2007年04月26日「映画が目にしみる」 小林信彦著 文藝春秋 2000円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 これ、高いんだね。新書のちょっと分厚いのと思ってたんだけど。

 映画関係の本て多いんだけど、めったにいいのがありません。
 なぜか?
 やっぱ、趣味がちがうから?
 ちがう、ちがう。まず、見方が浅い。さらに、周辺知識がない。なにより時代背景がなにも解説されてない。外国映画となると、さらに、撮られた時の状況。たとえば、アカデミー賞で競っていたとか。日本では評価されてるけど、本国ではダメだとか。あねいはその逆だとか。

 で、本書はこれらをすべてクリアされてるわけ。和田誠さん以来の面白さかな。鹿島茂さんという人もいたなぁ。あれもよかったねぇ。

 もしかすっと、映画を観るよりこの本読んでたほうが面白いかもね。
 そうそう、この「通勤快読」も、紹介してる本読むよりずっと面白いよって評判なんだなぁ。自慢ではありませんからね。

 で、かなりかぶってます。かぶってるというのは、私、ほとんど観てます。年齢チェックしたら、この著者、私より25歳も上なのよ。困ったなあ。
 懐メロばかり聴いてるし、映画は古典が好きだし。古いヤツほど新しいものを欲しがるもんでごぜぇやすってか。

 すごく意見が一致してるのは、「レッドドラゴン」を褒めてること。この前、「ハンニバル・ライジング」の紹介したときに言ったでしょ。やっぱねぇ・・・。
 あと、「天国と地獄」「くたばれ!ヤンキース」「ミスティック・リバー」「白いカラス」「夫婦善哉」「パッチギ!」「仁義なき戦い」「ミリオンダラー・ベイビー」、それにテレビだけど、「彼女が死んじゃった」をお勧めしてるのは、異議な〜し!

 まっ、この本でいい映画をチェックして、レンタル屋さんに駆け込むっつうのもいいよね。
 あと、本書では紹介してないけど、私がこのサイトで紹介した映画すべてと、これから紹介するつもりの「暖簾」「あいつと私」「赤い殺意」「飢餓海峡」「青春の殺人者」もええがなぁ。200円高。