2009年10月30日「疲れすぎて眠れぬ夜のために」 内田樹著 角川書店 1575円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 「疲れすぎて眠れぬ夜」ですかあ。たしかに、疲れるすぎると寝られなくなりますね。身体の疲れなら寝られるけれど、頭の疲れはしんどい。まして心の疲れとなりますとね。なかなか寝入ることもできません。

 睡眠という行為は健康な人にしかできないのかもしれません。

 さて、著者は引っ越しが大好きだとか。いままで19回。年齢は60歳ですけど、ま、多いほうかもしれませんね。私? まだ11回しかありません。

 引っ越しの理由は、リセットが好きだからですね。ご破算で願いましては・・・ということでしょうか。

 引っ越し名人になるコツは、全財産まとめてもトランク1つに詰め込めること。で、フラッと街を出る。荷物はできるだけ軽くしとかないとできない芸当ですよ。
 所有しないのが好き。物欲を満たそうとし始めたら切りがないもの。ひたすら不充足感ばかりが募ります。

 そういう意味では、簡単に幸せになれる人。これは一種の能力です。

 「こんな生ぬるい生き方にどっぷり浸かってたらダメになる。こうしちゃいられない」というタイプが従来型の望ましい人間だったかもしれないけど、「そんな価値観はもうや〜めた」「おいらいち抜け〜た」というわけね。

 なにかの本に書いたけど、「追い越し車線症候群」という言葉を聞いたことがありますか?
 これは優秀な人間ほど多い「病気」なんですよ・・・続きはこちらにどうぞ。