2009年10月17日ちい散歩、モヤさま、ブラタモリ、このへん。ぶら散番組が真っ盛り

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 こういう番組、大好きなんです。ゆる〜い番組。
 「ここまで手抜いていいの?」ちゅうくらいゆる〜〜いの大好き。温泉でいうと、37〜39度くらいかな。お酒でも人肌よりも低い「ぬる燗」ね。

 で、どんな番組かというと、たとえば、『モヤモヤさまぁ〜ず2』(テレビ東京系)とか『ちい散歩』(テレビ朝日系)とかね。つまり、適当にタレント用意してぶらぶら町を散歩させる。すなわち「ぶら散番組」。

 どんだけゆる〜いかというと、まず制作スタッフがゆる〜い。 『モヤさま』なんて事前のロケ・リサーチすらないかんね。あっ、参考までに『モヤモヤさまぁ〜ず1』なんてないから。いきなり2から始まってるんだから。

 以前、『ちい散歩』は紹介したことあるね。『走る男』も「ぶら散番組」のスピード版みたいなもんだよね。これもご紹介しました。最近、1つのコーナーとしても「ぶら散企画」が多いのよ。土曜の『旅サラダ』(テレ朝系・朝8時〜放送)では三船美佳さんがやってるしい。
 
 いまやNHKまで参入してきました。業界は大騒ぎ。「とうとう大御所が動き出した!」みたいなね。
 『ブラタモリ』(NHK)ですな。ま、タモリさんは『タモリ倶楽部』でよくぶら散してたもんなあ。坂歩きとかビル風求めてさまようとかね。


大御所登場!

 ぶら散番組てのは、『途中下車』(日テレ系)みたいにそんなにメジャーなパーソナリティが出たらあかんのじゃないかと思うのね。

 やっぱ「街」が主役なんだよ。で、ぶらぶら歩く。で、小腹が空くとそこらへんの定食屋とか古〜いレストランを覗く。で、「あれ、意外と美味そう!」なんて料理が出てくる。なんか得した気分になる。


『モヤさま』は理想的。DVDシリーズ全部持ってます。さまぁ〜ずのゆるさは名人級ですな。

 三村も大竹、大江アナもよく飯食うの。食べてるときは完璧に無言。もちオンエア中なんだけどひたすら食べてる。「なんかしゃべれよ」と突っ込まれてようやくしゃべる。この視聴者のことをかまわないスタンスがいいのよ。

 この番組はたまたま発生して、期待してなかったのに、たまたま予定の3倍もの視聴率を稼いじゃって。たまたまレギュラー化されちゃったわけ。
 だから、ぶら散候補地の選定も行き当たりばったり。

 レギュラー化のお礼参りで、初回放送した街にもう1回行ったんだけど、定休日ばっかし。空振り。その商店街休みなんだよ。こんな当たり前のリサーチすらしてない。このいい加減さがいいのよ。シナリオ化されてたり、予定調和の世界はもういいの。

 そういう意味ではNHKの鶴瓶師匠の番組も行き当たりばったりでええでんなあ。

 主役は街の人。つまり素人さんなの。

 テレビ局も予算がないからねえ。この手の番組は増えそうですな。私ゃ環境ビデオという感覚で見てます。仕事の邪魔しないしね。


メディアミックス志向だろうな。

 10月6日からは『このへん!!トラベラー』(テレビ東京系)という新たなぶら散番組が始まりました。パーソナリティはケンドーコバヤシと次長課長の3人。
 ホントは、これ、「新番組」じゃないの。だって、元々、TOKYO MXで放送されてたんだもん。『内村さまぁ〜ず』同様、しっかり見てたもんね。

 これはね、全国ローカル局制覇番組でもあんの。吉本がローカル局と提携して作ってるわけ。
 北海道テレビ版はタカアンドトシと 蛍原徹(雨上がり決死隊)がパーソナリティ(MCというよりいいね)。
 東北放送版はトータルテンボスとオリラジ。テレビ東京版(MXテレビからテレ東に)はケンコバと次課長。中京テレビ版はブラマヨとはんにゃ、朝日放送版はチュートリアルとNON STYLE。福岡放送版は華丸・大吉とエド・はるみ・・・つう具合。

 ぜんぶケンコバみたいにゆる〜くしたらいいのに、ちょいと違う。
 どうもご当地のグルメとかディープスポットを紹介する「Hanako風の雑誌的な情報番組にするのかな。たぶんテレビと雑誌、DVD等との「メディアミックス」を志向してるんとちゃうかな。ならば、正解だと思います。

 これからのテレビ媒体はそういう仕掛けがないと生き残れません。雑誌等の紙媒体も同じ。弱者連合が生き残れる唯一の道かもしれませんな。

 ところで、この番組にしても『藤井陣内のザ・レジェンド』(朝日放送)がモデルなんだよね。

 もちろん、すべてのルーツは『遠くへ行きたい』(日テレ系)だろうね。
 ディスカバー・ジャパン。いいんじゃないですか。ただ、もっとゆる〜くして欲しいね。いい意味で傍若無人がいいと思うよ。