2008年06月19日コロッケは最高だ!

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 先頃、オリコンが調査する「08年好きな物真似芸ランキング」が発表されましたね。
 2000人のアンケート調査の結果、第1位は山本高広さん。あの右手を高く上げて「キタ〜!!」と叫ぶ織田裕二真似がウケたわけですな。
 たしかに面白い。この人、ほかにギバちゃんだけじゃなくて、たくさんの物真似ができるのよ。
 反射神経の良さでも、鮮度抜群。いま乗りに乗ってる芸人ですな。

 そんな中、某大手生保の友人から、「時間があったら面白いステージに招待するよ」と電話。

「え、なになに? なんのイベント?」
「物真似」
「だれ? トリオ・ザ・ミミック?」
「だれやねん、それ? コロッケや、コロッケ」
「コロッケ? あのじゃがいも揚げたヤツ」
「そやそやそれそれってそんなことあるかい。お嫌いですか?」
「お好きです!

 というわけで、仕事を抜け出して見て参りました。


今度は自腹で見に行きます。

 いやいや、びっくりしましたよ。なにがって、神奈川県民ホールを埋めつくした観客にですよ。

「あんたんとこ、後期高齢者保険の決起大会やっとるん?」
「んなわけあるかい。いま売出し中の保険が高齢者向けなんや」
「高齢者が保険入ってどうすんの?」
「高齢者だから保険がないとあかんねん」
「そんなもんかいな」

 観客の平均年齢はたぶん70代前半やろね。私がいちばん若いくらいだったもん。
 中央ド真ん中の席。通路際の人は大変だろな。ほら、お年寄りはトイレが近いでしょ。まる2時間のステージだったけど、何回もトイレに行くわけ。その都度、席、立たなくちゃいかんもんね。
   
 そうそう、コロッケは凄かった。プロやねぇ。
 まず唄がうまい。とってもうまい。で、物真似もうまい。ま、当たり前なんだけど。

 でもさ、物真似うまい人ってたくさんいるんだよね。客もそれだけじゃ満足しないもんなあ。見せ方つうもんがあんだよね。
「へえ、そう来んのかあ」とサプライズがないとね。いい意味で、客の期待感を裏切ってもらわないとさ。
 このウイットつうか、企画力つうか、構成力にお金払ってるよなとこがあるよね。
 
 そういう意味では、いま、物真似芸人がたくさん出てんだけどさ、千人単位の客をまる2時間、たった1人でこなせるタレントはほとんどいないと思うな。

 もし続けざまに物真似されたら、たぶん10分はもつけどそれ以上だと飽きちゃうだろうね。だから、「どう見せるか?」が重要なのよ。

 ある意味、物真似しないでどれだけ引っ張れるかを最初に考えて、後からそこに物真似を肉付けしていくという作業が必要なんだよな。

 今回のステージ構成はよくできてたと思うよ。まずオープニングが郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎の新・御三家(ぜんぜん新じゃないけどさ)。
 で、淡谷のり子(司会者と掛け合い)、ロボット五木ひろし、アンコールが北島三郎。
 この間、桑田佳祐、志村けん、田原俊彦、ちあきなおみ、徳永英明、中居正広、前川清、美川憲一、美空ひばり、森進一、八代亜紀、吉幾三、いかりや長介、すぎもとまさと、秋山雅史・・・で、物真似の合間にトークでウケる。さすがに笑いのツボは外さないなあ。
 衣装の早換えも見事。こりゃ、営業で引っ張りだこになるわい。

 気づいたことが1つ。お辞儀の仕方が半端じゃない。心が籠もったお辞儀つうのはああ表現すんだろな。

♪勉強になったねぇ。勉強になったよぉ♪