2008年01月24日「ある女性広告人の告白」 小池玲子著 日経広告研究所 1575円
ワイドショーのニュースにまで株価が取り上げられるんですから、これは「事件」ですな。
まっ、年末から2割。参院選前からだと3割も落ちりゃ事件ですわな。
株、どうなるの? なんか美味しい話、ない? あってもそう簡単に教えられるもんじゃないっしょ。銘柄まではお話しませんけどね。まっ、近々、面白いことが起こりますよ。
さて、本書ですけど。久しぶりに女性の著者でまともな本を読んだな、という感じかな。フェミニストには怒られちゃうけどね。
文学では女流作家は凄いです。山崎豊子さん、有吉佐和子さん、宮尾登美子さん・・・天才ですな。いい仕事してます。
けど、これがビジネス書の世界になると・・・。大企業の女性CEOの本でも、ウッソー! これだけ? たんなるお飾り? 広告塔だったのね、としか思えない底の浅さ。
仕事柄、そうとうチェックしてますけど、まともな本は片手で足ります(ナマ言ってごめんね)。
けど、本書はいいです。しっかり経験を踏んで、ナレッジとスキルを体得し、きちんと読者に伝えようとする姿勢が見えます。しかも、この人、謙虚で優しい。
ばりばり仕事だけしてきた女性ではないような気がします。
専門学校出てから大手広告代理店に勤めようとしたらしい。で、会社訪問。
「女性? 無理無理。コピーライターならチャンスがあるかも」
「芸大くらい出てたら有利かもね」
で、芸大に入っちゃうの。女の一念・・・ですねぇ。
けど、結局、4年経ってもその大手広告代理店は女性には門戸を開放してなかった。で、外資系に行くわけ。
で、ここが体質に合ったみたい。以後、外資系広告代理店を渡り歩きます。で、トップになった。というわけで、本書は著者の仕事列伝となっています。
いろいろ話題はあるんですけど、そうだ、この本のタイトル、オグルビーのパクリだよね(『ある広告人の告白』)。よっぽど勉強したんだろうね。
広告代理店にオグルビーという会社があります。創始者のデビッド・オグルビーのアイデアや発想のフィルターについてご紹介しましょうか。
?それを見たとき、ハッとしたか?
?いま見たことをあなた自身のこととして考えたいか?
?それってユニークか?
?戦略に合致してるか?
?30年間使えるか?
いまの時代、30年というのはちと長すぎるかもしれないけど、そのくらいの時間に耐えるだけのものだ、という意味でしょうね。
それを見たとき、ハッとしたか?
これ、いいですね。プロとして、ライバルとして、ハッとする。「あっ、やられた!」という感じですね。
資生堂のTHUBAKIのCMなんて「旬の女性」をずらり並べたゴージャスなキャンペーンですよね。
だって、仲間由紀恵、広末涼子、観月ありさ、伊東美咲、篠原涼子、栗山千明、蝦原友里、蒼井優、鈴木京香、香里奈、吹石一恵、黒木メイサ、相沢紗世、森泉、田中麗奈、上原多香子、竹内結子・・・スケートの荒川静香さん。
こんなに起用したらもう残ってないでしょうが。
ライバルメーカーも「あっ、やられた!」と思ったでしょうね。少なくとも、ライバル社の広告代理店は「!」と感じたはず。
で、問題は「やられた!」と思って過剰反応しちゃったこと。
こういう場合、同じ土俵に乗っちゃいけないよなぁ。乗るんだったら、ぐうの音も出ないほど物量を投入しなくちゃ。
けど、同じ事務所の女優ばかり6人ほど揃えたCMを流しちゃった。これ見てさ、視聴者はどう思うかな?
そう思ってたら、さすがに気づいたのかどうか、さっさと1人バージョンに切り換えたね。正解、正解。
敵が物量作戦で来るなら、こっちは1人で勝負する! 1人で絵になる女性。「生き方がカッコイイ!」「スマートな人生やってる!」という女性の憧れをキャスティングする。20人分のギャラ用意してさ。
けど、そんな女性いるかなぁ?
かつて、日本の女性は美智子様に憧れたよね。「こんな女性がまだ日本にいたんだ」と正直感じたもんね。ああなりたいな、と誰もが思った。感じた。プリンセスにふさわしい品格がおありだった。悪いけど、英国の王室なんて問題外。「格」がちがう。
時代は流行と合わせ鏡。品格のない人間ほど品格を語る時代。品格がブームになるほど、いま、日本人が、男も女も「品格ある人」を静かに求めているのかもしれないな。
この際、外見じゃなくて中身の濃い女性を抜擢したらどう? 化粧品から「美」を抜いたらなにもなくなる?
