カテゴリー:日本一の原油アナリスト藤澤治がズバリ直言する!「原油・シェールガス・資源の近い未来」

2013年06月13日 (木)

シェールオイル輸出解禁! 輸出先はアジア?

 国際エネルギー機関(IEA)の世界エネルギー見通し(World Energy Outlook・2012年)では、2020年には、アメリカの原油生産量は11年の日量810万バレル(NGLを含む)からサウジやロシアを抜いて日量1100万バレル超。

 世界最大の原油生産国になると予測しています。もちろん、シェールオイル増産によるものです。

 アメリカの石油対外依存度は、05年の60%から11年には45%にまで低下しています。06年以降、原油の輸入量は減少し、06年の日量1000万バレルから最近では日量800万バレルにまで減っています。

 第1次石油危機時に叫ばれたエネルギー・インディペンデンス(エネルギー供給を全て国内で賄い対外依存度が0になる状態)が2030年にかけて達成される、と予想する向きも少なくありません。

 では、原油輸入を止めるようになるのでしょうか?

 メキシコ湾岸に製油所が圧倒的に多いのですが、装置的には重質の原油を処理してガソリンや暖房油、軽油に変える高度な装置が備えられています。シェールオイルは、IEAがLTO(ライト・タイト・オイル)と呼んでいるように、低硫黄で超軽質な油です。残念ながら、大量に処理できるように製油装置がシステム化されていません。

 製油所を運転するには、加熱のために微妙な熱量バランスをとることが必要でなんですね。設備が高度化された製油所では多くのシェールオイルは処理できません。どうしても処理しようと思えば、設備構成を大転換するだけの投資をしなければならないのです。

 問題はコストですね。

 今後、中東原油を大量に減らすと予測するアナリストはたくさんいます。アメリカの原油輸入量を詳細をチェックしますと、12年には中東原油は05年レベルに戻っています。全体量としては減少していますが、減少したのはアフリカからの輸入分なんですね。

 アフリカ原油は軽質原油ですから、シェールオイルと性状的にまったくではありませんが、よく似ています。このアフリカ原油の輸入が激減したんです。

 テキサスには、サウジの国営石油会社サウジ・アラムコが投資する製油所があります。たくさんのサウジ原油が処理されています。将来的には、カナダからの重質オイルサンド原油も輸入するでしょうが、中東原油の輸入はこれからも続きます。中東諸国は原油輸出を梃子に、アメリカとの戦略的・外交的な関係持続を望んでいますしね。

 いま、シェールオイルはアメリカ国内でははっきり言って余剰以外のなにものでもありません。バッケンの軽質油は鉄道で国内のあちこち製油所に運ばれています。
 シェールオイルだけでなく、原油輸出は原則禁止なのですが、オバマは日本解禁を発表しました。メジャーのコノコフィリップス社のCEOは、政府に対して、「シェールオイル輸出を解禁すべきだ」と主張しています。

 シェールオイルの増産が期待通り続けば、20年までに、日量100万〜200万バレルは輸出できるでしょう。市場はアジアです。


 さて「中島孝志の 聴く!通勤快読」でご紹介する本は『ローマ法王に米を食べさせた男(前半)』(高野誠鮮著・講談社)です。詳細はこちらからどうぞ。

コメント(0)  |  トラックバック(0)

この記事のトラックバックURL:
http://www.keymannet.co.jp/t3420

コメント:

コメントフォーム:

お名前
メール
アドレス
URL
コメント
  
中島孝志の読む!通勤快読 宅配便


ご案内

東京原理原則研究会

大阪原理原則研究会

名古屋原理原則研究会

博多原理原則研究会

新潟原理原則研究会

出雲原理原則研究会

札幌原理原則研究会

松下幸之助 経営研究会

スピリチュアル研究会
濡れ手で粟!中島孝志のビジネス研究会

講演依頼・取材依頼

⇒依頼フォーム

あなたも本が出せる!

