2006年10月02日「年収1億円稼ぐ!私が見つけたこの方法」 麻生マリ著 アーク出版 1365円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 パリは燃えているか? 燃えてたね! ディープインパクト、凱旋門賞第3位! 惜しかったなぁ。実力は世界一だよ、あれは。
 日本で世界に通用しないのは、政治家と教師、それと役人だけかな。

 日経のBizPlus連載「社長の愛した数式」が更新されました。こちらからアクセスしてくださいますよう。毎日新聞Webサイト「中島孝志の おとなの仕事相談室」も更新されてます。よろしく。


 著者はメンズエステの第1人者。元々、年収1千万円のカリスマエステティシャン。その前は時給800円。
 それがいまや、3年間で「年収1億!」を稼ぐメンズエステオーナー。銀座、恵比寿などで続々とオープンするや、大成功。
 「仕事で成功するのは簡単。どのバスに乗りたいか、その停留所さえ間違えなければだれだってうまくいく」

 それ、ほんと? バスの停留所?
 そうなんです。「時給800円」行きのバスに乗れば終点は「時給800円」。「年収1千万」行きなら終点は「年収1千万」。
 じゃ、「年収1億」を目指すなら・・・「年収1億円」行きのバスに乗らなければだめですよ、と指摘する。

 こんなに強く断言できるのも、彼女はこのすべての段階を経験しているからです。
 この業界のからくり、儲けのコツ、キモがどこにあるかを見抜いた結果、最初からバスの行き先は決まってる。「時給800円」行きのバスに乗ったらそこ以外に終点はない。だから、早く方向転換しないとだめ、と言うわけ。

 たとえ数百万円も自己投資しようが時給は800円。店頭でビラ配り。朝から晩までがんばってくたくた。にもかかわらず、ハンバーガーショップのバイトレベル。投資した資金が返ってくる日はいつになるか計算したことありますか?
 かたや、お客との会話を楽しみながら仕事して1日3〜5万円。

 この違いは方向転換、発想の転換ができるかどうかにあるのです。

 メンズエステ。いま、たくさんできてますね。けど、彼女はそのすべてがいずれ失敗すると見ています。
 「男性はきれいになりたい、若返りたいという欲望より、疲れをいやしたい、気持ちよくなりたいという欲望のほうがはるかに強い。マーケテングのミスです」
 じゃ、回春マッサージ? 風俗? これが違うんです。
 世界のエステを1時間半で堪能させる。しかも2人がかり。これを称して「シンクロエステ」。これが受けた。2人がかりだから、安全だし安心。

 エステ開業希望者とか、美容関係者だけでなく、異業種の経営者が読んでも十分満足できる内容だと思う。350円高。