2012年06月25日政治はセンス。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 それにしても大河ドラマ「平清盛」は面白いですな。
 番犬と呼ばれていた武士がはじめて政権をとるんですからね。初代に名門無し。武士の天下を切り拓いた男。なんといっても、彼は金融経済に明るかった。

 それが清盛ですわな。センセイ方の田舎芝居にあくびが出る昨今、これからドラマの舞台は「平治の乱」。義朝も信西も死にます。後白河法王が清盛に降参します。国のフレームワークが換わり、藤原氏が表舞台から消えます。

 このドラマがいままでの大河ドラマと違う点はきわめて心理描写が深く刻まれていること。いわば大人のドラマなわけです。


 さて田舎芝居のほうは、いよいよ消費税増税の採決が始まりそうですな。マニフェストに書いたことは何一つ実行せず、書いてないことばかりやってるドジョウ政権は自民党案の丸呑みで議決しようというわけです。

 自民党総裁の谷垣さん。「9月までに解散に追い込む」と大見得を切りましたが、はてはて、できるんでしょうかね。

 解散に追い込むのは小沢さんであって、谷垣さんじゃありませんよ。この人のセンスのなさには呆れるばかり。消費税増税に賛成するかわりに「話し合い解散」をしてもらえる、と思いこんでいたのに、ふたを開けたらそんなものはありえない。

 当たり前でしょ。財務省のいいなりのドジョウが解散できるわけない。なぜなら、解散したら消費税増税(&原発稼働)に賛成した議員は軒並み落選しますからね。そしたら元の木阿弥。増税できなくなっちゃう。

「解散せずにできるだけ時間を稼げ。その間に増税路線を定着させよ」

 これが財務省の命令ですよ。そして国民が諦めた頃に選挙すればいい。本音ではドジョウも民主党のセンセイ方も選挙なんぞしたくない。政権から滑り落ちるどころか、落選確実なのにするわけないっしょ。

 ドジョウは何一つ決められない。それが谷垣という人にはわからんらしい。ほんまにセンスのない人でんなあ。いい意味で善人なんでしょう。弁護士でも二流だったでしょ、あれでは。

 小沢さんは同志を募ってますけど。やるなら新党を立ち上げて、消費税増税&原発稼働には反対、という大義名分で「内閣不信任案」を提出すること。
 これはあらゆる議決に優先されますけど、消費税増税が通ってからにすべきでしょう。そのほうが民意が応援してくれます。

「造反議員には厳罰で臨め」という意見もありますけど、除名されたって元々離党するつもりなんだから痛くもかゆくもない。それより党内融和優先の輿石幹事長を切る勇気がありますかね、ドジョウに。八方美人の優柔不断な男ですから切れないでしょ。そんなことして、鳩山グループまで敵に回したらどうすんの?

 執行部の方が圧倒的に少数になったらお笑いぐさですよ。党内で増税賛成は執行部しかいなかった、とバレてしまいますからね。だから採決もホントはやりたくないはず。

 小沢さんは離党する離党すると言い続け、執行部は除名するぞ除名するぞと言い続け、実際はそのどちらもさせたくない、というのがドジョウの腹。つまり、この点で輿石幹事長に従ってるわけ。

 それにしても、谷垣さんという人は前尾繁三郎という政治家とよく似てますな。総理になれるチャンスをことごとくフイにしてきた政治家。勝負勘ちゅうものがないんだろね。宏池会という名門派閥を率いながら衆院議長にしかなれなかった。
 ドジョウごときにもコロッと騙される甘チャン。自民党案を丸呑みしてもらうことより解散総選挙でしょ。

 不信任案には賛成すべし。解散に追い込める唯一のチャンスです。

 今後の政局を占うとき、「内閣不信任案の提出」がポイントです。たぶん小沢さんはそのタイミングを図っていると思いますよ。


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