2007年04月09日「ビューティフル・マインド」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

「日経のBizPlus」に連載中の「社長の愛した数式」が好評で1日5万人を軽く超えるアクセスで日経がびっくり。自慢ではありません。「BizPlus」は20人の執筆者で計18万人の読者がいるんですけど、小生のコラムがダントツ人気なのです。
 いやいや、けっして自慢ではありません。
「社長の愛した数式」が更新されました。トヨタシリーズも終わり、今回から花王を取り上げます。毎日新聞Webサイト「中島孝志の おとなの仕事相談室」も宜しくね。


 この映画、とっくの昔に紹介してた・・・と思ってたんですが、まだみたいね。

 いままでジェニファーという名の女性とはいっぱいつきあってきたね。なぜか縁があるみたい。ビールス、ロペス、熟女ではジョーンズというのがいたな。あれは香港だったかな。
 最近の女では、コネリーだね。残念ながら、この映画で共演したイギリス人俳優ポール・ベタニーと結婚したんだよ。彼女、エール大学に通ってたんじゃないかな。そういえば、ビールスもそうだった。

 まっ、そんなことはどうでもいいんだけど。

 主人公はジョン・ナッシュという数学者。実在の人物にヒントを得手はいるけれども、あくまでもフィクションだね、こりゃ。

 ナッシュは(ラッセル・クロウ)はプリンストン大学大学院の数学科に入学。カーネギー奨学生ね。生活のすべてを数学というフィルターを通じて考える男。それは男と女の仲もね。
 まぁ、いわゆる、変人です。昔、小学生の時ね、「計算ばばあ」というのがいてね。アルゼンチンばばあじゃないよ。で、この婆さん、いつも学校の外をそろばん弾いてるような指の動きをさせながら歩いてるわけ。時々立ち止まって、検算してるようなしてないような。
 「おっ、計算ばばあだ!」なんて、悪ガキだからもう大変。大騒ぎ。
 「計算ばばあ、計算ばばあ」なんて、シュプレヒコール。ガキは残酷ですな。

 まっ、ナッシュもそんなタイプなのよ。


アカデミー賞! この作品のおかげで「ゴスフォードパーク」は取り損なった。ヘレン・ミレン主演でアカデミー取りました。リベンジね。来週封切りです。

 彼が目指すのはマサチューセッツ工科大学(MIT)のウィーラー研究所。けど、教授推薦は1人だけ。ライバルは山ほど論文書いてるのにね。彼は全然。
 で、1人、悩む。ルームメート(これがポール・ベタニー。ジェニファーの旦那さん)だけがナッシュ理解者であり、応援団だったのね。

 ある日、バーでレポート書いてると目の前に3人の女の子。中央にとてつもないブロンド美人が1人。まわりの学生は見とれてるわけ。
 「あの女を落とすにはどうしたらいい? しかも、だれもがけんかしないように」という命題を与えられた。
 「自由競争においては、個人の利益追求は全体に貢献する」というアダム・スミスの150年も経済学を支配してきた理論があったのよ。
 だけど、ナッシュはそれが間違いだ、ということをこのブロンド美人を射止める理論を通じて気づくわけね。
 ひょんなことから、彼は経済学の巨人に挑む理論に挑戦することになるわけさ。いわゆる、「ゲーム理論」だよ、それが。

 これで希望とおり、ウィラー研究所に入るんだけど、彼は軍の暗号解読に協力し、ソ連のスパイに追いかけられる日々。心身ともに疲れ果てていてね。唯一の友はあのプリンストン時代からの友人ルームメイトのチャールズさ。何度も言うけど、あのジェニファーの旦那さんよ。

 アリシア(ジェニファー・コネリー)との出会いはMITの講義。研究と引き替えに講義を受け持っていたからね。
 
 ナッシュは心の病に陥るんだけど、それを妻の献身で克服していく。そして、ノーベル賞を受賞することになんだけど、授賞式でいままでだれもしたことのないスピーチをするわけ。

 さて、彼が頭の中の世界ではいったいどんなシーンが繰り広げられていたのか、アリシアの献身、ナッシュの深い傷、夫婦愛・・・事実を参考に作り上げた虚構だけど、それなりに人の心を打つ。傑作ですな。