2017年12月22日宝塚歌劇 星組ミュージカル「ベルリン、わが愛」とタカラヅカレビュー90周年作品「Bouquet de TAKARAZUKA」

カテゴリー中島孝志の落語・演劇・タカラヅカ万歳!」

 清く、正しく、美しくの宝塚。今回のテーマは大きくて大変ですわな。

 愛と勇気の宝塚でございました。


上演はクリスマス・イヴまでです。
 
 う〜ん。ジョセフ・フォン・スタンバーグ監督と女優マレーネ・ディートリッヒがモデルなんしょ? そう、彼らの最初の作品はかの有名な「嘆きの天使」すよ。ハリウッドで撮った「モロッコ」も良かったよなあ。
 シルクハットに燕尾服。ズボンのポッケに片手を入れる。このポーズ。幼い美空ひばりにさせたのが「悲しき口笛」でしょ。
♪丘のホテルの 紅い灯もぉぉぉ♪



 ドイツ占領のベオグラード放送から毎晩流れるのが「♪リリー・マルレーン」。ドイツ兵、イギリス兵、連合国の兵士たちはみな耳を傾けた。ドイツ放送禁止令も効果無し。「21時57分にベオグラード放送にダイヤルを」が合言葉だったんよ。

♪兵舎の大きな門の前
 今も街灯が立っている
 その下でまた会おうね
 あの街灯の下に二人で立とう
 昔のように リリー・マルレーン
 
 二人の影が重なり一つの影に
 僕らが愛し合ってたこと
 見れば誰にもわかること
 みなが見たってかまわない
 街灯の下に二人で立とう
 昔のように リリー・マルレーン

 歩哨の呼び声
 鳴り響く帰営ラッパ
 遅れりゃ三日の営倉入り
 「戦友よ いま戻る!」
 これが別れの合図
 ホントは君と一緒にいたかった
 君と リリー・マルレーン

 街灯はすべて知っている
 君がそこに通うのを
 毎晩明かりは灯るけど
 僕はそこに立てなくなった
 僕の身に何かが起きたとき
 君は誰とそこに立つ
 君は リリー・マルレーン

 静寂の中から地の底から
 夢のように浮かぶのは
 恋をする君の唇
 夜霧があたりを包んだら
 僕は街灯の下にたたずもう
 昔のように リリー・マルレーン♪

 こんな歌流れてきたらたまらんわな。まして戦場でしょ。ラジオから流れてくる彼女の歌。明日死ぬかもしれない命。すべてを忘れられる瞬間だと思うな。



 かなりの戦場まで慰問に行ってたらしいね。ナチに抵抗して渡米。けど、ベトナム戦争では自分を受け容れてくれたアメリカ政府にも抵抗。
 「歌で闘う」という筋金入りの女優歌手ですな。この作品は「われわれは映画で闘うぞ!」つう意思がベースに流れてます。

 ナチ政権下の映画業界。サイレントからトーキーへの変革期。女優が国策に駆り出されていた時代。わが国で言えば「李香蘭」ですわな。

♪あわれ春風にぃぃぃ 嘆くうぐいすよぉぉぉ
 月に切なくもぉ 匂うぅぅ夜来香♪てか。

 それにしてもジル・クライン役の綺咲愛里さん。お美しいこと。化粧しない方がずっと綺麗ってどういうこと? 吉永小百合さんがデビューした時はこんな感じだったんじゃね。

 といっても、星ではやっぱ紅さんと七海さんが好き。:s@x<ヴィクトール・ライマン役の天寿光希さん、凄いわな。巧い。いくつなん?

 テオ役の紅さんはコメディエンヌで本領発揮なんすけど、それはレビューでアドリブ連発。トーク最高。もっと出してもええんやけど、テーマがテーマだかんね。

 それにしても、次のトップ、だれになるんかな。。。北翔さんみたいにワンクッション置くんかな。凪七瑠海さん、専科から出演。元もと首席入団ですけど、歌、巧くなりました。努力って大切だわな。
  
 同期は・・・明日海りおさんに望海風斗さんに美弥るりちゃん。で、大好きな七海ひろきさんもそうだしぃ。七海さん、もっと頑張ってもらいたいなー。このままだと礼真琴さんとどんどん差がついちゃうよねーー。

 レビューはシャンソンのオンパ。シャンソニエで聴く「モンパリ」はそんなにいい曲に思えなかったけど、やっぱいいね。宝塚はシャンソンだわな。


シャンソン聴くならこれっしょ。。。来年1月10日。大阪梅田のみの開催。う〜ん、どうすっかなあ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「教科書には絶対書かれない 古代史の真相 後編」(松重楊江・中原和人著・3,250円・たま出版)です。