2006年08月20日『しゃべれども しゃべれども』 佐藤多佳子著 新潮社 1680円
なんの映画、観てた時かなぁ。本編の前に予告があんでしょ? で、TOKIOの太一君が噺家の格好して芝居してんのよ。
へぇ、落語の映画? 渋いなぁ。客、入んねぇだろうなぁ、と思ったわけ。
落研かなんかの映画だったら、やっぱ、長瀬君が出た『タイガー&ドラゴン』の面白さにはかなうわけないしさ。テレ東じゃ、山口君が昭和の喜劇王三平のドラマやってるしさ。
ここんとこ、TOKIOは噺家づいてるわけ?
まっそんなこたぁどうでもいいんだよ。でね、「あれ、俺、この映画の原作もってんじゃねぇか」と探したら、案の定、出てきました。
下手すっと、映画観てからまた原作読むとこだった。まっ、そういうことも多いんだけど。
内容はちと違いますな。
しゃべりがダメでヘタ打ってる人間が4人。そいつらはてぇと、テニスコーチ崩れの従弟、口下手な役者崩れの美女、野球解説者崩れの男、それから関西弁崩れが原因でいじめられてる小学生。
「おまえ、二つ目とはいえ、噺家だろ? しゃべりのプロだろ」ってなことで、教える羽目になるわけさ。落語教室をオープンするわけだ。
みな、意外と真剣に通ったりしてね。
『しゃべれども しゃべれども』って、このあとはどう続くのかね? 「しゃべれどもしゃべれども 巧くならざり そっと手を見る」とかさ。
主人公にしたって、そんなにしゃべりが巧いわけじゃねぇ。つうか、個性がたんねぇ。
落語の席亭にいけば、しゃべりの巧い噺家はごまんといるよ。けど、「おもしろい噺家」は少ないやね。出てきただけでパッと花が咲くような、それこそ、「華」のある噺家となるともっと少ないやね。
やっぱ、歌丸さんとか小三治さんは「華」があるもん。
噺家というか、芸人はみな「巧くなりたい!」と思うわけ。「金持ちになりたい!」というよりもね。で、巧くなったらなったで、「味」とか「華」を追求するわけさ。だから、芸の世界は奥が深いんだろうね。
「華」といっても、昇り竜の勢いの時はオーラが見えるよな。だけど、ホントの「華」ってのはきらきら目立つようなもんじゃねぇんだよ。いぶし銀みてぇな、ちょっと見では気づかねぇような微妙なもんなんだろうね。
三度の飯より落語が好きで、師匠である小三文の二番煎じにしかならなくて、強烈な個性が欲しいと思い悩んでるのが、この主人公なんだよ。
談志師匠みてぇな大御所に皮肉られても気にしない。「今度、俺を真似てみろ」ってのは、最高の誉め言葉だな。
いじめにあってる小学生は枝雀師匠をコピーした「まんじゅうこわい」を披露。
なんの狙いもないわけさ。噺がおもしろいからそれを伝えたいという一念。これが奏功します。
映画は来春公開らしいよ。250円高。
「中島孝志が講義する原理原則研究会」の新メンバー(第6期)を募集します。この勉強会は会員制のため年1回の募集です。ご関心の向きは左の蝶ネクタイの「タマネギ坊や」をクリックして下さい。テーマ内容、スケジュールなど、詳細のご説明をさせて頂きます。ぜひ、一緒に勉強しましょう!
へぇ、落語の映画? 渋いなぁ。客、入んねぇだろうなぁ、と思ったわけ。
落研かなんかの映画だったら、やっぱ、長瀬君が出た『タイガー&ドラゴン』の面白さにはかなうわけないしさ。テレ東じゃ、山口君が昭和の喜劇王三平のドラマやってるしさ。
ここんとこ、TOKIOは噺家づいてるわけ?
まっそんなこたぁどうでもいいんだよ。でね、「あれ、俺、この映画の原作もってんじゃねぇか」と探したら、案の定、出てきました。
下手すっと、映画観てからまた原作読むとこだった。まっ、そういうことも多いんだけど。
内容はちと違いますな。
しゃべりがダメでヘタ打ってる人間が4人。そいつらはてぇと、テニスコーチ崩れの従弟、口下手な役者崩れの美女、野球解説者崩れの男、それから関西弁崩れが原因でいじめられてる小学生。
「おまえ、二つ目とはいえ、噺家だろ? しゃべりのプロだろ」ってなことで、教える羽目になるわけさ。落語教室をオープンするわけだ。
みな、意外と真剣に通ったりしてね。
『しゃべれども しゃべれども』って、このあとはどう続くのかね? 「しゃべれどもしゃべれども 巧くならざり そっと手を見る」とかさ。
主人公にしたって、そんなにしゃべりが巧いわけじゃねぇ。つうか、個性がたんねぇ。
落語の席亭にいけば、しゃべりの巧い噺家はごまんといるよ。けど、「おもしろい噺家」は少ないやね。出てきただけでパッと花が咲くような、それこそ、「華」のある噺家となるともっと少ないやね。
やっぱ、歌丸さんとか小三治さんは「華」があるもん。
噺家というか、芸人はみな「巧くなりたい!」と思うわけ。「金持ちになりたい!」というよりもね。で、巧くなったらなったで、「味」とか「華」を追求するわけさ。だから、芸の世界は奥が深いんだろうね。
「華」といっても、昇り竜の勢いの時はオーラが見えるよな。だけど、ホントの「華」ってのはきらきら目立つようなもんじゃねぇんだよ。いぶし銀みてぇな、ちょっと見では気づかねぇような微妙なもんなんだろうね。
三度の飯より落語が好きで、師匠である小三文の二番煎じにしかならなくて、強烈な個性が欲しいと思い悩んでるのが、この主人公なんだよ。
談志師匠みてぇな大御所に皮肉られても気にしない。「今度、俺を真似てみろ」ってのは、最高の誉め言葉だな。
いじめにあってる小学生は枝雀師匠をコピーした「まんじゅうこわい」を披露。
なんの狙いもないわけさ。噺がおもしろいからそれを伝えたいという一念。これが奏功します。
映画は来春公開らしいよ。250円高。
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