2014年10月25日国際政治と国内政治を俯瞰して見てみると。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 今日は新潟原原です。メンバーはご参集のこと。。。

 新聞、テレビ、雑誌。。。いろんな方がいろんな意見を言う。面白いもんですな。

 この人の情報はなにを根拠にしとるんやろ?

 メディアとか本、あるいは有識者の受け売り、シンクタンク等々のデータ解析、あれとこれとの連立方程式に微分積分。。。まあ、たいていはオープン情報でわかるもんよ、とインテリジェンスの専門家は指摘されてますけどね。。。

 国内政治と国際政治を俯瞰してみるのも一興かと。で、ちょいとやってみましょう。どんな結論になるか、私もいまのとこ、わからんのですが。。。

 原油価格が暴落してます。ある中国ウォッチャーは、中国がタンカーを何十隻も連ねて買い占めてる、と判断。ふ〜ん、この冬を越すために使うんでしょうか。。。実は、中東とくにサウジはまとめ買いならダンピングするわけでね。いまがチャンスというわけですね。

 で、なんのために? ロシア潰しでしょ。ついでにイランもイラクもイスラム国も的にかけてるわけでね。つまり、「兵糧攻め」。官兵衛の得意技ですな。

 でもね、ロシアは中国という安定顧客がいるでしょ? あれは安い原油とガスしか買ってくれませんねん。やっぱヨーロッパと日本に売りたいのよね(13年のLNG輸入は1割がロシアからだもんね)。

 原油下落が続くとアメリカのシェールガスはどうなんの? 採算割れでしょうな。それだけのリスクを負ってまで潰したい。ロシアはバレル110ドルが採算ライン。サウジが安くすればヨーロッパはロシアからの輸入はキャンセルしますわな。。。

 油しかないサウジも困るでしょうが。。。イスラム国への攻撃を免除してもらえるなら原油の安売りくらいなんのこたあないわけでね。

 さて、イスラム国です。。。米ワシントンポストが「イスラム国がイラクで塩素ガスを化学兵器として使った模様」と伝えてますけど、あてにはできませんな。証拠がどこにあんのよ。フセインの時と同じでしょ。

 イスラム国にはメディアは入れません。すべて伝聞ですからね。すべての情報はガセネタと判断したほうがいい。イスラム国の兵士の数も武器も伝わってくるのはすべてアメリカのニュース。バイアスがかかってるに決まってるじゃないっすか。

 人騒がせな日本人シンパの元大学教授の情報もしかり。すべては五里霧中です。

 で、類推するに、アメリカの国防総省が的にかけているのはイスラム国ではなく、あくまでもシリアであり、イラクであり、イランですよ。

 シリアのアサド政権はシーア派の中でも特殊グループです。スンニ派にもシーア派にも支持者が多いんです。だからアメリカはなかなか倒せません。得意技の「謀略」が使えないのよね。「アラブの春」が成功したのは謀略が巧くいったから。

 謀略が成功するにはどうすんの?

1反政府勢力との意思疎通。とくに武器の供与と訓練。
2反政府勢力の結集。
3反政府勢力への民衆の好意的中立=政府の腐敗堕落(ここらへんはレーニンが『国家と革命』で述べてる通りでんな。そういえば、革命だもんね、これも)。

 少なくとも、この3つは必須でっせ。。。

 チュニジア、リビア、エジプトはこれで倒せた。けど、リビアはカダフィ勢力が一掃されて行政はストップ(先日書いたよね。倒さない方がましだった!)、エジプトは元の木阿弥(なんのためにムバラクを倒したのよ?)。曲がりなりにも成果を上げてるのはチュニジアくらいっすか。でも、経済破綻しとりますわな。。。

 結局、民は飢えとるわけでね。

 こんなんだったら、アサド政権のままでいい。そうなるでしょ。こういう消極的中立がシリアの現実なんすよね。
 
 さて、オバマは、視点を変えると、歴代大統領の中でそこそこましなのでは、と思うようになってきました。

1徹底的に武力を使わない、と決めていること。
2金融で締め上げていること。
3対話を優先していること。

 やいのやいの言われて始めたイスラム国空爆ですが、中身は必要最小限。もち陸上部隊は送りません。クリミアにもそうでした。おそらく尖閣もそうでしょうし、38度線にしてもそうだと思うよ。
 そのかわり、米国国税庁(IRS)をフル活用してロシア、中国、北朝鮮、アラブだってペルシャだって、必要とあれば、すべて口座凍結しちゃう。1人1人すべて捕捉しとるからね。これ、痛いっすよねえ。。。

 原油相場の暴落だってまだまだやるんでないかい? ロシアが悲鳴を上げるまでね。レーガンのスターウォーズ計画のエネルギー版ですわな。だからプーチンは早く日本にパイプラインを通したいわけでね。ロシアの輸出法だと30%高くつくと思うけど、「日本特区」を設定してロハにしてくれるんでないの?

 ここらへん、技術と現金=外貨もっとる日本の勝ちですわな。

 オバマがスイス銀行に執拗にいやがらせをしてたのは、脱税資産家を的にかけると同時に、こういう事態に備えてた、つうわけ。戦争で解決するより効くんでないの?

 残念なのは2つ。

 1つはオバマの方針を片っ端から潰してる勢力のほうが強いこと。11月の中間選挙後はもっと強くなるでしょうね。大統領つうのは国務省と国防総省にいつも股裂きになってるポジションですからね。
 もう1つは、オバマ政権のほうが軍事費が突出して大きいこと。まあ武器が高額になっとるせいもありますけど。議会との約束で、人件費は削るけど、その分、高性能の武器に置き換えてますからね。。。

 戦争ビジネス、金融危機ビジネス、資源高騰ビジネスを仕掛けて生きながらえてきたのがアメリカ。。。オバマというより大統領の手には負えませんわな。この3勢力、結局、1つだもんなあ。。。

 日本国内の政治状況もこういう大きな流れの中で考えるべきでしょうね。するといろんなものが見えてきます。詳細は原原でお話します。。。

 自民党も油断してるけど、野党は相変わらず野党ですな。この連中、まとまりませんよ。安倍さんは民主党に手を突っ込んだらいいんですよ。首の皮1枚でつながってるセンセもかなりいますからね。