2016年08月28日48年間待ち続けた映画「小さい逃亡者」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 昨日のビジ研良かったでしょ。講義、最高でしたね。目からウロコ。大ヒット間違いなし、つうビジネスでしたわな。ま、詳細は近々。

 この映画。小学6年の時、学校の映画鑑賞会つうのがありましてね。体育館で映写するわけ。で、みなで見るわけよ。

 「あいつ泣いてやんの」
 「KもMも泣いてたぞ」

 感動したら涙が出るのは当たり前なんすけどね。悪ガキだから、そんな同級生を見るとなんとなく囃し立てたくなるわけよ。じゃ、自分はどうかっつうと、恥ずかしいから涙をこらえてるけど、心の中じゃ大泣きしてるわけ。
 
 で、この映画、ずーーーーっと探してたんです。忘れたことはありませんでしたね。ネット検索できる時代ですからね、しょっちゅうチェックしてましてね。

 そしたら8月末に発売されることがわかりまして、予約注文。昨日、届いたつうわけ。もち、早速見ましたよ。



 日ソ合作第1回作品。シナリオはソ連はエミール・ブラギンスキー、日本は小国英雄が参加。監督はエドワールド・ボチャロフと衣笠貞之助。撮影はピーター・カターエフと宮川一夫という豪華版ですよ。

 ヴァイオリンと絵の才能溢れる少年(10歳)ケンは孤児。夜の巷で流しをするおじさんと暮らしてます。
 このおじさん、元もとは名演奏家だったんだけど、いまじゃ落ちぶれて流し稼業で糊口をしのぐ日々。商売に子供を使ってるんで、児童福祉法違反でしょっぴかれて、警察官に説教される始末。

 あるとき、酒に酔っぱらったおじさんが、「おまえはおれみたいになっちゃいかんぞ」「立派な人間になるんだ」「父親のようにならなくちゃいかんぞ」とこぼすわけ。

 「でも、ボクのお父さんは死んじゃってるんでしょ?」
 「生きてる。モスクワで生きてる。立派な男だ」
 「・・・」

 その日から世界地図を眺める毎日が続きます。

 ボリショイサーカス東京公演。ケンは道化師と知り合いモスクワに連れてってくれ、と頼みこみますが、行き違いで、ケンは密航を企てるわけ。

 ソ連船に忍び込んでナホトカまで行くんだけど見つかっちゃう。けど、この密航事件処理でモスクワに向かうことになります。けど、途中で迷子になって1人ぽっち。リュック1つで線路をとぼとぼ、密林にわけ入ったり、それでも会う人たちに次々に助けられながら旅を続けまい。

 そしてレニングラード(サンクトペテルブルグ)に着くと、あの道化師と遭遇。ようやくモスクワに連れて行ってもらうんだけど・・・。


 48年前の感動と同じでしたね。ナホトカ、ハバロフスク、サマルカンド、レニングラード、モスクワ。聖イサアク大聖堂、カザン大聖堂。。。懐かしい京都の町並みも撮られてますが、これも感慨深いなあ。