2013年01月28日資源高とインフレ危機をどう乗り越えるか?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 「東電、関電などの電力網が全国的にスマートグリッドで完備されれば、いざとなれば相互に電力を融通できるから、ブラックアウトなんてありえない」

 実は欧米流のスマートグリッドも一長一短でして。もし福島第一原発のような事故があれば、東電管内だけでなく全国的にフラックアウトになっていたはずです。しょうもない銀行が取り付け騒ぎになったとき、金融機関がオンライン・ネットワークで結ばれていたがために「金融システム」を危機に陥ったことによく似てます。

「燃える水=メタンハイドレート」は近海に山ほどありますが、実用化はまだ先。日本のカントリーリスクは「とりあえず」「自前」の資源がないことですね。

 しかし、このカントリーリスクはコインの裏表で、短所=長所でもあるのです。

 資源国でないからどこからでも買える。ただし円安=資源高で貿易赤字は7兆円近くにもなるわけでね。さらに「原発停止・再稼働阻止」が続けば、高コストとなることは覚悟しなけりゃね。

 国民一丸となり、節電をさらに繰り広げる必要がありそうです。去年は「国民運動」のおかげで東電管内では6000万キロワット時の予測があの真夏でも5000万キロワット時未満という成果を収めました。

 菅直人元総理が肝いりで進めた太陽光発電の買い入れ制度は世界一高コストで世界一高買い入れで、孫正義さんばかりが儲かる構図となってるようですね。「永久に首相を続けてもらいたい」と持ち上げたわけですよ。

 太陽光発電、風力発電を導入するくらいなら、天然ガスを買ったほうが安上がりです。菅さんの奇妙な鶴の一声で浜岡原発が停止となった翌日、カタールに飛んだのは中部電力でした。中電はシェールガスの導入のためにもパイプラインをすでに準備しています。

 原発にしても一挙に停止・廃炉は現実的には無理でしょうから、多種多様なエネルギー開発をして、採算ベースに乗りそうなものから優先的に採用する、ということがポイントでしょうね。


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