2009年05月06日貧困な発想

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

「政治家になる前からバカだったのか、それとも政治家になるとバカになるのか?」
 某大手新聞社政治部の記者に聞くと、「元々バカな上に政治家になってさらにバカになったんだ」とのこと。なるほどねえ。

 ここでいうバカとは、もちろん、お勉強ができるかどうかとなど関係ない。お勉強はできても、世の中にはとんでもないバカはたくさんいる。やっぱり、「地頭の良さ」が大切なのだ。
「100年に1度の津波」と言われるなら、100年に1度のアイデアを出してはどうか。それがこの内容はいったいなんだ! 「時代閉塞」というより「脳の閉塞」ではなかろうか。

 補正予算案は真水ベースで15.4兆円。雇用調整助成金や減
税分、当初予算の予備費減額分を除けば13.9兆円。戦後最大の補正予算案である。
 ところが、中身はどうなっているか。なんと、このうち半分の7.5兆円が独立行政法人と公益法人、基金への支出なのだ。平たく言えば、天下り(その予定者も含む)の連中を養うために消えるのだ。

 こうなったのは、もちろん、「国策捜査」で小沢民主党の力が弱まったからだ。野党が混乱する時を待っていた役人たちに見事にすき間を突破されたわけである。
「だから日本はダメなのだ」と諸外国も呆れているだろう。

 文科省は「アニメの殿堂(建設費315億円)を計画している。相変わらずの箱物行政である。厚労省の「仕事館」の二の舞だ。アニメ好きの総理はこれでアキバ系に義理を果たした?


私、アニメの味方です? いやいやアニメの敵だよ。
 
 日本の漫画・アニメは政府の世話になったことなど1度もない。「子供がバカになる」「近眼になる」「悪い言葉を覚える」等、アホなPTAの偏見を乗り越えて世界に冠たる「文化」になったのだ。漢字が読めないのは漫画・アニメのせいではなく、あくまでも本人がお勉強しなかったせいだ。

 宝塚に手塚博物館あり。自分でアニメを作れる体験ができる。境港に水木しげるあり。街全体が情報発信基地になっている。地方の町興しにも一役買っている。「アニメの殿堂」など、おそらくは天下り官僚のための建物になるのだろう。

 なにかというと、箱物を作りたがる土建屋型思考パターン。箱物を作ればなにかが生まれると発想する役人型思考パターン。もういい加減、この手のワンパターンは止めてはどうか。仕事館を作って能力開発に役立ったのだろうか?

 これでは、勉強部屋を作ったら成績がきっと上がるだろう、と錯覚する教育ママとまるで同じではないか。

 こんな箱物行政に315億円も消費するより、「漫画・アニメ」という日本の貴重な知的財産権を防衛すべく、諸外国、とくに中国に対する施策をきちんと準備しておくべきではないか。そのための文化防衛予算のほうがよっぽど生きたカネの使い方になると思うんだけど。