2006年12月27日「王の男」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 韓国では爆発的にヒットした映画なんだよね、これ。
 たしかに、いい映画。脚本がすばらしい。けど、日本では空振り。
 日本人の韓流映画、韓流スターへの熱もどうやら冷めたみたいですなぁ。

 いい加減だからね、日本人は。いい加減というより、毎日、情報洪水の嵐だからね、もう、おばさん方も振り回されてしまって、なにを見たらいいかわかんないのよ。
 結局、いまだにヨン様だけでしょ、おばさんが追っかけてるのは。

 北朝鮮の拉致問題、核問題をめぐって、韓国大統領の一連の発言、つまり、日本攻撃、北擁護の姿勢がテレビで報道される。
「韓国は日本が嫌いなの?」
 当たり前なんだけど、これも効いてるね。
「なら、や〜めた」
 日本のおばさんをしらけさせたのは、盧武鉉さんの責任ですよ。

 さて、この映画、脚本がとってもよくできています。さすがですね。
 脚本て、ものすごく大切なんですよ。だって、脚本が悪ければ、どんなにいい俳優を揃えたって、どんなにお金をかけて制作したって、「こんなつまらねぇシナリオにだれが感動する?」「上映できるわけないだろ!」となってしまうからです。

 映画の大本は、脚本なんです。低予算の映画でも、脚本がよければヒットします。けど、大作でも脚本が陳腐で、「見て損した、金返せ!」と惨憺たる評判の映画も少なくありません。  
 今年、私、60作以上の映画を見ました。1週間に1本以上です。DVDを入れたらもっと多い。「あ〜あ」と嘆息した映画も少なくなかったなぁ。
 総花的でね。ポイントが絞り込まれてない。「いったい、これ、なにが言いたいわけ?」みたいなね。


美形のコンギルを巡る三者の心のうつろいに注目! 

 さて、時代は朝鮮時代燕山朝。つまり、これ、韓国の時代劇なのね。
 王を揶揄した芸人2人がとっつかまる。片方は武道の天才でもあり、片方は「韓国の玉様」と呼んでもいいような美形の女形。これには、韓国の貴族も惚れ込んだ。
 むち打ちの刑で痛めつけられるところ、「王が笑えば罪はない!」と言い張るわけ。
「よし、王を笑わせてみよ」

 この賭に勝つんだよ。で、王に痛く気に入られて宮廷に住みます。
 その後、大臣を揶揄した芝居、後宮を揶揄した芝居を演じるたびに、王は汚職高官、生みの母を毒殺した先王の女人たちを殺します。
 身の危険を感じた大臣たち、王の歓心を奪われた后は、この2人の芸人を抹殺にかかりますが・・・さて、どうなることやら。

 コンギル役のイ・ジュンギさんは美しいねぇ。
 20歳の山田花子さんより60歳の加賀まりこさんのほうがいいけど、この人、男だからねぇ。けど、美しいなぁ。吸い込まれてしまいそう。魅せられて、ってヤツ?

 韓国人て、男の女も美形が多いんだよね。でも、絶妙じゃないかな。
 日本人でさせようとしても、全盛期の京本政樹さんでもダメなんじゃない。やっぱ、玉様かな。
「ハマの舘ひろしは?」
「問題外!」