2006年03月19日ヨイトマケの唄
カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」
♪いまも聞こえる ヨイトマケの唄
いまも聞こえる あの子守唄
工事現場の ひるやすみ
たばこふかして 目を閉じりゃ
聞こえてくるよ あの唄が
働く土方の あの唄が
貧しい土方の あの唄が♪
小学4年生の時だったな。テレ朝(当時NET)の番組に変な(?)男の人が登場。ひとしきりシャンソンを唄ったかと思うと、最後、絣の着物を着てきて、こんな歌を歌い出すんだよ。
変な人が唄う変な歌・・・けど、ものすごく感動して、翌日、学校帰りにレコード屋さんに寄ったんだよね。いつも一緒に帰ってた加藤君と。
「ヨイトマケの唄、ください」
「えっ? なに、それ。レコード? だれが唄ってるの?」
「丸山明宏って人。昨日、テレビで唄ってた。レコードになってるかどうかはわかんないけど」
「ボク、残念だけどないね。どうする?注文しとく?」
「うん」
「おまえ、すごいな。英語の歌、知ってるんだ?」
「英語じゃないよ、あれ。変な歌」
「変な歌でも、買うの?」
「うん。買ったら聞かせてあげる」
1週間くらい経つと、入荷したとのこと。1人、ステレオで聞きながら感動してたなぁ。
結局、加藤君に聞かせることはすっかり忘れてたけど。忘れてたというより、恥ずかしかったんだ。
♪子供の頃に 小学校で
ヨイトマケの子供
きたない子供と
いじめぬかれて はやされて
くやし涙に くれながら
泣いて帰った 道すがら
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た♪
♪姉さんかむりで 泥にまみれて
日に灼けながら 汗を流して
男にまじって 綱を引き
天にむかって声あげて
力の限りに うたってた
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た♪
この歌、丸山明宏(美輪明宏)さんの歌なのね。
子供の頃、クラスにいっつも汚い格好してる子がいたんだよ。貧乏で勉強もできない。給食の時だけ元気ってヤツ。
ある時、授業参観があった。
当時だって、やっぱ母親だもの、みな着飾ってくるわけさ。着物とか、おニューの洋服とかね。ところが、授業の半ばにとんでもない汚いおばさんが入ってくるわけ。
頭に手ぬぐい巻いて、顔は真っ黒、服もボロ。男みたいなおばさん。いま思えば、おばさんといったって、若い女性だったんだろうね。きっと、ヨイトマケの仕事中だったんだよ。
そのおばさん、鼻を垂らした子(その汚い子)を見つけると、さっと寄って、ズズズッって口で吸っちゃう。で、ペッと吐き出す。その瞬間、みな、「汚いなぁ」って顔すんの。
けど、このシーンにものすごく感動したの。周囲のどんな母親よりもよく見えたの。
♪慰めてもらおう 抱いて貰おうと
息をはずませ 帰ってはきたが
母ちゃんの姿 見たときに
泣いた涙も 忘れはて
帰っていったよ 学校へ
勉強するよと いいながら
勉強するよと いいながら♪
昭和40年にヒットしたらしいのね。けど、すぐ放送禁止になっちゃった。「ヨイトマケ」「土方」という言葉が差別用語なんだってさ。
ヨイトマケってのは、おもに女性の仕事だったんだけど、建築現場で最初に地ならしする仕事。土方は工事現場でスコップやもっこで土を掘り起こしたり、捨てたりする仕事。どちらも力仕事だよ。
肉体労働がダメで、頭脳労働はいいってのかね。職業に貴賤なんてないよね。
「じゃ、おまえ、できるのか?」と言われたら、できるし、やってたもんね(ただし、学生時代だけど)。
当時、工事は必ず弁当付き。飯場(「はんば」って読みます)のおばさんが作ってくれる日の丸弁当。メシと梅干しがめちゃくちゃ多くて、ちょっとだけ肉とか魚とか入ってるわけ。バイト代がいいからずっとやってた。
♪あれから何年たったことだろ
高校も出たし 大学も出た
今じゃ機械の世の中で
おまけに僕はエンジニア
苦労 苦労で 死んでった
母ちゃん 見てくれ この姿
母ちゃん 見てくれ この姿♪
小学4年の時に買ったレコード!B面はつまんない唄だったなぁ。
いまじゃ、槇原敬之さん、米良美一さんも唄ってる(私は美輪さんのほかに、桑田佳祐さんのでもってる)。
古いけど新しい、新しいけど懐かしい。ロングセラーって、そんなもんですよね。
工事現場を見ると、おばさんたちは車の誘導とかの旗振りしてるケースが多いね。
でも、若い母親なんていないね。もちろん、ボロをまとった人なんて1人も見ない。それだけ、日本は豊かになったし、もっと手っ取り早く稼げる仕事だってたくさんあるしさ。
けど、子供を思う母親の気持ちって永遠に変わんないと思う。
無学だからなに1つ教えられるものなんてないんだけど、自分のことよりいっつもわが子を優先する。そんな後ろ姿に、子供って感謝してると思うよ。
♪何度か僕も グレかけたけど
やくざな道は ふまずにすんだ
どんなきれいな 唄よりも
どんなきれいな 声よりも
僕をはげまし 慰めた
母ちゃんの唄こそ 世界一
母ちゃんの唄こそ 世界一♪
そうそう、この唄、かけ声があんのよね。
♪父ちゃんのためならエンヤコーラ
子供のためならエンヤコーラ
も1つおまけにエンヤコーラ♪
