2007年05月29日「しゃべれどもしゃべれども」
カテゴリー中島孝志の不良映画日記」
緊急ニュースが飛び込んできたんで昨日と今日とでブログを入れ替えています。
この映画、愉しみにしてたんです。去年の夏、「通勤快読」でも紹介してたでしょ(後で紹介します!)。
原作、読んだ時、これはヒットすると確信しましたよ。だって、大人の世界に微妙に子どもが絡んでるの。これ、実はヒットする映画の鉄則なの。日本映画だろうと、外国映画だろうと、巧い子役が狂言回しとして登場する映画はヒットしてんの。もちろん、ハリポは別だけどさ。
たとえば、このブログで紹介した映画なんてほとんどそうじゃないかな。
「パッチギLOVE&PEACE」「壬生義子伝」「ニュー・シネマ・パラダイス」「ライフ・イズ・ビューティフル」等々。これから紹介しようかなっていう「Road to Perdition」もそう。
でもって、「しゃべれども」でも子役がいい演技しまっせ。この子、オーディションで「まんじゅう怖い」を全部演ったらしいね。その心がけやよし。あんさん、プロでんな。
「この会やってよかった。落語がもっと好きになった」
これ、話し下手の連中集めて作った「話し方教室」で、主人公の2つ目「今昔亭三つ葉」が吐露した言葉ね。
こいつも噺が下手でさ、人に教えられるようなタマじゃないわけ。けど、教えるってことはいちばんの勉強になりまんな。教えることでわかることがたくさんあんだよ。
私なんかでも、こんなに文章書き散らしてるモチベーションも、書くことでしか気づかないことがあるってわかったからかもしんないな。
八千草薫さんがいちばん面白かったな。
それにしても、国分太一はうまいな。いい役者だな。ジャニーズはすげぇな。ていうか、ジャニーズはいい仕事してるってつくづく思う。
つんくのモー娘、ハロプロにしたって、私から見たらジャニーズのビジネスモデルをそっくりなぞってるだけにしか見えないもんねぇ。
さすがのジャニーズ、あえてのジャニーズ! 艶雄、艶女!
香里奈、いい女だなぁ。あれじゃ、アキバの「ツンデレラ」だぜ、ったく。まっ、そういう役所だからしかたねぇけどよ。最後の最後に笑顔、見せんだけど。やっぱ、男も女も愛嬌だな。笑顔は3割、美人度を上げるな(まっ、いちばん好きなのは昔の浅丘ルリ子さんだけどね)。
てことで、去年8月のブログ紹介しとくね。
『しゃべれども しゃべれども』 佐藤多佳子著 新潮社 1680円
なんの映画、観てた時かなぁ。本編の前に予告があんでしょ? で、TOKIOの太一君が噺家の格好して芝居してんのよ。
へぇ、落語の映画? 渋いなぁ。客、入んねぇだろうなぁ、と思ったわけ。
落研かなんかの映画だったら、やっぱ、長瀬君が出た『タイガー&ドラゴン』の面白さにはかなうわけないしさ。テレ東じゃ、山口君が昭和の喜劇王三平のドラマやってるしさ。
ここんとこ、TOKIOは噺家づいてるわけ?
