2010年03月17日フォーク歌謡酒場「マーク?」

カテゴリー中島孝志の不良オヤジ日記」

 最初に言っときますけど、産経新聞で16日から連載中の「働く いのちを懸けて」はなかなかいい企画ですよ。
 初回は「生き続ける『あきらめない』」と題して、ダイエー・ホークス(当時)で活躍された藤井将雄投手(享年31歳)を取り上げています。

 死の直前まで働くこと=お役に立つこと=使命を果たすこと=お客さんに喜んでもらうこと=夢を叶えること・・・に意欲を燃やし続けた人間ドラマなんですよ。短い文章だけど、だからこそ密度が濃いぃ。
 ああなるほど、そうなんだ。感動と発奮。「静かな喝」を味わえるのではないでしょうか。

《プロ野球選手はまわりの人々に夢と希望を与える職業だという人がいます。でもボクは逆です。たくさんの人から夢や希望、エネルギーをもらってきました》《孤独や優しさ、思いやり、不安。人間の本当の感情に触れることができました。病気が教えてくれたことです》
 死の直前に託された藤井投手のメッセージの一部です。この命がけの言葉に真摯に耳を傾けたいと思います。

 さて、こんなのオープンしてたんですなあ。
 いえね、関内のど真ん中なんですけどね。イワキの眼鏡の真正面。関内ホールの横ですよ。
 といっても、地下なんですけど。

 関内ホールの横のマッサージ屋さんにいつもお世話になってるわけ。しょっちゅうクビがコリコリ、肩がコリコリ。で、治療に行く途中。
 どこかで聞いた音楽が・・・。

♪♪♪あれ? なにこれ? もしかして・・・。

 見れば、フォーク歌謡酒場「マーク?」だと?
 なんじゃらほい。
 こうなると好奇心のなすがまま。結局、マッサージの後、行っちゃった。

 で、驚きました。
 ここ、お客が勝手にプレイする酒場なんだってさ。ギター等の楽器がいろいろ置いてあるから、お客が好きなように演奏かつ歌っていいというわけ。

 そこそこ味のある女性客がいましたよ。精神科医の香山リカ先生? それともオアシスの大久保さん? 「自称まだ30代」という女性なんだけど、ギター抱えて3連発。

♪かなしぃ ことがぁ あるとぉ
 ひらくぅ かわのぉ ひょうしぃ
 そつぎょうしゃしんの あのひとは
 やさしいぃ めをぉぉしてるぅ♪
 
 ええどええど。ユーミンじゃん。私ゃ山本潤子さん大好きなんじゃけん。

♪もぉりもいや〜がぁぁぁるぅぅ♪

 そうきましたか! 赤い鳥の名曲「竹田の子守歌」でないかい? ええどええど、アンコールアンコール!と拍手喝采。

♪いの〜ちかけてと ちか〜たひから♪

 もうダメ。懐かし過ぎる。白いギターを思い出す。「あの素晴らしい愛をもう一度」でないかのぉ?
 これまたええどええど、と拍手喝采。

 「お客さんもどうぞ」
 「えっ! この私が? そんなぁ」
 「そんなこと言わずに」

 マスターに伴奏してもらっちゃった。巧いんだよ、マスター。ギターが。
 あまりに巧いんで、3小節めから涙で歌えなくなっちゃった。お客さん驚いただろうなあ。おいおいおい、このオヤジ、泣き上戸だったんかい?・・・なんてね。


いつになったら「悲しくてやりきれない」を最後まで歌えるんだろう。

 今日の「中島孝志の 聴く!通勤快読」は『シアター!』(有川浩著・アスキー・メディアワークス)です。詳細はこちらからどうぞ。