カテゴリー:日本一の原油アナリスト藤澤治がズバリ直言する!「原油・シェールガス・資源の近い未来」

2013年06月27日 (木)

短期連載最終回 シェール革命はバブル?

 こんにちは、藤澤治です。今回が一応、最終回になります。ありがとうございました。

 中島さんとの共著出版を記念して、来月7月16日(火)に東京(原理原則研究会)で中島さんとダブル講演をやります。パワーポイントもたっぷり2時間分お持ちしますのでぜひ聴いてください。目から鱗が落ちる初耳情報ばかりだと思いますよ。

 これだけ原油やガソリンについて毎日報道されてるわりに、私のような業界人を除きますと、エネルギーについてご存じの方は少ないように思えます。メディアやエコノミストも同じようなモノですからご安心ください。わからないことがあればなんでも聞いてくださいね。



「シェール革命でアメリカ経済は復活する」という話題で少々、ブーム先行の感が強いようです。たしかに少し前までアメリカ国内はバッケンをはじめ、産出地域周辺の自治体では失業率が大幅に改善され、年収10万ドル超のトラック運転手が大量に生まれました。

 しかし資源やエネルギーはあくまでも需給が大きな決定権を持っています。採算がとれなければ話になりません。

 いまシェールオイルは余剰となっています。原油輸出は原則禁止ですが、コノコフィリップス社のCEOは政府に輸出解禁を強く主張しています。たぶん解禁します。オバマもこのアメリカ経済復活のチャンスを見逃すはずがありません。

 そんななか、GMXリソーシズが倒産しました。シェールガスを生産していた企業ですね。この10年、シェールガス採掘量は全米天然ガス採掘量の2%から37%に急増。生産過剰で天然ガス価格は08年のピーク時から30%も値崩れしています。これでは資金に余裕がない企業はいきづまりますよ(負債総額420億円)。

 シェールガスがいきづまるとアメリカ経済そのものにも悪影響が出てくるでしょう。シェールガス増産でエネルギーを自給し、輸入国から輸出国に転じる。財政赤字の半分は原油ですからね。それが消えてなくなりかねない一大事です。

 前回お話ししたように、シェールガス田はボーリング1本当たり生産量は在来型よりもはるかに少ないのです。シェールガスの掘削コストは平均500万〜1000万ドルです。生産性は在来型ガス田の10000〜100万分の1しかありません。つまり、量でカバーするしかないんです。

 いまや採掘権が販売され、すでに儲けた企業や投資家はさっさと一抜けた、となっています。

 資源やエネルギーでは日本は常に苦難の道を歩んできました。だから逆境には慣れています。企業もそうです。

 シェール革命で17年からアメリカのLNGが輸入できます。契約すれば価格は低下する、とマスメディアは報道していますが期待先行の感が強いように思えます。原発事故以来、日本は世界のLNGを高価格で輸入してきました。
 これからの輸入は供給ルートを分散させることが即、価格低下の要因となります。輸入価格を低下させるにはもっとも効果的なのは原発再稼働でしょう。

 昨夏、大飯原発の2基のリアクターが再稼働しましたが、そのニュースが報じられた瞬間、スポット価格は12ドルBTUに下落しました。日本からのキャッシュアウトを減らし、貿易収支赤字を改善するにはやはり原発再稼働が必要でしょうね。

 シェール革命でいちばん利益を得るのは日本企業です。シェールオイル、シェールガス用の強靭パイプを供給しているのは日本の鉄鋼メーカーです。新日鐵住金とJFEが仲よく40%ずつシェアを占めています。中国産や韓国産のパイプはすぐに腐食したり折れたりしますが、日本製は長持ちしますから人気があるんです。
 採掘現場では日本製の重機や超大型ダンプが動き回っています。コマツが開発した無人ダンプは超人気です。

 日本国内ではタクシーはほとんどがプロパンガス仕様ですが、これはコストがいちばん低いからですね。このCNG(圧縮天然ガス)タクシーの製造元はもちろん日本のメーカーです。

 日本全体の製造出荷額336兆円のうち20%以上が自動車産業です。自動車産業が伸びればカーナビ、カーステレオを製造する家電メーカーも息を吹き返します。アメリカの景気回復は日本の輸出産業にとって福音となります。

シェール革命を征するのはやはり日本だ、と思いますね。


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プロフィール

中島孝志(なかじまたかし)
 東京生まれ。早大政経学部政治学科、南カルフォルニア大学大学院修了。PHP研究所、東洋経済新報社を経て独立。経営コンサルタント、経済評論家、ジャーナリスト、作家 (ペンネームは別) 、出版プロデューサー、大学・ビジネススクール講師等ビンボー暇無し。「キーマンネットワーク定例会」(33年の老舗)のほか、
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