今年最初の「キーマンネットワーク勉強会」が決まりました。だれでも参加できます! 詳細は左の開催案内をチェックしてください。
いまも聞こえる あの子守唄
工事現場の ひるやすみ
たばこふかして 目を閉じりゃ
聞こえてくるよ あの唄が
働く土方の あの唄が
貧しい土方の あの唄が♪
小学4年生の時だったな。テレ朝(当時NET)の番組に変な(?)男の人が登場。ひとしきりシャンソンを唄ったかと思うと、最後、絣の着物を着てきて、こんな歌を歌い出すんだよ。
変な人が唄う変な歌・・・けど、ものすごく感動して、翌日、学校帰りにレコード屋さんに寄ったんだよね。いつも一緒に帰ってた加藤君と。
「ヨイトマケの唄、ください」
「えっ? なに、それ。レコード? だれが唄ってるの?」
「丸山明宏って人。昨日、テレビで唄ってた。レコードになってるかどうかはわかんないけど」
「ボク、残念だけどないね。どうする?注文しとく?」
「うん」
「おまえ、すごいな。英語の歌、知ってるんだ?」
「英語じゃないよ、あれ。変な歌」
「変な歌でも、買うの?」
「うん。買ったら聞かせてあげる」
1週間くらい経つと、入荷したとのこと。1人、ステレオで聞きながら感動してたなぁ。
結局、加藤君に聞かせることはすっかり忘れてたけど。忘れてたというより、恥ずかしかったんだ。
♪子供の頃に 小学校で
ヨイトマケの子供
きたない子供と
いじめぬかれて はやされて
くやし涙に くれながら
泣いて帰った 道すがら
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た♪
♪姉さんかむりで 泥にまみれて
日に灼けながら 汗を流して
男にまじって 綱を引き
天にむかって声あげて
力の限りに うたってた
母ちゃんの働く とこを見た
母ちゃんの働く とこを見た♪
この歌、丸山明宏(美輪明宏)さんの歌なのね。
子供の頃、クラスにいっつも汚い格好してる子がいたんだよ。貧乏で勉強もできない。給食の時だけ元気ってヤツ。
ある時、授業参観があった。
当時だって、やっぱ母親だもの、みな着飾ってくるわけさ。着物とか、おニューの洋服とかね。ところが、授業の半ばにとんでもない汚いおばさんが入ってくるわけ。
頭に手ぬぐい巻いて、顔は真っ黒、服もボロ。男みたいなおばさん。いま思えば、おばさんといったって、若い女性だったんだろうね。きっと、ヨイトマケの仕事中だったんだよ。
そのおばさん、鼻を垂らした子(その汚い子)を見つけると、さっと寄って、ズズズッって口で吸っちゃう。で、ペッと吐き出す。その瞬間、みな、「汚いなぁ」って顔すんの。
けど、このシーンにものすごく感動したの。周囲のどんな母親よりもよく見えたの。
♪慰めてもらおう 抱いて貰おうと
息をはずませ 帰ってはきたが
母ちゃんの姿 見たときに
泣いた涙も 忘れはて
帰っていったよ 学校へ
勉強するよと いいながら
勉強するよと いいながら♪
昭和40年にヒットしたらしいのね。けど、すぐ放送禁止になっちゃった。「ヨイトマケ」「土方」という言葉が差別用語なんだってさ。
ヨイトマケってのは、おもに女性の仕事だったんだけど、建築現場で最初に地ならしする仕事。土方は工事現場でスコップやもっこで土を掘り起こしたり、捨てたりする仕事。どちらも力仕事だよ。
肉体労働がダメで、頭脳労働はいいってのかね。職業に貴賤なんてないよね。
「じゃ、おまえ、できるのか?」と言われたら、できるし、やってたもんね(ただし、学生時代だけど)。
当時、工事は必ず弁当付き。飯場(「はんば」って読みます)のおばさんが作ってくれる日の丸弁当。メシと梅干しがめちゃくちゃ多くて、ちょっとだけ肉とか魚とか入ってるわけ。バイト代がいいからずっとやってた。
♪あれから何年たったことだろ
高校も出たし 大学も出た
今じゃ機械の世の中で
おまけに僕はエンジニア
苦労 苦労で 死んでった
母ちゃん 見てくれ この姿
母ちゃん 見てくれ この姿♪
小学4年の時に買ったレコード!B面はつまんない唄だったなぁ。
いまじゃ、槇原敬之さん、米良美一さんも唄ってる(私は美輪さんのほかに、桑田佳祐さんのでもってる)。
古いけど新しい、新しいけど懐かしい。ロングセラーって、そんなもんですよね。
工事現場を見ると、おばさんたちは車の誘導とかの旗振りしてるケースが多いね。
でも、若い母親なんていないね。もちろん、ボロをまとった人なんて1人も見ない。それだけ、日本は豊かになったし、もっと手っ取り早く稼げる仕事だってたくさんあるしさ。
けど、子供を思う母親の気持ちって永遠に変わんないと思う。
無学だからなに1つ教えられるものなんてないんだけど、自分のことよりいっつもわが子を優先する。そんな後ろ姿に、子供って感謝してると思うよ。
♪何度か僕も グレかけたけど
やくざな道は ふまずにすんだ
どんなきれいな 唄よりも
どんなきれいな 声よりも
僕をはげまし 慰めた
母ちゃんの唄こそ 世界一
母ちゃんの唄こそ 世界一♪
そうそう、この唄、かけ声があんのよね。
♪父ちゃんのためならエンヤコーラ
子供のためならエンヤコーラ
も1つおまけにエンヤコーラ♪
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