2010年04月11日「サン・ジャックへの道」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

「きっかけ」って大きいですよね。人生でも仕事でもね。
 きっかけが訪れるのを待つ人もいるし、ストーカーのように、しょっちゅう追いかけ回してる人もいるしね。



 さて、この映画はどうにもこうにも問題を抱えた人間ばかりが登場します。で、なにするか? 一緒に旅することになっちゃうわけ。フランスのル・ピュイ〜スペインのサンチャゴ・デ・コンポステーラまでの150キロ。
 ただし全行程歩き。でないと遺産がもらえないんだもん。

 ま、主役というか軸は3人の兄弟妹。大会社の経営者なんだけど、奥さんはアルコール依存症、本人もストレスで薬依存症。デブの妹は頑固な高校教師。弟はニートのアル中。もち、文無し。で、この3人、仲が悪いんだ。
 この巡礼ツアーに3人のほか、わけありの6人が参加します。計9人の旅というわけ。

 一行を案内するツアーガイドはわがままな連中ばかりでひと苦労。家では子供が高熱を出すわ、奥さんは浮気してるわで大変なんだ、この人も。

 みなダメ人間。悩みを抱えた人たち。でも「きっかけ」でどんどん変わっていきます。これが嬉しいですな。
  
 監督はコリーヌ・セロー(わが愛するカトリーヌ・フロ主演の『女はみんな生きている』の監督ね)。

 ところで、サン・ジャックちゅうのは12使徒の1人、聖ヤコブのこと。スペイン語で読むとサンチャゴ。フランス語だとサン・ジャックというわけ。