まっそんなこたぁどうでもいいんだよ。でね、「あれ、俺、この映画の原作もってんじゃねぇか」と探したら、案の定、出てきました。
下手すっと、映画観てからまた原作読むとこだった。まっ、そういうことも多いんだけど。
内容はちと違いますな。
しゃべりがダメでヘタ打ってる人間が4人。そいつらはてぇと、テニスコーチ崩れの従弟、口下手な役者崩れの美女、野球解説者崩れの男、それから関西弁崩れが原因でいじめられてる小学生。
「おまえ、二つ目とはいえ、噺家だろ? しゃべりのプロだろ」ってなことで、教える羽目になるわけさ。落語教室をオープンするわけだ。
みな、意外と真剣に通ったりしてね。
『しゃべれども しゃべれども』って、このあとはどう続くのかね? 「しゃべれどもしゃべれども 巧くならざり そっと手を見る」とかさ。
主人公にしたって、そんなにしゃべりが巧いわけじゃねぇ。つうか、個性がたんねぇ。
落語の席亭にいけば、しゃべりの巧い噺家はごまんといるよ。けど、「おもしろい噺家」は少ないやね。出てきただけでパッと花が咲くような、それこそ、「華」のある噺家となるともっと少ないやね。
やっぱ、歌丸さんとか小三治さんは「華」があるもん。
噺家というか、芸人はみな「巧くなりたい!」と思うわけ。「金持ちになりたい!」というよりもね。で、巧くなったらなったで、「味」とか「華」を追求するわけさ。だから、芸の世界は奥が深いんだろうね。
「華」といっても、昇り竜の勢いの時はオーラが見えるよな。だけど、ホントの「華」ってのはきらきら目立つようなもんじゃねぇんだよ。いぶし銀みてぇな、ちょっと見では気づかねぇような微妙なもんなんだろうね。
三度の飯より落語が好きで、師匠である小三文の二番煎じにしかならなくて、強烈な個性が欲しいと思い悩んでるのが、この主人公なんだよ。
談志師匠みてぇな大御所に皮肉られても気にしない。「今度、俺を真似てみろ」ってのは、最高の誉め言葉だな。
いじめにあってる小学生は枝雀師匠をコピーした「まんじゅうこわい」を披露。
なんの狙いもないわけさ。噺がおもしろいからそれを伝えたいという一念。これが奏功します。
映画は来春公開らしいよ。250円高。
こんなこと書いてんだけどさ、映画にはテニスコーチは出てない。なにより、なぜ立川談志師匠を登場させなかったんだ? やりゃあよかったのに。
談志師匠、ジャニーズ嫌いなのかなぁ。そうかぁ。落語協会、落語芸術協会の協力もらってるのに、どちらにも関係ない談志師匠にいちばん美味しいとこもってかれたらたまんねぇか。
まっ、事情はわかんないけどさ。こういうさらっとした映画は好きだな。とっても。
この映画、愉しみにしてたんです。去年の夏、「通勤快読」でも紹介してたでしょ(後で紹介します!)。
原作、読んだ時、これはヒットすると確信しましたよ。だって、大人の世界に微妙に子どもが絡んでるの。これ、実はヒットする映画の鉄則なの。日本映画だろうと、外国映画だろうと、巧い子役が狂言回しとして登場する映画はヒットしてんの。もちろん、ハリポは別だけどさ。
たとえば、このブログで紹介した映画なんてほとんどそうじゃないかな。
「パッチギLOVE&PEACE」「壬生義子伝」「ニュー・シネマ・パラダイス」「ライフ・イズ・ビューティフル」等々。これから紹介しようかなっていう「Road to Perdition」もそう。
でもって、「しゃべれども」でも子役がいい演技しまっせ。この子、オーディションで「まんじゅう怖い」を全部演ったらしいね。その心がけやよし。あんさん、プロでんな。
「この会やってよかった。落語がもっと好きになった」
これ、話し下手の連中集めて作った「話し方教室」で、主人公の2つ目「今昔亭三つ葉」が吐露した言葉ね。
こいつも噺が下手でさ、人に教えられるようなタマじゃないわけ。けど、教えるってことはいちばんの勉強になりまんな。教えることでわかることがたくさんあんだよ。
私なんかでも、こんなに文章書き散らしてるモチベーションも、書くことでしか気づかないことがあるってわかったからかもしんないな。
八千草薫さんがいちばん面白かったな。
それにしても、国分太一はうまいな。いい役者だな。ジャニーズはすげぇな。ていうか、ジャニーズはいい仕事してるってつくづく思う。
つんくのモー娘、ハロプロにしたって、私から見たらジャニーズのビジネスモデルをそっくりなぞってるだけにしか見えないもんねぇ。
さすがのジャニーズ、あえてのジャニーズ! 艶雄、艶女!
