2009年08月24日歴女ブーム

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 最近、「草食系男子」なる言葉をお聞きの方も少なくないと思う。これ、「肉食系」に対する言葉で、ま、ラーメンで言えば油ギトギトの豚骨ラーメンじゃなくて、煮干しや鰹だしのさっぱりラーメンといったところでしょうか。
 草食男子に対して女性はどう呼ばれているかというと、たとえば、腐女子(あるいは腐女)、鉄子、和女・・・。
 意味わかる?

 腐女子とは根性の曲がった性悪女という意味ではありません。男性同士の恋愛小説や漫画を好む女性のことなのね。彼女たちは、嘲的にそんな呼び方をしてるわけ。
 鉄子とはタマネギおばさんのことではありません。あちらは徹子さん。鉄子とは鉄道大好き女性のこと。すなわち、女性版鉄チャンというわけ。
 では、和女とはになにか? 華道、茶道、書道など、純和風の趣味をお持ちの女性のこと。

 さて、最近、とみに注目されているのが「歴女」。読んで字のごとく、歴史好きの女性にことなんですけど、これが不況下、GDPをがんがん伸ばす原動力になってるとか。


東京神田小川町にある歴史・時代物専門書店「時代屋」さん。

 この書店さんでは、歴女たちは書籍やグッズなどのほかに、歴史イベントの懇話会とか食事代に1人平均月間3万円も消費。さらに、戦国武将ゆかりの地巡り等の旅行企画が年4回。1回3万円としても、トータルで年間50万円も消費してることになります。

 歴女人口はざっと14万人。マーケット規模は最大700億円と推計されてるわけ(第一生命経済研究所)。

 「時代屋」という書店を覗いてびっくり。1階フロアは司馬遼や藤沢周平作品などのベストセラーから歴史物、時代物を特集した雑誌等も豊富。戦記マニア垂涎の珍本とかたくさん。

 2階に上がると、今度は歴史関連のDVD(昭和の映画も含む)、それに雑貨がずらり。たとえば、「鎧袖」のストラップ(3990円)や、家紋・旗印をデザインしたオリジナルTシャツ(2940円〜)、携帯電話シールや戦国武将のフィギュア、刀剣類、ちょっとした小物などの戦国グッズがが飛ぶように売れてます。
 2階奥にはカフェも完備。

 時代屋グループは06年2月創業。当初は年配の男性客中心だったのが、いまや、男女比率はほぼ互角。20〜30代の女性客がほとんどを占めるとか。
 現在、首都圏に5店舗を出店しているが、おそらく、この勢いならば全国展開も夢ではありませんな。

 この書店がユニークな点は、書籍というメインストリートだけでなく、雑貨、小物から店員のユニフォーム(和服)、カフェのメニュー(伊達政宗ビール等)」まで、手を抜かずに「歴史物・時代物」というカテゴリーで統一させた点。

 百貨店が落ち目で専門店ユニクロが隆盛を極める今日、なんでもある総合店より、「これしかないけれど、そこには面白い物が見つかる」というインパクトとサプライズが大事。
 だって、人は物を買ってるわけではないもんね。面白い、可愛い、愉しいという形容詞を満喫できる時間を買ってるのよ。だから、情報発信することがファン作りには大切なんだな。