2008年07月02日「脳と気持ちの整理術」 築山節著 NHK出版 735円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 まあ札幌についてから買えばいいか、と甘く見て、2冊しか鞄に入れてこなかったのよ。もち、機内で読破。雑誌・新聞も秒速でチェック。

「凄いですね」とスッチー(CAね)。
「それほどでも」(ホントは注目してもらえるように大げさにやってたんだけど)

 どや顔をスッチーたちに見せつけて、まあ、読んでたのは新書と文庫。やっぱ、出張には小さな本がいいよなあ。

 この著者、好きですね。本業は脳神経外科のお医者さん(チームバチスタか?)。ビジネスパースン向けに痒いところに手が届くように書かれてるのがいいね。まあライターさんが巧いんだろうな。

 前著『脳が冴える15の習慣』に続く本ね。実は、『キラー・リーディング』を出版したとき、「週刊現代」が3頁特集してくれたのね。「これは画期的だ!」とね。

 で、「最近のベストセラーをキラーリーディングしてください」と依頼されたわけ。「10冊ほど取り上げて読み所を指南して欲しい」というわけ。
 もち、読んでますよ。読んでるけど、そのほとんどが付箋等を挟むほどの内容ではなかったの。で、ユニークな本で内容は超お勧めなんたけど、かなりマイナーな本ばかり紹介しちゃったわけ。

「どれも読者に馴染みのないものばかりなんで・・・」
「だって、ほかの本、紹介するほどの内容じゃないんだもの」
「なんとかなりませんか?」

 ということで、編集部から15冊ほど送ってきたの。その中で、唯一、これ、読んでない。面白いね、と感じたのが『脳が冴える・・・』だったわけ。

 で、続編は「冴える」から「整理する」「はかどる」「前向きな自分をつくる」へと切り口をシフト。これ、正解。こういうフィールドで書いている間は、ビジモスパースンの共感を得られると思うね。

 本書の中でも紹介されてた方法に、エミリー・クレペリンの「作業興奮」というのがあんの。
 なにか作業をするとき、前まえもって興奮するような仕掛けがあると、感情系を司る大脳辺縁系の「側坐核」を刺激するわけ。すると、やる気がムクムクッと起きるわけ。
 わかりやすくいうと、たとえば、試験勉強をするとき、すぐにしないで、机の周りを片付けたり拭いたりする人、いるよね。あれね、あれ。

 こういう「儀式」を通じて、だんだんやる気モードに切り替わっていくわけだ。まあ、アイドリングだわな。

 まあ、こんな人間の不可解な行動の中にも、実は、大脳生理学的に考えると、理にかなってることが少なくない。で、それを活用したら・・・という提案がいろいろ書かれているというわけね。
 
 どうでもいいけど、札幌市内は警察の装甲車ばかりやね。しかも、なにわナンバー、岡山ナンバーとかいろいろ。洞爺湖サミットの警備・警護で全国から集結してるんだろね。

 来週が本番だけど、私、たまたま時間がスポッと空いたんで、「それっ!」とばかりに乗ったんだけど、サミットの最中だったら大変でしたな。今回、完璧にノーマークでしたからね。
 友人に聞くと、おかげで市内では駐禁の取締もありませんとのこと。警備局と交通警察は関係ないだろが。ええんかいな、こんなことで。200円高。