2008年11月29日「ぐるりのこと。」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 この映画、見落としてました。リリー・フランキーさんが主演するので話題になってましたけど、たぶん、珍しく超多忙だったのかもしれませんね。
 でも、縁があったのでしょう、拝見できましたよ。

 いえね、山路ふみ子さんという女優さんが映画振興のために設立した文化財団がありまして、毎年、映画関係で活躍されたり貢献された方に賞を贈呈してるんです。

 で、今回、ヤクルトホールでの授賞式&映画上映会にお誘いを頂きまして行ってまいりました。

 第2部の記念映画上映会がこの「ぐるりのこと。」だったんです。脚本的には派手な筋はないし、原作があるわけでもない。近頃、稀な完全脚本の映画化なんですね。たぶん、よくある話。そんな日常をとらえて映像化した橋口亮輔監督はお見事だと思います。で、映画賞はこの橋口監督。

 授賞式のほうは到着するまで、だれがなにを受賞するんだかまったく知らなかったんです。が、女優賞がなんとキョンキョン。新人賞が綾瀬はるかさん。
 まいりました。私、一押しの女優さん2人。たしかにキョンキョンの「東京ソナタ」と「グーグー」も良かったなあ。はるかさんは「ICHI」「ボクの彼女はサイボーグ」「ハッピーフライト」ですか。でも私の中ではあくまでも唐沢雪穂。これからもずっと。「セカチュー」でもないの。

 ところで、「ハッピーフライト」って、あのグウィネス・パルトロウのリメイク? だよね? タイトルも同じだし。彼女、スラッと長身、スタイル抜群。「セプン」でしょ「EMMA」でしょ「デブラ・ウィンガーを探して」でしょ。でも、やっぱ「抱擁」と「大いなる遺産」かな。これがあまりによかったんで「ハッピーフライト」はついで買い。内容? う〜ん、日本のテレビドラマにぴったし・・・かな。

 キョンキョン、めちゃ小顔! ゆで卵くらい。赤いハイヒールが可愛いこと。
 綾瀬はるかさん。別名、唐沢雪穂。ウソウソ。大好きな「白夜行」のヒロインの名前なのね。他人とは思えませんなあ。


この映画。なかなかいいんです。

 出版社に勤める妻。靴のリフォーム屋さんから法廷画家となった夫。生まれたばかりの娘が亡くなることで精神的に不安定になる妻。
 夫は無口で感情を表さない。精神的世捨て人。いろいろあってね。で、いったい私は愛されてるのか急に不安になっちゃうわけ。で、うつ病。

 ひょんなきっかけで幸不幸はコロコロ変わります。風に揺られる短冊のようなもの。静かに見守られるうちに心の穏やかさを取り戻していきます。そんな静かな映画。だけど脇がいろいろ賑やかな俳優がはり。これがコントラストになってますな。

 それにしても脇が豪華ですなあ。こんなに出演してる映画ってあまりないと思うな。テレビの仕事の合間にチョコチョコっと撮影したのかな。ある意味、贅沢な映画。