2011年07月07日津波被害は激減していた?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 昨日の国会ではじめて知りました。菅さんも初耳、平野復興大臣も初耳。

 なにがって?

 今回の大津波ですけど、3.11の8カ月前に、自民・公明両党が「津波の観測体制の確立や自治体の避難施設設置義務などを規定する「津波対策推進法」案を提出してたんですね。

 チリ地震の津波警報でも避難率が一桁にしかならないことに危機感を覚えて立法化しようとしたらしい。

 それが民主党が棚晒し。1度も審議されることなく放置。そして3.11を迎えたというわけです。

 菅さんはいつもの通り、「責任は認めます。けど責任は執りません」という姿勢に終始。平野大臣は話せば話すほど頭の中身が透けて見える答弁をする始末。

 小沢さんが言ってたとおり、民主党に「人」はいないわな。

 ところで、この法案がもし通っていたら効果はあったのか? あったでしょうね。11月の防災の日に全国一斉に避難訓練することが明記されていたんですから。
 もしそうなっていたら、少なくとも大津波で全校児童108人中74人が死亡あるいは行方不明となった宮城県石巻市立大川小学校の不幸は避けられたかもしれません。

 菅さんにいちばん足りないのは他人の痛みをわがこととして感じ取る感情なんですね。

「いやエイズ問題では行政とミドリ十字の責任を認めて謝罪したでしょ?」

 ご冗談を。これはとっちゃん地蔵(枝野官房長官)がやったことで、当時、厚生大臣だった菅さんは最後まで謝罪を嫌がってたんです。ところがマスコミが肯定的に報道し始めると、枝野さんから出番を奪って自分がしゃしゃり出てきたんです。
 あの男、いまも昔も自分がスポットライトを浴びることしか考えちゃいないんです。

「でも市川房枝さんが後継者と見込んだ人物でしょ?」

 お戯れを。市川女史は最初から最後まで「菅くんには気をつけて」とスタッフに注意してたんです。案の定、彼女が亡くなると勝手に名簿を持ち出して立候補。「市川房枝さんの遺志を嗣いで」と支援者を騙して当選しちゃった。「菅くんには油断しないで」と女史が心配した通りになってしまいました。

 以来、この野良犬は他人のことなど思いやる資質も余裕もないまま、なんとか政局を泳いできたというわけです。

 いまは総理だからすり寄ってくる人もいるけど、総理を辞めさせられたら終わりです。政界引退しかありえません。

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