意外とそうじゃないかもしれないよ。造花のような整形美人見たって、だれが感動する? 「しばらくテレビで見てなかったね」というタレントさん、よく見りゃ整形してんの。生理休暇じゃなくて、「整形休暇」だったのね。300円高。
まっ、年末から2割。参院選前からだと3割も落ちりゃ事件ですわな。
株、どうなるの? なんか美味しい話、ない? あってもそう簡単に教えられるもんじゃないっしょ。銘柄まではお話しませんけどね。まっ、近々、面白いことが起こりますよ。
さて、本書ですけど。久しぶりに女性の著者でまともな本を読んだな、という感じかな。フェミニストには怒られちゃうけどね。
文学では女流作家は凄いです。山崎豊子さん、有吉佐和子さん、宮尾登美子さん・・・天才ですな。いい仕事してます。
けど、これがビジネス書の世界になると・・・。大企業の女性CEOの本でも、ウッソー! これだけ? たんなるお飾り? 広告塔だったのね、としか思えない底の浅さ。
仕事柄、そうとうチェックしてますけど、まともな本は片手で足ります(ナマ言ってごめんね)。
けど、本書はいいです。しっかり経験を踏んで、ナレッジとスキルを体得し、きちんと読者に伝えようとする姿勢が見えます。しかも、この人、謙虚で優しい。
ばりばり仕事だけしてきた女性ではないような気がします。
専門学校出てから大手広告代理店に勤めようとしたらしい。で、会社訪問。
「女性? 無理無理。コピーライターならチャンスがあるかも」
「芸大くらい出てたら有利かもね」
で、芸大に入っちゃうの。女の一念・・・ですねぇ。
けど、結局、4年経ってもその大手広告代理店は女性には門戸を開放してなかった。で、外資系に行くわけ。
で、ここが体質に合ったみたい。以後、外資系広告代理店を渡り歩きます。で、トップになった。というわけで、本書は著者の仕事列伝となっています。
いろいろ話題はあるんですけど、そうだ、この本のタイトル、オグルビーのパクリだよね(『ある広告人の告白』)。よっぽど勉強したんだろうね。
広告代理店にオグルビーという会社があります。創始者のデビッド・オグルビーのアイデアや発想のフィルターについてご紹介しましょうか。
?それを見たとき、ハッとしたか?
?いま見たことをあなた自身のこととして考えたいか?
?それってユニークか?
?戦略に合致してるか?
?30年間使えるか?
いまの時代、30年というのはちと長すぎるかもしれないけど、そのくらいの時間に耐えるだけのものだ、という意味でしょうね。
それを見たとき、ハッとしたか?
これ、いいですね。プロとして、ライバルとして、ハッとする。「あっ、やられた!」という感じですね。
資生堂のTHUBAKIのCMなんて「旬の女性」をずらり並べたゴージャスなキャンペーンですよね。
だって、仲間由紀恵、広末涼子、観月ありさ、伊東美咲、篠原涼子、栗山千明、蝦原友里、蒼井優、鈴木京香、香里奈、吹石一恵、黒木メイサ、相沢紗世、森泉、田中麗奈、上原多香子、竹内結子・・・スケートの荒川静香さん。
こんなに起用したらもう残ってないでしょうが。
ライバルメーカーも「あっ、やられた!」と思ったでしょうね。少なくとも、ライバル社の広告代理店は「!」と感じたはず。
で、問題は「やられた!」と思って過剰反応しちゃったこと。
こういう場合、同じ土俵に乗っちゃいけないよなぁ。乗るんだったら、ぐうの音も出ないほど物量を投入しなくちゃ。
けど、同じ事務所の女優ばかり6人ほど揃えたCMを流しちゃった。これ見てさ、視聴者はどう思うかな?
そう思ってたら、さすがに気づいたのかどうか、さっさと1人バージョンに切り換えたね。正解、正解。
敵が物量作戦で来るなら、こっちは1人で勝負する! 1人で絵になる女性。「生き方がカッコイイ!」「スマートな人生やってる!」という女性の憧れをキャスティングする。20人分のギャラ用意してさ。
けど、そんな女性いるかなぁ?
かつて、日本の女性は美智子様に憧れたよね。「こんな女性がまだ日本にいたんだ」と正直感じたもんね。ああなりたいな、と誰もが思った。感じた。プリンセスにふさわしい品格がおありだった。悪いけど、英国の王室なんて問題外。「格」がちがう。
時代は流行と合わせ鏡。品格のない人間ほど品格を語る時代。品格がブームになるほど、いま、日本人が、男も女も「品格ある人」を静かに求めているのかもしれないな。
この際、外見じゃなくて中身の濃い女性を抜擢したらどう? 化粧品から「美」を抜いたらなにもなくなる?
意外とそうじゃないかもしれないよ。造花のような整形美人見たって、だれが感動する? 「しばらくテレビで見てなかったね」というタレントさん、よく見りゃ整形してんの。生理休暇じゃなくて、「整形休暇」だったのね。300円高。