2008年09月16日リーマン破綻!

カテゴリーキーマンネットワーク」

 リーマン・ブラザーズが破綻しちゃいました。日本に断られ、韓国に断られ、中東に断られ、万事休す。メリルリンチと天秤にかけられ捨てられちゃった、というのが真相でしょうな。

 仮説としてのベアスターンズ、仮説としてのFFコンビ。仮説としてのリーマン。そして仮説としてのメリル。次の仮説は?
 仮説が仮説で終わらずに破綻しちゃうのは、アメリカ経済の免疫力がとことん落ちてる証拠。金融機関が破綻すれば、連鎖破綻、連鎖倒産があるのは当たり前。これが根本から体力を奪うわけよ。

 破綻の噂が確定したことを反転への好材料ととらえる人もいるでしょうけど、まだ「どん底」には来てないのよ。反転ちゅうのはどん底があってこそでしょ?
 どん底が見えない穴を「奈落の底」というのよね。

 しかし、困りました。とっても困りました。少し早すぎます。どのくらい早いかというと、1カ月は早い。
 原油高によるインフレ加熱も少し収まりつつあったのに、これで再燃しちゃうかも(幸い、下落しましたけど)。金価格は1トロイオンス750ドルまで暴落してたから、いまが底値っしょ。これで急騰は避けられませんな。「年末大台超え」の予測も1カ月ほど早まるかも。だれも気づいてないといいんだけどねえ。

 注目はFRBの動きです。明日16日は定例の公開市場委員会(FOMC)がありますよね。「利上げはない、利下げもない」と噂されてますけど・・・さて、どうでしょうか?
 政策判断は「利下げ」のはず。万が一、今回は様子見だとしても、原油高再燃を覚悟しても利下げせざるをえないのがトレンド。となると、やっぱ年末に向けて金急騰でしょうな。原油は? 投機マネーは原油よりも金のほうがリスクが少ないと判断するのでは?

 いずれにしても、いま、米国発の「金融恐慌」まっただ中であることは否定できませんな。

 ところで、最近、「恐慌」という言葉を使うエコノミストが急増してますね。けど、皆さん、松藤民輔さんのパクリ。いちばん最初に喝破したのは彼です。この7月にほぼ同時出版の『マネーの未来、あるいは恐慌という錬金術』『わが友、恐慌』(いずれも講談社)ですね。
 出版業界は柳の下にドジョウが7匹いると言われますから、今後、あちこちの版元から「恐慌○○」とか「○○恐慌」というパクリタイトルの本が登場することでしょう。ま、中身を吟味して選んでください。