2015年04月10日欽ちゃんはえらいなあ。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 欽ちゃん。萩本欽一さん。大好きなんす。本にも書いたし、「通勤快読」だってかなり紹介したし。大ファンなんす。

 けど、お笑いは嫌い。あの浅草浅草した芸風って嫌いなの。むかし木馬館でお笑い芸人の芝居とかよっく見てたけど、くさいんだよなあ。「よく笑えるなあ、こんなくだらねえ話で」って上から目線で見てたかんね。

 なんつうか、ご老人向けなのね。コンテンツつうヤツが。センスってヤツがさ。ま、あとでわかったのは、私が浮いてた、つうことだけなんだけどね。

 欽ちゃんの芸風もコント55号のときから大嫌い。けど欽ちゃん、大好きなの。あとつけていきたくなるくらい好き。
 
 10年くらい前、「ヨシカミ」でメシ食ってたら、いきなり欽ちゃん。カウンターに座ってカウンターの向こうのオヤジ(ご主人)とお話、けどさ、顔はこっち向いてるの。真反対のテーブル。

 えっ、私? どして? なんか話しかけてる風なのよ。

 「あっ、欽ちゃん。欽ちゃん、こんにちわ」つうと、「どうも。食事?」って返してくれるわけ。ま、食べてる最中なんだから食事だわな。
 よっぽど嬉しかったんだろうね(私がだよ)。ニコニコしてずっと欽ちゃん見て食べてた。


なんで、そ〜うなるの! わっかいなあ。。。

 欽ちゃんの何が好きって、いままでいろんなとこで書いた(と思う)けど、運命観、人間観なのね。
 天気がいいとゴルフ途中で帰って仕事しちゃう。こんなときにゴルフしちゃいけないって。テレビ局で仕事しちゃう。で、最悪の天気のときにプレーしちゃう。最高だよね、こういうスタンス。

 運が逃げないようにしてるわけよ。運の女神ってそんなもんだと思うよ。しっかり見てるんだよ、あの人(女神のことだけどね)。

 で、大失敗したら、「ラッキー!」とはしゃいじゃう。だって、これ以上悪くならないんだもん。もっと悪くなったら? そしたら、「これはホントに凄いぞ。ボナンザ〜〜」って小躍りしちゃいます。もうアンビリーバブルなほどいいこと起きちゃいます。必ずね。

 これ、似てるの。私と。へぇ、欽ちゃんもそうなんだあ〜と共感しちゃうのよ。

 人生ってそんなもんだよ。起きたことはしょうがないじゃん。反省しても後悔しちゃいかんわ。運の女神は反省大好き。けど、後悔するヤツ大嫌い。転けたら立ちなはれ、立ったら歩きなはれ、だわな。

 で、欽ちゃん。今度、駒澤大学にご入学。73歳だってさ。えらいなあ。えらい。孫のような学生たちに交じって勉強するわけでしょ。駒沢はいい大学だから学生さんも温かいと思う。お互いにいい刺激があると思うな。

 純粋に勉強したいわけでしょ。昔、勉強したかったけど、倒産しちゃったかんね。オヤジさんの会社。で、働き出したわけ。ようやく母親との約束が果たせたんだろうけど。

 卒業してからがホントの勉強。わかんないことばかりだもん。

 私、ネットでホント助かってるのは、わからんことをその場でちゃちゃっと調べられるかんね。1日中、調べ物してるもん。で、関連書籍とか買い込んじゃう。読むスピードそこそこ速いと思うけど、やっば買う方が早いし多いんだわ。
 これから読まなくちゃならん本を棚に並べてたらぜんぜん足りなくてね、ハコで整理。そしたらまたまた埋もれちゃってさ。結局、一部屋分、読んでない本コーナーのできあがり。

 なにやってんだかね。

 この月曜日にやいのやいの締め切りに追われてた『論語』が脱稿しましてね。5月くらいに出版されると思うけど、このなかに「子曰、知之者、不如好之者。 好之者、不如楽之者」つう言葉があるのよ。
 「之を知る者は之を好む者に如かず。之を好む者は之を楽しむ者に如かず」つうわけ。

 平たく言うと、「ものごとを知識として知ってるだけの人間なんて、好きで好きでたまらない人にはおよばない。けど、そんな人より、面白くて面白くて楽しくてしょうがないつう人にはてんで適わない。エンジョイ、いや、エンリッチしてる人が最強だ」つうこと。

 これ、欽ちゃん。ホントの勉強、大げさに言うと学問つうのは、こういうこと。楽しんでなんぼの世界。なにか立身出世の道具にしたり、手段とか方法にするなんて勉強は、めちゃ低レベルだっつうことがわかりますな。

 だから、欽ちゃん好きなの。この人の生き方は素敵だな。。。


 さて、今日のメルマガでご紹介する本は「からくり民主主義」(高橋秀実著・新潮社・680円)です。