2011年07月11日この人、だ〜れ?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 しかし笑いましたな。あのね、アメリカから電話。
 大学教授をずっと前に退官されて、日経からも本出してるデビッド・ルーさん(『アメリカ 自由と変革の軌跡−ワシントンからオバマまで』という名著あり)。

 実は、私、某新聞にコラムを連載してるんです。で、次の文章をルーさんは読んでくれたってわけ。

「どんな組織にも1人や2人はこんな嫌われ者がいる。
 約束を守らない。平気でウソをつく。いつも自分の都合のいいように考える。危機感のセンサーがない。勘違いですぐに怒鳴る。自分がいちばん頭がいいと自惚れている。けど自分より頭のいい人の前ではおとなしくなる。チームワークができない。最後に聞いた人の話に影響を受ける。優柔不断で判断がコロコロ変わる。決断もしょっちゅうひっくり返る。自分の非を認めない。だからけっして謝らない。
 こんな困ったちゃんも、バカとはさみは使いようで上手な活用法がある。たとえば、歩合営業マンなど最適だ。競争が三度の飯より好きだから嬉々として働く。働きぶりを認めてボーナスで報いてやれば嬉々として頑張る。
 気をつけることは、どんなに成果をあげようとリーダーにしてはいけない。とことん一匹狼として使おう。研究や企画の仕事でも部下や従業員と張り合う負けず嫌いだから、リーダーなどにせず一担当者として扱えばいい。
 このデータを調査できるのはあなただけ。企画書にまとめられるのはあなたしかいません。この挨拶状はあなたしか書けません・・・お世辞と気づかず、「よく見抜いたな」と感心するバカだから見え見えでも効果がある。
 人からやる気を奪うネガティブ・エネルギーしかもっていないから、チームがワークせず、優秀な部下や従業員ほど離れていく。人望がないヤツほどポジションを欲しがるが絶対に与えてはいけない。
 民主党は幼稚園児の集まりだからこんな簡単なことにも気づかなかった。教訓にしよう」

 とまあこんな内容。ルーさんは某シンクタンクの日本部長もしてたから日本語は堪能。で、この文章を英文に訳して奥さんに読ませたそう。

「これ、だれのことだかわかる?」
「わかるわよ。オバマでしょ」

 笑いましたなあ。そうか、オバマもか! もちろん、このコラムは「あなたの周囲の菅直人的人物」というタイトルなんですけどね。
 洋の東西を問わず、どこもリーダー不在ですな。フランス語に訳したら「サルコジだ」と言うかもなあ。

 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『太平洋戦争、こうすれば勝てた』(日下公人・小室直樹著・講談社)です。詳細はこちらからどうぞ。