2013年09月12日「大統領の料理人」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 いやあ嬉しいですねえ。「札幌原原やろっかなあ」とたずねたところ、「待ってました!」「博多でやってどうして札幌でやらない?」「2次会の美味しい店だってたくさんある!」という嬉しい反応。

 といっても、経営者とテレビ局のディレクターのお2人。まだブログでチラッとお話しただけですからね。量ではなくて質なのよ、質。たとえ1人でもお話したいですね。けど私と顧問税理士と弁護士の3人がかりで実験してみたいわけ。かなり付加価値の高い勉強会になる、と思うんだけど。

 博多はバブル景気の恩恵もなかったけど、逆に崩壊の痛みもなかった。けど北海道経済は拓銀破綻で直撃だったもんなあ。連鎖倒産の痛みはまだまだ引きずってますわな。

 で、オバマ。「シリア攻撃するんだかんね」「化学兵器の使用は許さないんだかんね」ともの凄く居丈高だったのにしぼんじゃった。しばらく様子見だって。

 しぼんだ原因? 国連調査レポの結果が真逆だったからでしょ。ロシアは、化学兵器を使用したのは反政府勢力アル・ヌスラだ、とする証拠を国連に提出しましたからね。「大量破壊兵器があるある」と言い張って、実はなかったブッシュの二の舞になるとこだったんじゃないっすかあ。今回ばかりは軍部も大反対でしたからね。

 大義名分はありませんわ。たんなる在庫一掃セールなんて。

 さて、先日、推薦してた映画です。封切り日に日テレに大統領の料理人ご本人ダニエル・デルプシュさんが登場しましたね。

 映画館は70歳超のシルバー女性ばっか。混雑してましたよ。例の「クロワッサン・・・」なんて満席で入れない。
 けどさ、この人たちに割引なんか必要なんかね。時間も体力もマネーもたっぷり。それより20〜40代に「年金悲惨割引」つうのどやろ? 話題になると思うけど。



 主演は最初からカトリーヌ・フロを想定してたみたい。ダニエルさんもファンだって。わたしも大好きな女優です。美人じゃないけど。映える女性っていますよね。ドヌーブの次に好き。「地上5センチの恋」はええよん。「譜めくりの女」はエロティックだし。

 で、行先もわからぬままラチられて、着いたのがエルゼ宮。ロブションの推薦で大統領の料理人になっちゃった。

 ミッテランですな。

 徒弟世界の男社会。ダニエルさんは食事付き宿屋で大繁盛してたわけでね。有名なシェフでもなんでもなかった。

 けど、大統領は華美な料理が大嫌い。素朴なおふくろの味が大好き。

 まさに孤軍奮闘。旧弊を打破。差別に耐え、味音痴の事務方にはコストカットを要求されるなか、とにかく料理を極めようとする姿は求道者そのもの。

 「いじめられてるな。わたしと一緒だよ」

 味方なんて1人いればいいんだよね。「あの人だけはわかってくれる」って、そういう伴走者が1人いればハッピー。

 今後のお勧め映画は2つ。

 1つは『ファイアbyルプタン』。クリスチァン・ルブタンといえばレッドソールで知られるシュー・デザイナー。その彼が演出、デイヴィッド・リンチが音楽を担当したクレージーホースのショーが映像化されたヤツ。


「服を脱がせる靴。私はそれを追い求め続けている」というルブタンの強いメッセージ。


もう1つは『もうひとりの息子』。

 ガザで殺し合うイスラエルのユダヤ人とパレスチナ人。病院で赤ちゃんが取り違えられて・・・聞くだけでその後の展開が面白くないわけがない。シリアス&ヒューマンな映画でないわけがありませんな。


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