2018年06月11日「万引き家族」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 忘れないうちに・・・明日は東京原原です。早いモノでラス前ですよ。いよいよ来月でオーラスです。今回のテーマは「売上を10倍増させるマーケティングの原理原則」です。「ま・く・ら」もそうですが、ネタにちょっと気になる銘柄をいくつか入れました。ご参考になると思います。

 いよいよ来月スタートします「ぴよこちゃん倶楽部」。第5期メンバーを熱烈募集してます。とくに「銘柄研」は要注目です。「銘柄研だけ参加したい!」というご要望がたくさんありますが、ダーメ。これは「通学コース参加メンバー」へのサービスでやってるんです。1回1万円であれだけの情報提供ですよ。いかに利益度外視かおわかりでしょ。


 さーーて、「血は水よりも濃い」といいますけど、あまりに濃すぎるとドロドロで、かえって、水のようなさらさらした関係のほうがいいように思えます。

 ここに集まる「万引き家族」。だれ一人として血のつながりはありません。


理想的な家族ですよ。1つを除いてはね。

 住んでる家にしても年金暮らしのババアのもの。で、このババアにしたって、まったく血の通わない、すなわち、死んだ夫の後妻(故人)の息子のとこに、たまたま月命日なんで寄った、と言っては3万円のカネをせしめる始末。

 で、ここの長女が精神的にやばくて、自分の処で暮らさせているわけ。長女は海外留学してることになってんだけど、ホントはJKフーゾクでバイト。家に居づらいようでね。



 フーゾク嬢の亜紀役を松岡茉優さんが演じてたんでビックリ。一度、J-WAVEにゲストで呼ばれましてね。彼女がMCしてました。頭の回転の早い娘でしたね。

 「万引き家族」てのは、ババアの年金で足りない分を「万引き」で補ってるから。日雇いとかパートとかもやってるけど、極めて不安定で計算に入れられない。つうことは、万引きは計算尽くでやってるわけですよ。

 高層マンションの谷間のボロ家。治と信代の夫婦、息子の祥太、信代の妹亜紀との4人暮らし。家の持ち主は初枝。

 ある日、団地の廊下で震えていた幼女を見かねた治が家に連れ帰ります。誘拐になる、と帰らせようとする信代ですが、体中が傷だらけで、翌朝、家に送り届けようとしたものの、マンションに近づくと大声で叫ぶ妻の声。夫のDVが激しい様子をみてとると、信代は幼女を自分が育てる決心。
 
 2ヵ月後、テレビでは「子殺し容疑」でDV夫婦が取り調べ。

 この間、息子の祥太は「万引き」しか教えるネタがない父親から教わったノウハウを幼女に教えます。
 「妹にはやらせるなよ」と言ってくれた駄菓子屋のジジイは亡くなり、幼女を外で待たせたまま、昭太はスーパーで万引き。

 ところが、店の中に幼女が入ってきて、昭太と同じ仕草で万引きをしようとします・・・起承転結の転から結へと一気に話は展開します。 

 疑似家族のどこが悪い? 偽者でもホンモノを超えられるかも?
 しょせん、超えられませんでしたけど。

 けどさ、「家族らしきもの」を持てなかったからこそ、「家族らしきもの」をこいねがったわけでね。「ある人」は「ない人」の気持ちなんてとうていわかりません。で、「ある人」にかぎっって「ないものねだり」をするもんです。

 「産まなきゃよかった」
 「生まれてこなきゃよかった」

 血は水よりも濃い。しかし当たり前であるがゆえに、血を水ではなく血なのだ、と認識する気持ちがない。だから、水いえいえ人によっては泥水とか汚水と思うヤツも出てくるでしょうな。
 知人で養子縁組した親子たちが何組かいますけど、彼らはスタートは血ではなくて水ですけど、時間をかけて水を血にしようと努力してますよ。

 子ができれば親になる。けど立派な親かどうかはわかりません。どんなバカでも親にはなれますから。資格も免許もいりませんから、だれもが覚悟も自覚もなく親になります。

 「親であること」と「親になること」との間には天地の差があるようです。昨今、残忍な子殺しが話題になってますけど、「精神的に」子どもを殺している親なんてはるかに多いのではないでしょうか。

 父に似て 母に似て この子は神の子 仏の子

 水でも似てくるから、親子ってのは不思議ですな。

 
 今日の「通勤快読」でご紹介する本は「『年金問題』は嘘ばかり ダマされて損をしないための必須知識 中編」(高橋洋一著・864円・PHP)です。