香里奈、いい女だなぁ。あれじゃ、アキバの「ツンデレラ」だぜ、ったく。まっ、そういう役所だからしかたねぇけどよ。最後の最後に笑顔、見せんだけど。やっぱ、男も女も愛嬌だな。笑顔は3割、美人度を上げるな(まっ、いちばん好きなのは昔の浅丘ルリ子さんだけどね)。
てことで、去年8月のブログ紹介しとくね。
『しゃべれども しゃべれども』 佐藤多佳子著 新潮社 1680円
なんの映画、観てた時かなぁ。本編の前に予告があんでしょ? で、TOKIOの太一君が噺家の格好して芝居してんのよ。
へぇ、落語の映画? 渋いなぁ。客、入んねぇだろうなぁ、と思ったわけ。
落研かなんかの映画だったら、やっぱ、長瀬君が出た『タイガー&ドラゴン』の面白さにはかなうわけないしさ。テレ東じゃ、山口君が昭和の喜劇王三平のドラマやってるしさ。
ここんとこ、TOKIOは噺家づいてるわけ?
まっそんなこたぁどうでもいいんだよ。でね、「あれ、俺、この映画の原作もってんじゃねぇか」と探したら、案の定、出てきました。
下手すっと、映画観てからまた原作読むとこだった。まっ、そういうことも多いんだけど。
内容はちと違いますな。
しゃべりがダメでヘタ打ってる人間が4人。そいつらはてぇと、テニスコーチ崩れの従弟、口下手な役者崩れの美女、野球解説者崩れの男、それから関西弁崩れが原因でいじめられてる小学生。
「おまえ、二つ目とはいえ、噺家だろ? しゃべりのプロだろ」ってなことで、教える羽目になるわけさ。落語教室をオープンするわけだ。
みな、意外と真剣に通ったりしてね。
『しゃべれども しゃべれども』って、このあとはどう続くのかね? 「しゃべれどもしゃべれども 巧くならざり そっと手を見る」とかさ。
主人公にしたって、そんなにしゃべりが巧いわけじゃねぇ。つうか、個性がたんねぇ。
落語の席亭にいけば、しゃべりの巧い噺家はごまんといるよ。けど、「おもしろい噺家」は少ないやね。出てきただけでパッと花が咲くような、それこそ、「華」のある噺家となるともっと少ないやね。
やっぱ、歌丸さんとか小三治さんは「華」があるもん。
噺家というか、芸人はみな「巧くなりたい!」と思うわけ。「金持ちになりたい!」というよりもね。で、巧くなったらなったで、「味」とか「華」を追求するわけさ。だから、芸の世界は奥が深いんだろうね。
「華」といっても、昇り竜の勢いの時はオーラが見えるよな。だけど、ホントの「華」ってのはきらきら目立つようなもんじゃねぇんだよ。いぶし銀みてぇな、ちょっと見では気づかねぇような微妙なもんなんだろうね。
三度の飯より落語が好きで、師匠である小三文の二番煎じにしかならなくて、強烈な個性が欲しいと思い悩んでるのが、この主人公なんだよ。
談志師匠みてぇな大御所に皮肉られても気にしない。「今度、俺を真似てみろ」ってのは、最高の誉め言葉だな。
いじめにあってる小学生は枝雀師匠をコピーした「まんじゅうこわい」を披露。
なんの狙いもないわけさ。噺がおもしろいからそれを伝えたいという一念。これが奏功します。
映画は来春公開らしいよ。250円高。
こんなこと書いてんだけどさ、映画にはテニスコーチは出てない。なにより、なぜ立川談志師匠を登場させなかったんだ? やりゃあよかったのに。
談志師匠、ジャニーズ嫌いなのかなぁ。そうかぁ。落語協会、落語芸術協会の協力もらってるのに、どちらにも関係ない談志師匠にいちばん美味しいとこもってかれたらたまんねぇか。
まっ、事情はわかんないけどさ。こういうさらっとした映画は好きだな。とっても。