2018年11月21日株価暴落は利上げストップの圧力か!
「有料サイト」の連載原稿を3日遅れで転載させて頂きます。まあ、参考にはなると思うよ。
中間選挙が終わりました。上院は昨日(4日前ということ)、共和党が1議席増えて52議席確保。あと1議席残ってますが、この段階で「トランプ党」は上院を制しました。政治的な狙いで「ロシアゲート」という冤罪を問われても弾劾裁判に持ち込まれる懸念は大きく後退したわけです。
なによりも、対中国強硬政策とインフラ投資という面で、トランプと民主党はベクトルが合致していますから、いろいろディールもできそうです。
「下院を減らしたのでトランプは苦境に立つ!」と毎度毎度、日本の愚かなメディアは騒いでますが、中身を見れば、民主党以上に反トランプだった3人(ホール・ライアン下院議長とジェフ・フレーク上院議員は揃って引退、ジョン・マケイン上院議員=IS生みの親は死去。「葬儀に呼ばれてないから」とトランプはゴルフ三昧)が消えましたもんね。
だから、「トランプ党」と書いたわけ。事実、トランプ・チルドレンがたくさん当選してます。
さて、アップルの株価が大幅下落しました。発注が激減した下請け企業がやけくそでリークしたせいか、かねてからアップル10は価格に見合う付加価値が足りないのか、売上が今ひとつ。それがわかってるから価格を上げて売上と利益を確保してたわけでね。
「今後、販売台数の発表はしない」と10月にアップルは公表してました。
でもアップルだけでなく、ケータイのシェア1位サムスンにしてもファーウェイにしても販売台数は頭打ち。
画像処理半導体エヌビディアも19年3月度の業績を下方修正。すでに市場は織り込み済みで10月から株価は下落してたのにさらに大幅下落。部品を使ってるニンテンドー・スイッチの任天堂も連れ安(11%安)。その他、半導体メーカーも連れ安だけど、急反発するのでは? ただし任天堂がV字回復するには時間がかかるわな。
アップルてのは米国市場では暴落の犯人として広く知られてます。
金価格と相関してるんだよね。金価格が上がる、アップル株が上がる、アップル株が下がる、金価格が下がる・・・今回はどうか?
金価格は上昇を始めました。しかし地合いはドル指数が高くなるはず。
自民党総裁選まで、「安倍3選までは円安、中間選挙以降はドル安」と去年のうちから予測してましたが、どうも風景が変わってきました。
1米中貿易戦争の本格化というより米中覇権戦争の先鋭化。
2イタリア危機と英国離脱交渉の混乱。
3新興国の一斉利上げに続く不況表面化直前。
ドル一人勝ちはまだ続く、つうよりさらに強化しそう。
ドル一人勝ちを止められるのは株価暴落しかありません。トランプは利上げ停止のために暴落を仕掛けるかも。そのくらい平気でやるでしょ。
賃金上昇、失業率低下。でもインフレ上昇の懸念はありません。原油価格すら大きく下落してます。エクソン、シェブロンは下がるばかり。
FRBが国内だけでなく世界市場を慮るなら、利上げ停止に踏み切るでしょう。トランプが送り込んだ2人の副議長は「ハト派(トランプ派=利上げ停止)」ですし、ここ最近のジェローム・パウエル議長の発言を追ってみると利上げ停止に傾いてます。
エコノミストたちが言う通り、12月末のFOMCで利上げすれば、誘導政策金利は2.25%から2.5%でしょ。元々の中立金利(2.875%)まで2回で軽く超えます。
たしかに短期金利は超えますけど、長期金利が上昇するかどうかわかりませんよ。FRBにできることは短期金利の調整だけですからね。イールドカーブがフラットから逆向きになるかも。
ただでさえ、12月はドル還流が増大するシーズンです。というのも、レパトリ減税が集中するからね。となれば、ますますドル高。つうことは相対的に円安となります。
ドル一人勝ちの中、比較的健闘してるのは香港ドルと円だけ。それでも円安は避けられません。元もと、12月は円高ドル安傾向なんだから。
いったいどのくらい円安になるのでしょうか? ずばり1ドル120円直前まで安くなってもおかしくありません。利上げ停止あるいは0.25%の幅以下にならなければ、ドル高円安は避けられないのでは?
