2017年04月06日テレ朝のジジババドラマ「やすらぎの郷」

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 新刊がアマゾンキンドルPOD部門で1位となりました。と版元からの報告がありました。パチパチパチ、いえ、そうでもないっすよ。。。

  
大好評です。トランポノミクスの影響から、金正男暗殺の真相、金正恩の運命、そして北朝鮮と韓国、中国の近接未来までカバーしております。





 朝刊のベタ記事「トランプ米大統領 米国家安全保障会議を再編。側近バノンをメンバーから外す。軍人出身マクマスター大統領補佐官が取り仕切る」。
 どうしてベタ記事なの? すべての政略は人事でわかるのよ。このメッセージは北と中国にはよっく伝わっとるはず。米中会談直前。タイミング図ってましたなー。やはりトランプは食えませんな。バカのフリ、野蛮人のフリしてるだけ。


 やすらぎの郷なんて、どっかの霊園かと思いましたよ。
 倉本聰さんの脚本で春の新ドラマだとか。舞台はってえと、昔、テレビや映画で活躍した俳優とか脚本家とかが集まる老人ホームなんだと。

 う〜ん。倉本さんにしてからが82歳。で、主演は石坂浩二さん72歳。浅丘ルリ子さん76歳、脇を加賀まりこさん73歳、冨士眞奈美さん79歳・・・等々ががっしり支えてます。


『岸辺のアルバム』」の八千草薫さんはいい女でしたよねーー。女性はやっぱ40歳過ぎてからかなあ。あまり過ぎてもなんだけどさーー。。。

 こんだけ芸達者が揃ったら鬼に金棒やろね。以前、義兄が『北辰斜めにさすところ』つう、旧制高校の球児たちを描いた映画をプロデュースしたときも、「映画界のジジババを総動員するんかいな」と思いましたけど、今回もそんな感じ。

 4月3日から始まってます。録画して見てるんだけどね、これがいいのよ。

 いまどき、帯ドラマなんて金はかかるし、視聴者はいないしってんで、スポンサーが嫌がるわけ。火サスや土サスが消えたのもそういうこと。けど、ワイドショーなら安いタレントに御用文化人使えば5分の1でできちゃう。視聴率だって変わんない。

 やめたくもなるわなあ。

 スポンサー集めやすいと思うねえ。。。ターゲティングが鮮明だもん。サプリとか健康食品とか、まあ、そうだわなあつうスポンサーばっかし。そのうち特養ホームとか葬祭業に大人用おむつとかシニアの見合いビジネスとか、ありとあらゆるシルバー産業が集まってくるんちゃう。

 結果、昼帯はどこもかしこもジジババドラマのオンパ。で、韓流ドラマが吹っ飛んじゃったりして。

 それにしても、「巧いなあ」と感心することしきり。絵面がついつい地味になっちゃうでしょ。くすんでるんだもの。だから若い頃の写真を必ずインサートしてんの。これがまた美しいんですよ。いかしてるわけ。当時、日本を代表する銀幕スタア。美男美女たちですからね。

 私ゃ浅丘ルリ子さんの大ファンでいまでも鞄には浅丘ルリ子さんと芦川いずみさん(引退してるから夫の藤竜也さんが出演してんの)のブロマイド入れてます。
 山本圭さんも雰囲気あるなあ。思い出すなあ、『戦争と人間』の標耕平(しめぎ・こうへい)役。『若者たち』でっせーーー。♪きみのゆくみちはーーー♪でっせ。。。

 「近藤〜です!」の正臣さんもご登場。やっぱ若い頃の写真がインサート。『柔道一直線』では足の指でピアノ弾いてたなあ。真似して小学校のビアの壊して怒られたなあ。
 そうそう、板前姿で島田陽子さんといちゃいちゃしてたなあ。プンプン。和服姿の島田陽子さんはお美しい。まあ女優の中身は男ですからね。地はちがうんでしょうが。

 気づきました。ジジババを見てんだけど、若い頃の彼ら彼女たちも、そしていまの自分と昔の自分を同期してるわけ。脳はよくできてまんな。錯覚と誤解の中で、「年取ったなあ。ジジババになったなあ」と自分のことは棚に上げてしゃべってる自分にビックリ。

 おまえもやないかい! 現在を見ながら過去を振り返り、同時に近接未来を透視してるわけね。

 いままでドラマつうと、F1(20歳から34歳までの女性)M1(同じく男性)だけが対象だったでしょ。月9なんて典型だよね。で、CXは大コケ。

 製作者、出演者と同世代の視聴者がどれだけ見るかわかりません。病院で病院ドラマをだれも見ないのと同じように、まわりがシニアばかりなのにあえて見る人はいないかも。けど、逆に還暦以上、団塊の世代以前つう半端なシニアが見るかも。

 いずれにしても、テレビなんてスポンサーさえついてりゃいいわけ。こんだけ商売対象が明確だと効果はあると思う。ジジババ向けの通販はやっぱテッパンだもの。

 意外と成功すると思う。これ、F6M6の世界でしょ。もしかすっと、テレビドラマ界に「ジジババ革命」を巻き起こすかもしんないよ。


 さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「新版 本屋の窓からのぞいた京都 恵文社一乗寺店の京都案内」(恵文社一乗寺店編著・1,620円・マイナビ)です。