置いたのかね。アメリカの上下院の政治家に「従軍慰安婦問題」を説明してまわって、逆に寝た子を起こすような補佐官だからね。
 安倍内閣って、上から下まで「少年官邸団」なんだなぁ。

 すべては、小泉人気を引き継げると勘違いして、「論功行賞人事」をしたミスが致命傷になってるわけ。「いい人」なんだろうねぇ。だから、非情になれないんだと思う。
 こんな人が、官庁と本気で戦えるのかね。もっと非情にならなくちゃ。ずるくならなくちゃ。したたかにならなくちゃ。二枚舌、三枚舌を平気で使わなくちゃ。

 人のいい政治家なんて、国益にはなんの薬にもならないんだよ。
 残念だけど、この内閣、長くはないだろね。結局、総辞職すんじゃないかな。


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