2010年07月14日「誰にも言えない国家論」 元谷外志雄著 産経新聞出版 1575円
歴史とはなにか。歴史を確定させることほど難しいものはありませんな。
なにしろ、歴史とはつねに勝者の側に立ってつくられる「論理」だからです。
とりわけ「直後」ともなると利害関係で白が黒になり、黒が白になるのは当たり前。
たとえば、司馬遼太郎さんが「日本軍の完敗」と評したノモンハン事件。戦後70年、新たな資料がソ連側から出てきました。当時の、ソ連側の戦死者は日本の2倍。ソ連赤軍の自慢の戦車と最新兵器も損傷が激しかった。
この事件はけっして「事件」などという規模ではなく、どこから見ても戦争。そして当初言われていた「関東軍の暴発」ではけっしてなく、準備万端整えたソ連が練りに練った戦争で、日本は避けられるものではなかった、ということが判明しました。
50年や100年という時間では歴史を確定させることは危険ですな。
1928年。満州の英雄、張作霖が電車ごと爆殺されるという事件がありました。時の田中義一内閣が「満州国某重大事件」として中身を発表できないほどの大事件。この一件から、日本は対中戦争へとのめり込むことになります。
この爆殺事件の首謀者は関東軍の河本大作大佐とされてきました。実はこれが大間違い。発生時期、本人は中国に捕らわれていたんですね。にもかかわらず、ソ連は軍事裁判で「証人」を用意。ラーゲリに抑留されすっかり洗脳された人間に何回もリハーサルを繰り返し、伝聞情報のみで事実を構築したことも判明しました。
当時のアメリカの中国駐在公使(ジョン・マクマリー)が不思議がってます。
「どうして日本人がこんなことをしたのか? 張作霖の後継者は張学良は危険なほどわがままでしかも弱虫。西洋かぶれで残忍な男。張作霖を殺すメリットはまったくない。この事件が満州を取り返しがつかないほど不安定にさせた」
ちょっと考えれば、日本にメリットがないことはだれもがわかるんです。
しかも1928年の2年前。張作霖を宮殿ごと爆殺する計画が未遂で終わってるんです。
では、本当の首謀者は・・・。
そうそう、それと2004年4月。北朝鮮北部。龍川駅で起きた列車全車両爆破事件(TNT800トン!)。金正日が真っ青になったという事件ですよ。これ、車両ではなく鉄道線路に仕掛けたもの。だれがなんのために仕掛けたか・・・続きはこちらからどうぞ。
なにしろ、歴史とはつねに勝者の側に立ってつくられる「論理」だからです。
とりわけ「直後」ともなると利害関係で白が黒になり、黒が白になるのは当たり前。
たとえば、司馬遼太郎さんが「日本軍の完敗」と評したノモンハン事件。戦後70年、新たな資料がソ連側から出てきました。当時の、ソ連側の戦死者は日本の2倍。ソ連赤軍の自慢の戦車と最新兵器も損傷が激しかった。
この事件はけっして「事件」などという規模ではなく、どこから見ても戦争。そして当初言われていた「関東軍の暴発」ではけっしてなく、準備万端整えたソ連が練りに練った戦争で、日本は避けられるものではなかった、ということが判明しました。
50年や100年という時間では歴史を確定させることは危険ですな。
1928年。満州の英雄、張作霖が電車ごと爆殺されるという事件がありました。時の田中義一内閣が「満州国某重大事件」として中身を発表できないほどの大事件。この一件から、日本は対中戦争へとのめり込むことになります。
この爆殺事件の首謀者は関東軍の河本大作大佐とされてきました。実はこれが大間違い。発生時期、本人は中国に捕らわれていたんですね。にもかかわらず、ソ連は軍事裁判で「証人」を用意。ラーゲリに抑留されすっかり洗脳された人間に何回もリハーサルを繰り返し、伝聞情報のみで事実を構築したことも判明しました。
当時のアメリカの中国駐在公使(ジョン・マクマリー)が不思議がってます。
「どうして日本人がこんなことをしたのか? 張作霖の後継者は張学良は危険なほどわがままでしかも弱虫。西洋かぶれで残忍な男。張作霖を殺すメリットはまったくない。この事件が満州を取り返しがつかないほど不安定にさせた」
ちょっと考えれば、日本にメリットがないことはだれもがわかるんです。
しかも1928年の2年前。張作霖を宮殿ごと爆殺する計画が未遂で終わってるんです。
では、本当の首謀者は・・・。
そうそう、それと2004年4月。北朝鮮北部。龍川駅で起きた列車全車両爆破事件(TNT800トン!)。金正日が真っ青になったという事件ですよ。これ、車両ではなく鉄道線路に仕掛けたもの。だれがなんのために仕掛けたか・・・続きはこちらからどうぞ。