2008年06月03日中国政府が人民を弾圧するかどうかの基準

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 いや、これはかわいそうってすよ。
 地震で被災してる上に、全財産ともいうべき店舗まで壊されちゃうなんてね。
 
 四川省のことですよ。商城(ショッピングセンター)に入居してる100の商店取り壊しね。

 なんのためか? 「危険建物の撤去に関する通告書」の執行。つまり、余震の倒壊をおそれての行動なのね。
 この建物、2年前にできたばかりで補修すれば十分使えるモノ。

 で、住民というか店主たちがチームを結成して、政府の退去命令に反対運動を展開してるわけ。まあ、壊されたら最後、破産せざるをえないからね。
 別に専門家が倒壊のおそれありと審査したわけじゃありません。壊すだけでその後の補償もないんだから、こりゃ反対しますわな。

 「いったいどうするかな?」と注目してたら、やっぱ住民の声を無視して警察を介入させました。まだ実力行使はしてないけど、これ、すぐに潰しますよ。

 でないと、あちこちに連動しちゃうから。こんなケースはほかの商城にもいっぱいあんだもの。
 弱腰で対処すると、示しがつかない。歯止めが効かなくなるからさ。
 人民は「経済」に関すること=自分の利害関係のあること、でしか当局には文句はいいません。政治なんてどうでもいいのよ。漢民族の間では。

 だけど、政府はもう思ってないの。反対運動が政治活動に伝染することを極度に警戒してるわけね。

 中国政府が人民を弾圧するのは、行政に関する反対運動だけだもの。国の決定に文句いうな。おまえらは黙って従っていればいいんだ。文句いうヤツは痛い目に遭わせてやる、というわけね。

 個人で反対すればたんに無視するだけだけど、チームなんか組んだら反政府活動と認識して過剰反応しちゃう。ここ、中国政府の逆鱗です。龍のノドの部分にある鱗ね。
 
 人民解放軍にしても、警察にしても、いまのところ、人民を押さえ込むための装置なんだけど、いずれ、これも「南進政策」に使われるはず。
 マケインが負けたら即、やると思うよ。