2006年03月17日テレビ通販創世記!

カテゴリー中島孝志のテレビっ子バンザイ!」

 ♪チャラチャラ チャラチャラ チャランチャ(お囃子。渚のハイカラ金魚ののりでどうぞ)♪

 「縁は異なもの味なもの」とか申しますな。
 「てぇへんだ、てぇへんだ。ご隠居、てぇへんなことが起こりました」
 「どうしたい、はっつぁん。慌てないでゆっくり話してごらんよ」
 「いや、これが慌てないでいられますかってんだ。こちとら」
 「江戸っ子じゃないだろ? おまえさん」
 「まっ、そうでやんすがね。生まれは仙台だっちゃうの!」
 「古いね、ギャグが。で、なにがそんなに大変なんだい?」
 「実はですね、テレビでCMなんてものをやってるんでやんす」
 「テレビでCM? そりゃ、当たり前でしょう。国営放送以外ははスポンサーってものがあって・・」
 「ご隠居、そんなことは熊じゃねぇんだから、あっしにだってわかってまさぁ」
 「じゃ、どうしたんだい?」
 「それが番組の中でCMしてるんですよ」
 「えっ? そりゃ、なんだい、これは初耳だね」
 「がしょう? だから、真っ先にご隠居に伝えて教えてもらおうって寸法でさ」
 「しかしねぇ、私にもそれはわからんなぁ。番組の中でCM? まさか、プロダクト・フレースメントじゃないだろね?」
 「ご隠居、専門家じゃないですか?」


 昭和47年、日本ではじめてテレビ通販がスタートしました。
 番組名は「リビング・イレブン」。
 なんとまぁ、懐かしいね。
 高崎一郎さん、知ってる? ラジオのDJ出身ですよね。ニッポン放送の亀淵さんなんか、学生時代、この人の家でレコード整理のバイトしてたくらい。で、コネで入社させてもらったのよね。

 さてさて、縁は異なもの味なもの。
 私が昔、チラッと著書の中で「テレビ通販」「リビングイレブン」「テレショップ」について書いたのね。
 そしたら、当時のレポーターしてた社員(いま、関係会社の社長さん)がぜひお話を・・・ということで、じっくり話をさせて頂きました。といっても、逆にたっぷり質問しちゃって勉強させて頂きましたよ。


これがいちばん好きだな。抜群に美味しいよ。

 すべてが手作り、すべてが新鮮。ネット通販なんかない時代だもの。電話より圧倒的に葉書で申し込んでた時代ですよ。
 テレびっ子(いまでも!)の私が強烈に印象に残ってた理由は、ひと言でいえば、「インフォテイメント」だったからよ。商品やサービスという情報。それが娯楽、遊び、楽しみと連動してること。

 「へぇ、これ欲しいな」「えっ、これ、CMなんだ」「これなら見たいな」
 CMの価値観を一変させた画期的な番組だったわけです。

 「中華三昧」(明星食品)なんて、「即席ラーメンだけどこんなに高い値段でも買うか?」と番組の中でやりとりしながら作った商品らしいよ。
 面白いねぇ。なんか、めちゃくちゃ、「プロジェクトX」してんじゃないか。

 たった数行の原稿が縁で、こんな出会いがある。物書きとしては、これが楽しいね。

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