2009年06月09日「天使と悪魔(上・中・下)」 ダン・ブラウン著 角川書店 651円
観てから読むか、読んでから観るか、観ながら読むか。ま、私の映画と読書のスタイルはこのいずれか。
小学生の頃からそうなのよ。正月3が日の深夜映画で「戦争と人間(山本薩夫監督)」を観たのが小学4年生。お年玉で原作、買い込んじゃったもんね。当時で全16巻(三一書房)ありましたよ。あとから1巻追加されたっけ。
で、「天使と悪魔」。映画じゃなくて小説のほう。
封切りからかなり経ってるからいいっしょ? これから観ようという方はネタバレになっちゃうからご注意ですよ〜ん。
あのね、映画と原作は似て非なるものなのよ。もち、中には文章を忠実に映像に変換する人もいますよ。でも所詮、文章と映像はちがいます。また、ちがって当然。
私たちは評論家じゃないんだから、どちらがいいか悪いか比較するんじゃなくて、どちらも楽しんじゃえばいいわけ。
でね、今回は「不良映画日記」じゃなくて「通勤快読」だから、あくまでも小説をベースに、そうだ、映画との差違を少しだけお話ししちゃいましょうか。
「名前がちがうぜよ!」なんて細かいこと上げるとたくさんあんの。ま、そこらへんは目をつぶりましょう。
で、根本ちゅうか骨格ともいうべき点で、小説にあって映画でわざわざ捨てた部分があります。そこにスポットライトを浴びせてみましょうね。
あのね、カメルレンゴ(ユアン・マクレガーが演じてた)ですけど、映画では「育ての親」であるローマ法王の下で信頼されるべきカメルレンゴ(侍従)として活躍。で、あくまでも法王は育ての親でした。
ところが、小説では彼は法王の実の子なのよ。
そのことについて、カメルレンゴは法王毒殺時のあともしばらくは知りませんでした。で、大選皇枢機卿(映画ではシュトラウスという役名)から知らされるわけ。
若い頃、法王はあるシスターと恋に落ちたのよ。2人の子どもが欲しい。けど、姦淫は禁じられている。で、彼らは体外受精を選択するの。法王もカメルレンゴが実の子だとはずっと知りませんでした。
知っていたのはシュトラウスなのよ。
この部分、骨格なんだけど、映画ではまったく触れられてはいませんな。
さて、次期法王の有力候補が次々に殺されましたよね。最後に「水」で噴水に沈められて命からがら助かった枢機卿がいました。映画ではこの人が次期法王に選ばれるわけですけど、小説では容赦なく殺されてます。
で、次期法王に選ばれるのは大選皇枢機卿のシュトラウス。
ヘリコプターのシーンがありました。カメルレンゴが世界を救うヒーローとなり、枢機卿やカトリックの民の間から「彼を次期法王に!」という声が自然発生的に生まれましたよね。
さて、映画ではカメルレンゴは単独でヘリに乗り込み、天空高く舞い上がってヘリを爆発させ、悠々とパラシュートで降りてきます。
で、ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)はヴェトラと傍観するのみ。
これ、小説ではカメルレンゴとラングドンの2人がヘリに乗り込みます。そしてカメルレンゴは自分だけさっさとパラシュートで逃げちゃうの。
「反物質」とともに取り残されたラングドンはヘリの中で見つけたシートをパラシュートがわりになんとか脱出。無人島に墜落して奇跡的に助かった、という筋。
ま、ひと言で言えば、映画はスリリングでビジュアルでなければいかんから、どうしてもSFっぽくなっちゃうのかな。「ターミネーター」を意識しすぎとちゃうか?
