2015年11月23日「アデライン、100年目の恋」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 10月の「能登・金沢・加賀ツアー」の2日目(私は3日目)に金沢市内にある大樋美術館を訪問しました。そのとき、11代当主の大樋年雄さんが、「アメリカからの帰りの機内で見た」つう映画がこれでしょうね。きっと。

 「ベンジャミン・バトン」の逆バージョンの女性版ですもん。これ。



 1908年1月1日。21歳で建設技師の夫と結婚して娘を授かったものの、8年目に夫が事故死。その冬、事故で車ごと川底に転落。低体温症で心停止。そこに落雷で奇跡的に鼓動が戻る。

 ところが、これが原因で彼女の体は歳をとらなくなっちゃった。

 最高ですね。始皇帝が望んだ不老不死ですよ。でも、実際には不都合なことばかり。愛する人たちは次々に亡くなるしね。人間に恋なんてできません。

 つまり、同じ位置にはいられない。だって、あの人、年とらないね、って詮索されちゃうもん。仕舞いにはFBIからつけ狙われたりしてね。

 美人だからよけい困っちゃう。中年になっても外見は29歳。娘の安全を守るため10年ごとに名前と住居、外見を変える逃亡生活。

 主人公ジェニー・ラーソン。もち偽名。ホントはアデライン・ボウマンつうの。現在、シスコの中央資料館で老朽化したフィルムのデジタル処理が仕事なんて、皮肉なもんです。

 で、ホテルの年越パーティに誘われたとき、渋いイケメンが情熱的に言い寄ってくるけど、んなもんスルー。いつものことだしぃ。

 ところが、この男、資料館の理事で、前から好意を寄せてたらしい。
 で、デート。そうならないと話は進みません。

 でだ、タクシーから公園を眺めていると、いままで別れざるをえなかった男たちの姿が脳裏に浮かぶわけ。

 いつまでこんな逃亡生活をおくるのか。永遠にこのままなのか。一度の人生、これでいいの?

 孤独というより疎外感だろうなあ。人間ではなくアンドロイドだもん。

 で、この男と恋に落ちます。

 さて、男の実家に遊びに行きます。男はとっても父親を尊敬していて、なんでも天文学者らしい。彼が見つけた彗星の名前は「デラなんとかかんとか」。。。デラつうくらいだから大きいんかなあ。名古屋弁じゃないけど。

 で、初めて男の両親と会うわけだけど。。。父親はジェニーを見るなり、「アデライン!」と呼びかけちゃうんだね。本名は誰にも教えてないのにさ。

 ジェニー役はブレイク・ライヴリー。スザンヌとかいうタレントいましたよね。野球選手と結婚してあっという間に離婚した人。熊本でスタンドバーやってるキャサリンの娘。彼女にくりそ。つうことは、スザンヌって美人だったのか〜。
 父親役がハリソン・フォード。いい味だしてますよ、インディ・ジョーンズも。

 若さを競う必要はなくてね。年相応でいいわけ。年相応の恋ってあるんじゃない? この分野とっくに卒業(中退?)してますから、よ〜わからんけど。

 隣の若いカップル。女性が盛んに泣いてたけど、どこがどうして泣けるのか、さっぱりわからん。ニコラス・スパークスの読み過ぎかな。