2009年06月13日石が浮かんで木が沈んだ

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 所管大臣が事実上解任されて、被監督企業の1経営者が残る。

 石が浮かんで木が沈む世の中ですなあ。これ、「無理」というんです。無理とは言葉通り「理」が無いこと。筋が通らない。道理が引っ込み無理が通るってヤツね。

 なんのために無理を通すのか? 直に明らかになってきますよ。

 不思議なのは、こういう問題が起こると、なにかと「世論調査」をしたがるメディアが音無の構え。鳩山前大臣と西川さんのどちらに分があるかどこも発表しない。
 で、いわゆる「コメンテーター」が揃いも揃って「民間企業の社長人事に政治が口出しするのはおかしい」と非難させていること。

 ふ〜ん、そういうシナリオなんだ?

 でもさ、100%、政府が株式持ってる企業のどこが民営なのよ? もしかすると「疑獄事件」につながる懸念があるから、民間企業になる前にきちんと精査しておくことのどこが悪いのよ?

 不況、派遣斬り、貸し渋り、地方切り捨て、弱者切り捨て・・・小泉劇場の舞台裏で決まった政策の結果。だれを恨んでもしょうがない。すべて有権者のご希望の通りになったまでのことです。
 郵政民営化を掲げて衆院まで解散させた小泉・竹中コンビに拍手喝采をしたのは有権者。この責任はとらなくちゃいけません。そんなつもりじゃなかった・・・。後悔先に立たずではなく、後悔後を絶たずです。

「あの人たちは2度と戻ってきません! 2度と戻しちゃいけないんです」
「あの人たちは次の国会にはいませんよ!」
 これ、竹中さんが選挙演説で叫んでた言葉です。郵政解散。かつての自民党の政治家に刺客を送り、その刺客を応援したときのフレーズですね。

 私、この言葉を聞いたときに、あれ、この人、意外と冷たい人間なんだな、と感じたことを覚えています。だって、小泉路線に反対して「公認」を取れなかった人に対して、民主党や共産党のライバル候補者でもこんな冷たい言葉は投げつけませんよ。

 民主党の鳩山さんが「友愛」というスローガンを打ち出しました。この5年間、わたしたちが忘れそうになっていたのは「思いやり」じゃなかったかな。
 宗教家はすべての国民を愛すればいいですが、政治家はまず自国民を愛して欲しい。少なくとも米国市民を優先することはそれこそ筋が通らないと思いますがね。