2010年04月23日「大作家ろくでなし列伝」 福田和也著 ワニブックス 840円

カテゴリー中島孝志の通勤快読 年3000冊の毒書王」

 まあ想像はできましたけど、物書きの「ろくでなし」についてはね。けどまあ、歯止めが効かないというか、そもそもないというか・・・。

 で、24人だけ登場させてるわけですよ。たとえば、私がいちばん好きな作家バルザックとか、ディケンズとか、チェーホフとか、川端康成とか島崎藤村とか・・・まるで「裏・文学史」の講義を受けてるような気がしましたね。

 でも、創作=狂気に近いようなとこがありますからね。彼らに成り代わって弁解するとしたら。ある意味、傍若無人でわがままでエゴイストで自分勝手・・・みな同じことかもしれませんけど、そういう身勝手な人間でありながら、とてつもなく自分とは対極にある「世界」を描いているわけで。

 そもそもこんなアンビバレントなことを職業として成立させ、しかも一度ならず二度、三度と繰り返す「懲りない面々」でないとできない。

 ま、業というか、性というか、ま、そんなものなんだと思います。

 で、いちばん「ろくでなし」は・・・この作家じゃないかなあ。
「オレ、ろくでなしだけど人でなしじゃないよ」な〜んて弁解が聞こえそうだけど、いやいや、こいつは「人でなし」ですよ、きっと(もち自分のことは棚に上げて話しますけど)・・・続きはこちらからどうぞ。