けどさ、120円ならアメリカへの自動車輸出に関税25%かけられても吸収できるわな。でも、そもそもトランプは日本にFTA締結を要求しても無理だってーの。んなもんできるならTPPなんて話でてこないんだから。
さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「中東大混迷を解く シーア派とスンニ派」(池内恵著・1,080円・新潮社)です。
中間選挙が終わりました。上院は昨日(4日前ということ)、共和党が1議席増えて52議席確保。あと1議席残ってますが、この段階で「トランプ党」は上院を制しました。政治的な狙いで「ロシアゲート」という冤罪を問われても弾劾裁判に持ち込まれる懸念は大きく後退したわけです。
なによりも、対中国強硬政策とインフラ投資という面で、トランプと民主党はベクトルが合致していますから、いろいろディールもできそうです。
「下院を減らしたのでトランプは苦境に立つ!」と毎度毎度、日本の愚かなメディアは騒いでますが、中身を見れば、民主党以上に反トランプだった3人(ホール・ライアン下院議長とジェフ・フレーク上院議員は揃って引退、ジョン・マケイン上院議員=IS生みの親は死去。「葬儀に呼ばれてないから」とトランプはゴルフ三昧)が消えましたもんね。
だから、「トランプ党」と書いたわけ。事実、トランプ・チルドレンがたくさん当選してます。
さて、アップルの株価が大幅下落しました。発注が激減した下請け企業がやけくそでリークしたせいか、かねてからアップル10は価格に見合う付加価値が足りないのか、売上が今ひとつ。それがわかってるから価格を上げて売上と利益を確保してたわけでね。
「今後、販売台数の発表はしない」と10月にアップルは公表してました。
でもアップルだけでなく、ケータイのシェア1位サムスンにしてもファーウェイにしても販売台数は頭打ち。
画像処理半導体エヌビディアも19年3月度の業績を下方修正。すでに市場は織り込み済みで10月から株価は下落してたのにさらに大幅下落。部品を使ってるニンテンドー・スイッチの任天堂も連れ安(11%安)。その他、半導体メーカーも連れ安だけど、急反発するのでは? ただし任天堂がV字回復するには時間がかかるわな。
アップルてのは米国市場では暴落の犯人として広く知られてます。
金価格と相関してるんだよね。金価格が上がる、アップル株が上がる、アップル株が下がる、金価格が下がる・・・今回はどうか?
金価格は上昇を始めました。しかし地合いはドル指数が高くなるはず。
自民党総裁選まで、「安倍3選までは円安、中間選挙以降はドル安」と去年のうちから予測してましたが、どうも風景が変わってきました。
1米中貿易戦争の本格化というより米中覇権戦争の先鋭化。
2イタリア危機と英国離脱交渉の混乱。
3新興国の一斉利上げに続く不況表面化直前。
ドル一人勝ちはまだ続く、つうよりさらに強化しそう。
ドル一人勝ちを止められるのは株価暴落しかありません。トランプは利上げ停止のために暴落を仕掛けるかも。そのくらい平気でやるでしょ。
賃金上昇、失業率低下。でもインフレ上昇の懸念はありません。原油価格すら大きく下落してます。エクソン、シェブロンは下がるばかり。
FRBが国内だけでなく世界市場を慮るなら、利上げ停止に踏み切るでしょう。トランプが送り込んだ2人の副議長は「ハト派(トランプ派=利上げ停止)」ですし、ここ最近のジェローム・パウエル議長の発言を追ってみると利上げ停止に傾いてます。
エコノミストたちが言う通り、12月末のFOMCで利上げすれば、誘導政策金利は2.25%から2.5%でしょ。元々の中立金利(2.875%)まで2回で軽く超えます。
たしかに短期金利は超えますけど、長期金利が上昇するかどうかわかりませんよ。FRBにできることは短期金利の調整だけですからね。イールドカーブがフラットから逆向きになるかも。
ただでさえ、12月はドル還流が増大するシーズンです。というのも、レパトリ減税が集中するからね。となれば、ますますドル高。つうことは相対的に円安となります。
ドル一人勝ちの中、比較的健闘してるのは香港ドルと円だけ。それでも円安は避けられません。元もと、12月は円高ドル安傾向なんだから。
いったいどのくらい円安になるのでしょうか? ずばり1ドル120円直前まで安くなってもおかしくありません。利上げ停止あるいは0.25%の幅以下にならなければ、ドル高円安は避けられないのでは?
けどさ、120円ならアメリカへの自動車輸出に関税25%かけられても吸収できるわな。でも、そもそもトランプは日本にFTA締結を要求しても無理だってーの。んなもんできるならTPPなんて話でてこないんだから。
さて、今日の「通勤快読」でご紹介する本は「中東大混迷を解く シーア派とスンニ派」(池内恵著・1,080円・新潮社)です。