2017年05月09日「ほぼ完全就業」なのにトランプが雇用を気にするのはなぜか?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 トランプのおかげで決勝に進出できて、トランプのおかげでボロ負けしちゃいましたね。フランス大統領選ですよ、ルペンさんね。罪な男だよなあ、トランプは。。。


 明日は名古屋原原。明後日は大阪原原(2次会は適当に近場でやりまひょ)。週末は出雲原原です。出雲では投資のお話もさせて頂くことになりましたが、投資顧問業の登録はしてませんからね。そのおつもりで・・・。

 さて、久しぶりにトランプについて・・・。選挙中から「雇用!雇用!雇用!」とアピールしてましたよね。で、データを見ればほぼ完全就業といってもいいレベルでしょ。GMやフォードなど海外逃避企業をアメとムチで米国回帰ざせたり、日本を含む外資企業の工場誘致など、さらに雇用を増やそうと画策してますよね。

 なんでかなあ? どうしてなの?




ヘタしたら労働需要と供給のインバランスが発生しちゃうんでないの?

 実は、トランプが懸命に雇用雇用と言ってるのには事情がありましてね。大きくは3つ。。。





 1つは「米国経済絶好調」つうけど幻だから。アメリカってGDPの8割が個人消費でしょ。これがシュリンクしてますよね。家計も厳しい。やっぱリーマンショックは家計を破壊しましたよね。健全な中間層を絶滅させてしまいましたもん。

 2つめ。トランプに投票した白人貧困層の問題。製造業がカムバックするには時間がかかります。この間、新しい職種に慣れたり、新しい仕事を訓練するにしても「熟練労働時間」がかかりますよ。新しいものについてけない労働者を採用するには時間がかかりますよ。その間、失業手当とかフードスタンプ等々の手当が必要かも。

 白人貧困層はトランプ政策の恩恵は受けられないかも。まあ、トランプに投票した層は母親たちが多く、「亭主はどうでもいい。子供たちに未来を与えて欲しい」という動機が強かったと思うのよ。



 そして3つめ。なんといっても失業がドカンと増えるのは、世界800カ所に駐屯駐留派兵している米軍を本格的に手仕舞うからですよ。ここだけの話、在日駐留米軍はグアムとインドネシア北部に移ります。結局、辺野古には移転しないと思う。



 「雇用雇用」と言っているのは最初から米軍撤収が頭にあるからです。日本も協力を求められます。つまり、自衛隊の国軍としての位置づけですね。東アジアの平和は日本が独力でやりなさい、ということですよ。



 THAADも導入せざるをえなくなるかもしれません。在日米軍に見合う防衛予算は20兆円分ですからね。

 大統領就任後からトランプは大きく変化しました。いま過渡期なんだと思うな。ユダヤ左派=ネオコン、FRB、ウォール街、軍産複合体等々、とくに共和党主流派を押さえ込んでませんからね。

 積み上がった経常赤字の削減等でも、「アメリカ・ファースト」を二国間協定でごり押ししてくるはず。その時、かつての日米繊維交渉における角栄さんのような交渉ができるかどうか・・・。そこがいちばん問題です。

 ま、近々、お話しますよ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「平成日本タブー大全2017 都議会抗争と山口組と百田尚樹の聖域」(西岡研介+伊藤博敏+森功+寺澤有著・972円・宝島社)です。