2008年04月10日「癒しのチャペル」 辛酸なめ子著 筑摩書房 630円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 ナンシー関の降臨か? 久しく待っておりましたよ。まっ、きわもの体験おもしろ日記てな感じ?
 こういうのは、観察と分析がキモなのよね。

 あとね、なにを見るか、体験するか・・・素材が勝負なんよ。

 ナンシーが天に召された日に、書店から著作をすべて購入して読破。芸能人の見方があまりにも正鵠を射抜いてるんで驚きましたね。
 よく見てんなぁ。こりゃ並の芸能評論家じゃかなわないや。一瞬で本質を見抜いちゃってるもの。

 「本質」を見抜くってのは才能かね? いや、独自のめがねを持ってたんだと思うよ。このめがねを掛けると見えないものが見えてくるっつうものね。
 たとえば、現代のようなほぼ大学全入時代に、さらに100%を軽く超える合格率の5流大学(つまり願書提出と同時に合格が約束されてる学校のことね)。
 こんなところの合格発表では受験生はどんなリアクションをするのか?
 ねっ、興味津々でしょ? で、ナンシーはある仮説を立てて観察に来るわけね。
 すると・・・まっ、この先は彼女の著書を探してね。

 さて、辛酸なめ子さんに戻りやしょう。

 やっぱ斬る素材がいいね。ねえ、どうだった? ホント! やっぱり。ホント? うっそーみたいな。

 なめ子さんが突撃したのは・・・「対人関係をスムーズにする話す技術・聞く技術セミナー」「スピリチュアル・コンベンション(まっ、精神世界の見本市みたいなもん)」「『父、相田みつをを語る』講演会」「ポエトリーディング in NY」「熟女が集う健康食品展示会」「森光子の舞台」「巨人と西武の日本シリーズ観戦(これが野球選手と女子アナの話ばっか)」「株主総会&優待ライブショー」・・・だれが書いても面白そうだよね。
 けど、そこは漫画家。ちょっぴりエッチな漫画で解説してもくれてます。
 やっぱ、ナンシー関の降臨かな。200円高。