2016年05月14日「湖畔」はやっぱ傑作だった。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 今日は出雲原原です。メンバーは集合ください。

 あのね、本牧の崖が絵になってるんですよ。いまもあります。湾岸高速を羽田沖から三渓園あたりを通りますと右手に見えますよね。
 ま、私にとっては日常なんでそんなに感慨はありませんけど、浦賀から東京湾に入った外国人には目を見張るべき風景だったと思いますよ。

 さて、「湖畔」で広く知られ、日本美術近代化に尽力した黒田清輝(1866-1924)の生誕150年記念大回顧展が明日(15日です!)終わります。


ホントは嫌いな嫌いな伊藤若冲展に行くつもりだったの。つうか行ったの。けど長蛇の列。2時間待ちでっせ〜。ま、年末年始に京博でやりますからそちらに行くかな〜。

好きじゃないの。トリ嫌いだから。焼き鳥は好きだけど。ま、彼については原原で少しお話します。天下の奇人ですよ。

 黒田清輝、正解でした。アフガン展のときもやってたけどスルー。実は何度もスルー。最後の最後は「しかたなく」。けど、見て正解。


特別展「生誕150年 黒田清輝─日本近代絵画の巨匠」(平成館特別展示室・16年3月23日〜5月15日)


これが「横浜本牧の景」です。

 絵よりも、黒田清輝という 人物の生き様がおもしろい。この人、絵描きのなるつもりなんてこれっぽっちもなかったのよね。おフランスに留学したのだって司法官になるためですからね。けど、趣味で描いてた絵がパリで絶賛されるわけ。なによりパリのサロンを牛耳ってたラファエル・コラン(「海辺にて」が福岡市美術館に所蔵されてます)が推薦してくれた。

 で、180度、方向転換。これ、きまじめ人ではできませんよ。勝負師でないと(勝負師的な資質がないと)あかん。で、運の女神ゆうのんは勝負師が大好きなの。運が回り始めます。

 日本に戻って西洋画を広めます。で、黒田清輝は西洋画に「日本」を取りいれます。パリ万博にも5点選ばれます。師匠のコランはそれ見て、「黒田は絵が下手になった」と言います。発憤した黒田はパリで西洋画にチャレンジ。今度はコランも賞賛します。
 黒田が帰日即描いた「舞妓」なんていいっすよ。ぜひご覧ください。

 それにしても「湖畔」はやっぱ傑作ですな。