2013年05月05日こどもに感謝。。。

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 こどもの日ですね。こどもは宝です。つくづくそう思います。自然と働くエネルギーが湧いてくるでしょ。それが生き甲斐というものだと思います。

 ま、今日は朝から晩まで「国民栄誉賞」一色でしょう。というわけで、4月19日に「中島孝志の聴く!通勤快読」でご紹介した松井秀喜選手&父上との本を公開しましょう。

  
「国民栄誉賞受賞、松井選手の父親論、松井選手の父親による子育て論ですね。

 巨人は嫌いでも、「松井は好きでしょ?」とよく言われます。たしかにそうなんですよね。松井が嫌いな人間ていないんじゃないかなあ。人物ができてますよね。

 どうして?

 やっぱり紆余曲折、周囲からいろんな指導、注意、アドバイス、ときに鉄拳などで、薫陶を受けてああいう人物ができたことがよくわかります。たしかにね。この話、5月の博多と東京の原理原則研究会でじっくりとお話します・・・」



「父は、僕を一貫して、普通の人になるように育ててくれたような気がする。折に触れて、自分を磨くこと、人格形成をすることを忘れてはいけない、と言っていた」

「父は、僕が小さい頃から、勉強しなさいとか、何かを強要するようなことは一度もなく、どうしたいかを必ず僕に聞いてくれた。だから僕はいつのまにか、何かをする前によく考える習慣がついていた」

「高校入学のときは、当時、国産の高価なオーディオセットを父からプレゼントされて、とてもうれしかった」

「父は僕に、秀でることを喜ぶ人になってほしいという願いを込めて、秀喜と命名してくれた」

 とくに、松井さんが小3のとき、父親は次の言葉を半紙にしたためて兄弟に渡してくれたそうです。

「努力できることが、才能である」

 よっぽど感動したんでしょうね。父親は。

 この言葉のルーツは、洋画家でもあり陶芸家でもある、硲(はざま)伊之助さんという人がいます。その人の思い出を弟子がNHKテレビで話していたのを見て感銘を受け、そして2人に書いたものだったんですね。

『ゴッホの手紙』(岩波文庫)の中で、ゴッホが弟テオに向けて書いた手紙ですよね。

「今、モーパッサンの『ピエールとジャン』を読んでいる。(中略)おそらくフローベルの次のことば、『才能は長い努力の賜物であり、独創性は強い意志と鋭い観察によってもたらされる』という意味のことを敷衍したかったのだろう」

 松井さんは父親から渡されると、何かとても大切なもののように思えて、自分の部屋にしっかり貼り付けていつも見ていた、といいます。

「すぐに理解できないことがあっても、成長するにしたがってだんだんその意味がわかっていくものである。毎日見る、毎日すぐそばで接する。不思議なもので、いつしか身体にしみこんでしまっているような気がする。
 とてもありがたいことに、いつのまにか僕には何事にも一所懸命になる習慣がついた。だから、いつ何をやるにも、ただ目の前のことに集中する。やがて一つのことに懸命に努力すると、できないことができるようになる、という変な自信もついた」

 金沢星稜高校時代、甲子園で5打席連続敬遠に遭いました。このとき、彼は平常心だったんですよ。なぜか? 同じ経験をかつてしていたからですよ。そのお話も原原で詳しくご紹介しましょう。