小説のほうはじっくりたっぷり宗教を語ってますな。ま、「ダ・ヴィンチコード」も同じなんだけど。
観てから読んでもいいし、読んでから観てもいいし、読みながら観てもいいし。そういうこと。300円高。
どうでもいいけどさ。GMとクライスラーが「新生」で注目されるけど、「こんなことなら俺たちも倒産しとけば良かったのお」とフォード首脳陣は悔しがってるんとちゃうか。ま、どうでもいいんだけど。
小学生の頃からそうなのよ。正月3が日の深夜映画で「戦争と人間(山本薩夫監督)」を観たのが小学4年生。お年玉で原作、買い込んじゃったもんね。当時で全16巻(三一書房)ありましたよ。あとから1巻追加されたっけ。
で、「天使と悪魔」。映画じゃなくて小説のほう。
封切りからかなり経ってるからいいっしょ? これから観ようという方はネタバレになっちゃうからご注意ですよ〜ん。
あのね、映画と原作は似て非なるものなのよ。もち、中には文章を忠実に映像に変換する人もいますよ。でも所詮、文章と映像はちがいます。また、ちがって当然。
私たちは評論家じゃないんだから、どちらがいいか悪いか比較するんじゃなくて、どちらも楽しんじゃえばいいわけ。
でね、今回は「不良映画日記」じゃなくて「通勤快読」だから、あくまでも小説をベースに、そうだ、映画との差違を少しだけお話ししちゃいましょうか。
「名前がちがうぜよ!」なんて細かいこと上げるとたくさんあんの。ま、そこらへんは目をつぶりましょう。
で、根本ちゅうか骨格ともいうべき点で、小説にあって映画でわざわざ捨てた部分があります。そこにスポットライトを浴びせてみましょうね。
あのね、カメルレンゴ(ユアン・マクレガーが演じてた)ですけど、映画では「育ての親」であるローマ法王の下で信頼されるべきカメルレンゴ(侍従)として活躍。で、あくまでも法王は育ての親でした。
ところが、小説では彼は法王の実の子なのよ。
そのことについて、カメルレンゴは法王毒殺時のあともしばらくは知りませんでした。で、大選皇枢機卿(映画ではシュトラウスという役名)から知らされるわけ。
若い頃、法王はあるシスターと恋に落ちたのよ。2人の子どもが欲しい。けど、姦淫は禁じられている。で、彼らは体外受精を選択するの。法王もカメルレンゴが実の子だとはずっと知りませんでした。
知っていたのはシュトラウスなのよ。
この部分、骨格なんだけど、映画ではまったく触れられてはいませんな。
さて、次期法王の有力候補が次々に殺されましたよね。最後に「水」で噴水に沈められて命からがら助かった枢機卿がいました。映画ではこの人が次期法王に選ばれるわけですけど、小説では容赦なく殺されてます。
で、次期法王に選ばれるのは大選皇枢機卿のシュトラウス。
ヘリコプターのシーンがありました。カメルレンゴが世界を救うヒーローとなり、枢機卿やカトリックの民の間から「彼を次期法王に!」という声が自然発生的に生まれましたよね。
さて、映画ではカメルレンゴは単独でヘリに乗り込み、天空高く舞い上がってヘリを爆発させ、悠々とパラシュートで降りてきます。
で、ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)はヴェトラと傍観するのみ。
これ、小説ではカメルレンゴとラングドンの2人がヘリに乗り込みます。そしてカメルレンゴは自分だけさっさとパラシュートで逃げちゃうの。
「反物質」とともに取り残されたラングドンはヘリの中で見つけたシートをパラシュートがわりになんとか脱出。無人島に墜落して奇跡的に助かった、という筋。
ま、ひと言で言えば、映画はスリリングでビジュアルでなければいかんから、どうしてもSFっぽくなっちゃうのかな。「ターミネーター」を意識しすぎとちゃうか?
小説のほうはじっくりたっぷり宗教を語ってますな。ま、「ダ・ヴィンチコード」も同じなんだけど。
観てから読んでもいいし、読んでから観てもいいし、読みながら観てもいいし。そういうこと。300円高。
どうでもいいけどさ。GMとクライスラーが「新生」で注目されるけど、「こんなことなら俺たちも倒産しとけば良かったのお」とフォード首脳陣は悔しがってるんとちゃうか。ま、どうでもいいんだけど。