2015年04月17日今度はどんなたかりをするんだろ?

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 先日、通勤快読で『からくり民主主義』(高橋秀実著・新潮社)をご紹介しました。そのなかに沖縄県人のタクシー運転手の方のインタビューが掲載されてましたね。

 「沖縄は基地でかわいそうなんて、ヘンな同情しなくていいですよ。沖縄の人間は服従しつつ、ちゃんとウラでは画策します。沖縄戦のとき、日本兵が逃げて、米兵が上陸してくるのを竹藪の中でじっと見ていたようにね」

 「沖縄に限って」は、一般住民でも「戦闘協力者」と認定されれば援護法の適用を受け給付を受けられます。「もらえるものはもらいなさい」と役場も指導します。つまり、「『みな日本軍にだまされて協力させられた』という話にするしかない」というからくり。

 普天間飛行場には2000人の軍用地主=年間47億円の借地料を政府は支払っています。それが「返還決定」で激減してしまう。当然、70%が「返還を希望しない」とか。

 土地を奪われたという「犠牲」はすっかり「特権」と化していたのが真相です。

 『国防女子が行く』という本にも沖縄女子が登場します。曰く、「『核のない世の中を!』と叫んでるなら、中国や北朝鮮に乗り込んで核廃棄のために命を賭してもらいたい」だと。

 正論です。

 「マスコミが捏造した沖縄の世論に、沖縄の政治家が言いなりになるばかり。沖縄に必要なのはマスコミと戦う政治です」
 「辺野古移設が最善などと主張すれば埋められる」
 「後援会組織をバラバラにされる、などと怯え、報復を恐れていました」

 それではゆすりたかりの輩になっちゃうのでは?

 「普天間で大騒ぎしてる人にしても、普天間飛行場(宜野湾市)ができる前から暮らす生粋の沖縄人などいなくて、戦後わざわざ本土から基地周辺に乗り込んできた活動家たちです」

 これは少しちがいます。普天間には基地しかありませんでした。そこにわざわざ小学校を建て、住宅をつくり、戦闘機がぶつかるように高い鉄塔を建設したのです。理由? ぶつかって事故でも起きれば補償金をぶんどれるからですよ。

 「同じ漁船が、昨日は反対派を乗せていたかと思えば、今日は賛成派という具合に、お金次第でどちらにでもなる」ともありました。

 安倍さんは「沖縄の代表=知事」さん相手に誠実に説明をする姿勢です。
 さあて、この知事さん。メディア向けに首相をいさめる正義の味方をどう演じるのでしょうか。で、その裏で、どれだけぶんどろうと弾いているのでしょうか。

 安倍さん、いちばんいい方法は「施政権」をアメリカに返還することですよ。けどなあ、沖縄には手切れ金をぶんどられ、アメリカには慰謝料をぶんどられ。どちらにしても、たかられる日本かあ。

 こうなったら、いっそ、この県知事さんにもっともっとごねてもらって、「米軍は出ていけ〜〜」と運動家たちをあじってもらって、沖縄だけでなく、日本の国土からすべての米軍基地を撤去してもらうようにすればいいんです。そうなりゃ、まともな国民は「いまこそ核武装だ!」と目覚めるかもしれません。そこまでしてくれれば、「たかられ甲斐」があるというものです。

 安倍さん、甘い顔したらいけません。つけあがるだけです。戦争で被害を受けたのは沖縄だけではありません。一般市民相手にもっともたくさん殺せる上空500メートルで爆破するように原子爆弾を落とされた広島、長崎はもちろん、横浜も東京もどこもかしこもアメリカから無条件爆撃を受けているのです。
 そればかりか、終戦直後、フィリピンの敵前脱走将軍マッカーサーが乗り込んでからというもの、日本に「米製民主主義なるもの」をご指導くださる代わりに、横浜とか小倉では何百人もの婦女子が犯されてしまいました(もちろんGHQは隠蔽しましたけど)。
 で、慰安婦? 性奴隷? 「アメリカの常識」でモノを考えるから、日本もそうだろう、と考えてしまうんでしょうな。

 終戦直後、今日の食べるものにも事欠いていた悲惨な本土とはちがって、ドルの恩恵を受けて豊かに暮らしていた沖縄とは事情がちがうんです。


 さて、今日のメルマガでご紹介する本は「追憶の夜想曲」(中山七里著・講談社・1,728円)です。