2009年03月21日「ワルキューレ」

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 連休ですな。でもって、転勤に進学、就職、旅行等々で、日本民族の大移動シーズンでもあります。

「どこ行く?」
「韓国!」
「ウォンがめちゃ安いもんね」
「ブランドたくさん買っちゃおう!」
 
 脳天気な会話がチラホラ聞こえてきまんな。でもさ、老婆心ながら申し上げときますけど、韓国の人ってものすごく商売人だかんね。いま頃行ってもたぶんお目当ての商品ないんとちゃう?
「ミーハーがネギしょってやってきたぞい」とばかりに、ひと昔前のモデル出されて在庫一掃セールに協力するだけ。これじゃあねえ。
 せっかく行くんだから、いい買い物してや。

 けどさ、4月4日だか8日だかに北朝鮮が通信衛星という名のミサイル打ち込んでくるつうのに、飛行機乗って韓国に行きますかね。この時期は飛行機避けたほうがええんちゃう。
 杞憂という言葉がありますな。昔々の中国。「天が落ちてくるんとちゃうか?」と杞の国の人が心配してたそうな。で、杞憂。でも、北から降ってくるのは杞憂じゃないっしょ。つうことで、私は一歩も出ずにお仕事お仕事。


1944年7月20日に起きたヒトラー暗殺計画。ヒトラーを騙してサインをもらうシーン。 

 さてと、いまもどこかの国では「ワルキューレ作戦」を仕掛けてるケースがあるんじゃないの?

「ワルキューレ=戦死者を選ぶ者」という意味なのね。「ニーベルングの指環」というワーグナーの代表曲。前夜祭は「ラインの黄金」、第一夜「ワルキューレ」、第二夜「ジークフリート」、第三夜「神々の黄昏」という4つの歌劇。あの「地獄の黙示録」で使われた曲と言えばピンと来るかな。

 この映画はヒトラー暗殺計画を扱ったもの。最初から終わりまで瞬き1つせずに観たかもしれない。なんつっても実話の強み。

 ドイツ陸軍のシュタウフェンベルク大佐(トム・クルーズ主演)は北アフリカで左目と右手首、左指2本を失う重傷。で、本国の司令部に召還するや、レジスタンス組織を結成するわけ。つまり、ナチス政府転覆ね。反逆罪ですよ。

「ワルキューレ作戦」つうのは反乱軍を鎮圧するための作戦なわけ。でも、これを利用してベルリンを制圧してしまおうと考えた。結果はすてに歴史でおわかりの通り、暗殺は未遂に終わります。で、大佐は処刑されちゃった。ヒトラーが自決する9カ月前にね。

 クーデターが失敗した理由はいろいろあんだろうけど、やっぱヒトラーの命(タマ)を殺(と)れなかったことだろうね。で、万が一、殺れなくたって「死亡」「暗殺」というニュースを流し続けて、既成事実を作ってしまうことがポイントなのよ。
 通信部、放送局、新聞社押さえてから、きちんと暗殺してもいいわけでしょ。

 これは「日本のいちばん長い日」に相通じるところがありますな。

 めちゃ面白い映画。いつもの通り、レイトショーに駆け込んだんだけど、ホント、あっという間に終わった。面白いわけだわ、監督のブライアン・シンガーって、あの「ユージュアル・サスペクツ」のメガホンとった人でょ。巧いよなあ。

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