最小コストで最大効果!宣伝効果抜群!!らくらく業績アップ!企画の相談から出版が実現するまで中島孝志が責任をもってプロデュースします。

⇒ 少し詳しいサービス内容はこちら。


『完全決定版!最短距離で作家になる方法』

最近の投稿

「新潟酒の陣」もいいけど「横浜カクテルのJIN」があんじゃん!
[2017年06月29日]
[中島孝志の不良オヤジ日記]

「なぜユダヤ人は大金持ちになれるのか手にとるようにわかる本」
[2017年06月28日]
[中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王]

「安倍降ろし」に見る木っ端役人たちの奸計
[2017年06月27日]
[中島孝志の不良オヤジ日記]

プロフィール

中島孝志(なかじまたかし)
 東京生まれ。早大政経学部政治学科、南カルフォルニア大学大学院修了。PHP研究所、東洋経済新報社を経て独立。経営コンサルタント、経済評論家、ジャーナリスト、作家 (ペンネームは別) 、出版プロデューサー、大学・ビジネススクール講師等ビンボー暇無し。「キーマンネットワーク定例会」(33年の老舗)のほか、
「原理原則研究会in東京」
「原理原則研究会in大阪」
「原理原則研究会in博多」
「原理原則研究会in名古屋」
「原理原則研究会in神の国出雲」
「原理原則研究会in新潟」
「原理原則研究会in札幌」
「松下幸之助経営研究会」
「中島孝志のスピリチュアル研究会」
「日曜読書倶楽部」
「濡れ手で粟!中島孝志のビジネス研究会」
「黄金の卵を産む!ぴよこちゃん倶楽部」

 講演・セミナーは銀行、メーカー、外資系企業等で大人気。全国紙をはじめ専門誌、永田町メディア、金融経済有料サイト、大手企業広報誌から宗教団体機関誌などの連載を20年以上続ける。
 著訳書は330冊。ほかに電子書籍100冊。大臣や経済団体トップなど政財界をはじめとした要人プロデュースは延べ500人超。読書は年間3000冊ペース。落語と宝塚歌劇、大衆演劇、そしてシャンソンの熱烈なファン。
 音声&テキストで平日毎日配信!ビジネスで使えるインテリジェンス情報サイト「中島孝志の 聴く!通勤快読」&年3000冊読破の読書王メルマガ「中島孝志の読む!通勤快読 宅配便」が超人気!

<<  2013年6月  >>

            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            

中島孝志の最新刊!(買うてや。頼んまっせ!)


ユダヤ資本が熱烈信頼する投資アドバイザーは日本人だった!ハーバード大学基金はこうして資産を4兆円に膨らませた!

残業ゼロで圧倒的成果を上げる人、的確な予測で精度の高い意思決定をする人はみな「数字力」を武器にしています。“アバウト仕事”を徹底改善する数字の「読み方」「使い方」を多数紹介!

180度方向転換するトランプ政権。弾劾危機が世界恐慌のきっかけとなる? いいえ、ユダヤ左派最後のあがき。北朝鮮を挑発するのはトランプ。日本経済はどうなるか? メディアが絶対伝えられないコンテンツばかりです。

15年前のベストセラーを全面改訂。事例はすべて新ネタ。トランプとイヴァンカのことまで書いてます。読んでねーーー。

浪花の人情税理士が指南するあの手この手の裏技オンパレードでっせーーー。

「断る」「見切る」「諦める」……実はこれで成果が確実に上がる48のルール。

英国はドイツ、イタリア経済破綻を読んでいた?だからEUから離脱した!

ギリシャ危機とチャイナショック、アメリカの利上げで世界は大混乱。一方、日本政府は「マイナンバー制度」をいよいよ導入。いよいよ国民資産の収奪計画が始動した?

あっという間に6刷です!今度、文庫になりま〜す。

17刷20万部突破。NHK「テストの花道」で紹介されました。

10刷10万部突破。

3刷出来!

10刷出来!

作家になりたい人必見DVDです!