2009年08月07日憧れのマドンナ大原麗子さん。

カテゴリー中島孝志の不良映画日記」

 てめぇ、生国と発しますれば、葛飾柴又。
 帝釈天で産湯を使い、
 姓は車、
 名は寅次郎。
 通称、フーテンの寅と発します。

 ご存じ、映画「男はつらいよ」ですね。

 シリーズ48作。私、それぞれ3〜5回は観てます。だって、ホッとするんだもの。癒やされるっつうか。ほのぼの、あったか、ほんわか・・・。
 最初はフジのテレビ番組だったのね。さくら役も長山藍子さんだったもの。

 この番組中、寅さんが道を歩きながらしきりに唄ってた歌が忘れられません。

♪殺したいほど 惚れてはいたが
 指も触れずに 別れたぜ
 浪花節だと 笑っておくれ
 ケチな情けに生きるより
 俺は仁義を 抱いて死ぬ♪

 北島三郎事務所に確認すると、「喧嘩辰」という歌なんですって。思わずCD買っちゃいました。

 48作で好きなのは2種類あります。前半の寅さんが主人公の映画では、とくに2つあります。1つはマドンナは木の実ナナさん(浅草の踊り子役)。もう1つは大原麗子さんがマドンナ役。

 大原さんはマドンナとして2回出てます。第22作(1978年)「男はつらいよ 噂の寅次郎」と第34作(1984年)の「男はつらいよ 寅次郎真実一路」ね。とくに「噂の寅次郎」の可憐なマドンナ役は良かったなあ。


「寅さん、私、泣きそう。2階に行ってもいい?」

 愛してるのに離婚届を出さざるをえなくなり、自活しようと「とらや」でバイトをはじめた早苗さん役。「離婚」と聞いた途端、寅さんはニコニコご機嫌。けど、マドンナが本気になると背を向けて逃げ出しちゃう。

 「だって、こんな俺と一緒になっちゃ不幸になるだけだろ、さくら」

 浅丘ルリ子演じるリリィと添い遂げられなかったのも、臆病とも言うべきこの自制心のせいかな・・・。子供っぽいところと大人としての分別を併せ持って、それがちぐはぐに出てきちゃうアダルトチルドレン。でも、人一倍、心が温かい男。それが寅さん。



 大原麗子という女優は、団塊世代から私の世代にかけては、たぶん人気ダントツ1位のマドンナだったと思う。「こんなに可愛い女性がいるんだ」と驚いたもの。もう少し上の世代になるとサユリストだろうけど、実力1位は大原麗子さんだと思うよ。裕次郎は人気があったけど、日活で現実的に客を呼んでいたのは小林旭だったという関係に似てるかな。ま、大原麗子さんは東映だけどさ。

※追伸 すっかり忘れておりました。今週号の「週刊現代」の書評は私が書いております。小さいコラムなんだけど、見つけてね。なに紹介したっけなあ。忘れた。
 現在発売中の「日経 おとなのOFF」(表紙は松たか子さん)に女優の三田寛子さんと対談してます。これがさ、見てびっくり。メイキャップアーティストがついてないから、髪型、寝起きのまんま。つうか、電車内の扇風機でくるくるになっちゃってさ。寝起きのほうがはるかにまし。ま、立ち読みでもしてちょ。

※追追伸 「髪形はぜんぜん気にならなかったですよ。いまどき最先端のファッションかとおもいました。(^.^)♪」と放送作家のわぐり・たかしさんからメール。わぐりさんも87ページに掲載されてんのよ。そうか、見方によっては最先端に見えるのか。あんがと。