2015年02月01日「あと1センチの恋」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

「勉強して、就職して、ホテルの経営者になるつもりが、いまは平凡な妊婦。妊娠しなければ夢が叶ったかも」

 う〜ん。こればっかしはわからんなあ。最短距離をとったつもりでも、延々と遠回りさせられて、結局、到着せず。。。なんてこたあよくあるもんね

 遠回りしても、運のいいやつぁ、思わぬ拾い物をします。いわゆる、セレンディピティつうやつね。ま、たいていは「私の人生こんなもんかな」と思っちゃう。
 死に際ではありませんよ。還暦? いえいえ50代、40代。。。ヘタすっとTEENSでも達観しちゃう人いますからね。。。



 ロージー(リリー・コリンズ)もアレックス(サム・クラフリン)も夢を持ち続けてきたわけ。
 けど2人とも間が悪い。ロージーはホントに好きなアレックスとはキスもできず(正確には1回してんだけど、酔っぱらってて記憶なし)。で、あれやこれやの行き違いがありまして、コン○○ムつけ忘れたバカ男とたった1度のセックスで妊娠。せっかく合格してたボストン大学に行けず、ホテル経営者の夢はどんどん遠のいてくの。

 アレックスのほうはつうと、スカラシップに合格。はれてハーバードの医学部に。。。いろんな女性と知りあって結婚しちゃう。2度もね。ま、どれも破局すんだけどさ。つまり、ご縁があるようでなかったつうこと。

 知人の霊能者に言わせると、よくあることらしいっすよ。「運命の人」と結婚つう形で結ばれるなんて、あんまりないんだってさ。1歩か2歩くらい手前で「運命の人もどき」と手を打っちゃってるわけ。

 不倫がなくならんわけだ(関係ない?)。

 この2人、幼なじみなの。どうやったらお気に入りの異性とセックスできるか、お互いに協力しあっちゃう仲。こうなると友達以上恋人未満から発展せんわな。

 こういうことってよくあります。♪近すぎちゃって困るの〜〜つう関係ね。いまさら男として、女として、意識はしても、1歩踏み出せんのだなあ。

「ホントはおまえのこと愛してるんだ」
「ウッソー。いいお友達でいましょ。あなたと恋人なんて考えらんな〜い」

 このひと言が怖くて。。。お互いに切り出せない。で、周囲の異性といちゃついてる。ホントに気にしてるのはだれかよくわかってるくせにさ。

 この気持ち、わかる?

 あらすじをばらしちゃう野暮はしたくないんで、この辺で。。。

 原作はセシリア・アハーンの『愛は虹の向こうに』。全世界で1600万部も売れました。電子書籍30万DLで自慢しているバカは足下にも及びませんな。
 そうそう、ヒロインは可愛い可愛いリリー・コリンズ。フィル・コリンズの娘つうか、私の大学院の後輩つうか、従姉妹の大学の後輩つうか、『白雪姫と鏡の女王』の白雪姫やってた女優つうか。。。

 ラストは『卒業』みたいに終わるんかと思いきや、ドーンと直球勝負でした。う〜ん、普通やなあ。

 あとさ、邦題のタイトルなんだけどね。『地上5センチの恋心』のパクリっしょ? 私の大好きな大好きなカトリーヌ・フロのコメディ・ミュージカルのね。音楽で思い出したけど、懐かしのBGMのオンパ。まさか50代60代対象の映画じゃないっしょ? 周囲は大学生とか高校生もかなりいたもんなあ。。。

 で、最後に夢は叶うの? それは見てのお楽しみ。。。かなり楽しめる映画。少なくとも女性にはウケますよ。