2009年01月27日一院制の先にあるもの

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 海の向こうの米国では、早くもオバマさんの支持率急落。NYタイムズは議会を無視して、つうか軽視して、直接、市民に訴えるオバマさんのことを「You-Tubeプレジデント」と命名しました。
 うまいもんですなあ。

 ワシントンでオバマウォッチャーをしてる知人(大学教授)など、「彼はミシェルのロボット。ああしろこうしろと指示されて動くだけ」と一昨年から言ってました。な〜るほどねえ。
 政治は言葉だとは思うけど、27歳のスピーチライターが書いた言葉に踊らされている米国市民を考えると、「なんだかなあ」と阿藤快さんみたいなセリフ言いたくなっちゃいますね。

 で、麻生さんは「ひと言総理=小泉さん」からアドバイスをもらって飛びついた模様ですな。
「一院制を公約にすんだよ。まず国会議員が痛みを受ける。国民は拍手喝采する。なるほどなるほど、と麻生政権を見直す」なんてね。

 で、その委員会の本部長が武部さんだって。小泉内閣時代の幹事長じゃないの。知らない? あるホリエモンを兄弟ですと持ち上げた人といえばわかるかな。

 悪いんだけど、官邸つうか自民党というのはよっぽど企画力にのない人間ばかり揃ってるみたいですな。

 これ無理です。憲法改正しなくちゃならないから。
「じゃ、この二院制の部分だけ国民投票にかけたら?」
 ほら、おいでなすった。

 でさ、二院制から一院制にしてどうすんの? 歳費が減る? 地方自治が現実のものになる? いろいろと経費が減る?
 ええこっちゃ。みな賛成するで。ま、参議院のセンセ方は大藩対すんだろね。
「おい、これ、参院切りじゃないか!」なんてね。比例代表から選出された議員さんも反対するだろね。


オバマさんも小泉再登板を願ってるだろね。なんでも言うこと聞いてくれるもん。

 さて、二院制を一院制へというアイデアは、どこから出たか? 私、これ、聞いたときにピンと来ましたよ。で、「小泉さんが言った」と知って確信しました。ああ、米国はホントに米軍を撤収したいんだな、と。つまり、自衛隊が正真正銘の軍隊になれ、ということですよ、

 二院制が一院制になるとなにがどう変わりますか? いろいろ変わります。経費ぱかりに目を向けちゃいけません。いちばん変わるのは1回で決まっちゃうということ。強行採決しても歯止めをかけるとこが消える、ということです。

 何が言いたいかというと、憲法改正がすんなりできるということです。ズバリ言うと、憲法第9条も簡単に改正できるということです。
「んなこたあないよ。国民投票があんだよ」
 小泉さんは日本人の気質をよくわかってます。国民のムードをある方向に導くことなんてそんなに難しいことではありませんよ。

 いや、日本人だけではありません。人間を洗脳することなんてお茶の子さいさいですよ。あの論理の塊て融通の利かないドイツ人ですら、ナチスを第1党として成立させたんですからね。「ナチスの犯罪はヒトラーとナチスの連中がやったことであってドイツ人じゃないもんね」なんて通るわけないでしょ。  
 
 一院制という意味は、大政翼賛会になるという意味なんですよ。というのも、いまの政党ははっきり言って共産党以外は同じですからね。

 つまり、有権者の3分の2くらい、コロッと変わる日本人が相手ならそんなに苦労はしないということです。天下の電通もあることですし。

 たぶん、小泉さん、米国から一院制にしろと言われたことあんだろうな。「そんな無理ですよ」と断ったと思うけど、「そういう発想もあるか・・・」と感心したはず。で、覚えてた。今回、麻生政権の支持率急落を見て、国民の目眩ましをするにはあれを言い出すか、と思ったんだろうね。

 日本人の多くは部分にとらわれて全体を見ません。短期的に判断はするけど長期的な判断は苦手。でもバランス感覚抜群だから、「あっ、いけね」と気づいたら反省してすぐに修正できます。

 けど、行政だけは1度決まったらなかなか修正できません。これが怖いのよ。消費税にしたって付則に明記したら最後。これに将来の内閣も拘束されますよ。内閣が替わればチャラにできる」なんて勘違いしたらいけません。
 政治家の言うこと。とくに新しいことを言ったときには、裏を読まないとあきまへんな。